スワヒリ世界では、特定の所用のための遠出のことをサファリといい、所用を伴わぬ遠出のことをテンベアと言って区別しています。これは私たちが「出張(所用)」と「旅行」とを区別しているのと同じです。どちらも空間的移動には違いありませんが、サファリとテンベアも、出張(所用)と旅行も、あきらかに違うことを私たちは知ってます。
では、主張(所用)と旅行は、どう違うのでしょうか? 一言でいえば、「日常」と「非日常」の差であるかもしれません。同じ移動でも日常の延長を単なる出張(所用)と言い、日常を離れて非日常の世界に入ることを旅行であると考えると、旅行と所用(出張)の差が明確になってきます。
では、日常とは?
非日常とは?
いったいどういう意味なんでしょうか?
カゴの鳥は、カゴの外では生きていけません。
カゴの中でのみ生きられます。
そういうカゴの鳥にとってカゴの中が日常になります。
そして、カゴの外が非日常になります。
カゴの鳥にとってカゴは完結した一つの世界です。生きていくだけならカゴの鳥はカゴの外に出る必要は全くありません。自分で餌をとることのできないカゴの鳥にとって、餌がもらえないカゴの外は危険すぎます。
これは私たち人間社会にもいえることで、私たちは、国家・法律・会社・家庭・友人・モラル・対人関係・・・・といった社会的なカゴによって守られています。そして、そのカゴの中で生きているわけで、カゴの外に出る必要は全くありません。こういうカゴの中での生活を日常と言います。
しかし、私たちは時々、日常(カゴの中)から飛び出して、非日常の世界に入ることがあります。これを「旅」とか「旅行」と言ったりします。簡潔に整理すると以下のようになります。
日常(カゴの中) =個人の生活空間
非日常(カゴの外)=旅(旅行)
ここで重要なことは、日常は、個々人によって別々であることです。一人一人の生活空間が全く別々であるように日常というカゴも、一人一人全く違っています。完璧に同じ日常を共有している人間など、この世のどこにも存在していません。
ということは、「旅」という行為も個々人の日常の違いよって、千差万別になってしまうということです。「旅」のありかたは、個人の生活空間によって全く違ってくるからです。
http://kaze3.com/tabi/tabito.htm
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