2014年12月17日

サプリメントと食事

 今日も外は雪だった。本当なら朝早く起きて雪かきをするべきなんだろうが、声が出なくて倒れてしまった。喉風邪である。きっと乾燥してるからだろう。生まれて初めてのど飴のトローチを舐める羽目になった。こんなもの喉風邪に効くもんか、と思っていたが、 6時間ぐらい寝込んだら不思議なことに体調が戻ってきた。声も出るようになり、巨大な痰も出てきた。あれだけ喉がカラカラなのに、どこにあったんだろうかという巨大な痰だった。おそらくこの痰が、病原菌の侵入を防いでくれていたのだろう。しかし、それも限界になって喉が腫れたのだろうと思う。

 それはともかく、風邪をひくと食欲がなくなる。これは自己防衛本能であることはわかっている。胃腸に血液がいかないようにして、その分病原菌と戦うためのエネルギーを確保するためである。こういう場合、ありがたいのはサプリメントである。胃腸の負担を最小限に減らしながら、必要な栄養素をすべて吸収できるからである。もちろんサプリメントばかり飲んでいるのは体にはよくない。しかし体が病気しているときは、大変ありがたい。

 長い前置きを書いてしまったが、せっかく病気して体を動かせない状態になったのだから、読書をすることにした。普段インターネットで情報ばかり集めているので、たまに行う読書は頭のようになる。インターネットがサプリメントなら、読書はフルコースの食事のようだ。

 もし最小限の栄養をとるだけならサプリメントだけで困らないように、単なる情報収集を行うならばインターネットだけで困りはしない。しかし、インターネットばかりやっていると、頭が不健康になってくる。やはり読書必要だ。なぜならば、読書はスローペースで情報を仕入れるために、頭の中から発想やひらめきをどんどん出していく効果があるからだ。その意味で読書は、情報収集する道具ではなくて、頭を整理する道具でもある。情報から何かを汲み取る力を持っているのは、圧倒的に読書の方である。

 これに散歩が加わったら最強である。やはり読書だけではダメで、散歩をプラスするともっと偉大な力を発揮する。いろんなことが見えてきたりするのである。実は、この散歩の力を最初に見抜いたのは、ギリシア人であった。ギリシア人は散歩をすると頭が冴えてくることに気づいて、散歩をとても重要視していた。そして散歩しながら考える人達の事を逍遥学派と言うようになった。坪内逍遥は、この逍遥学派から逍遥の文字をいただいている。

 ちなみにフーテンの寅さんの第2作目では、寅さんの恩師がでてくるが、その恩師の名前は坪内先生だった。坪内散歩である。何の事は無い、フーテンの寅さんの監督である山田洋次は、坪内逍遥をもじって、坪内散歩先生と名づけたのである。実を言うと、私はこのフーテンの寅さんの第2作が、寅さんシリーズの最高傑作であると思っている。興味のある方はぜひ見ていただきたい。寅さんシリーズで最も笑える、そして最も感動的な作品なのだ。

 まぁそんな事はどうでもいいとして、この坪内逍遥は、日本に新劇を紹介したことで有名な人である。日本新劇の開祖的な人間である。そして坪内逍遥の弟子たちの中から、偉大な演出家や俳優たちがでてきた。それが大正時代に花開くことになる。いわゆる新劇ブームが起きるのだ。そして海外の劇団の公演が次々と興行され、ものすごい人気となるのである。

 そのすごさというのは、今日の映画やテレビなどの比では無い。俳優のなかには3,000円の月給をもらう人たちもいた。当時の一般的なサラリーマンの100倍の給料である。記録によると大正7年には、 分かっているだけで653万人のお客さんが劇場に足を運んだと言われている。実際はもっと多いだろう。浅草公園の吾妻座では1日あったり2,476人を集客し、年間90万人の入場者を記録している。

 こうなると、当時の小説家、例えば夏目漱石などは吹けば飛ぶような存在である。新劇関係者の方が、よほど儲かっているしステータスも高かった。今ではその立場が逆転しているから面白い。ただ、このようなブームを迎えていながら、新劇は徐々に衰退していく。小説のほうはそうでは無い。どんどん発展していくのだ。ここが面白い。

 原因はいろいろあるだろうが、その一つに、新劇関係者が散歩をしなくなってきたことがあるかもしれない。この頃の新劇は、坪内逍遥の手を離れ、全く別の進化を遂げていた。それが何らかの影響をもたらしたのかもしれない。

 いろいろぐだぐだと書いてしまったが、読書と散歩をこよなく愛する者としては、それが残念でならない。読書も散歩も1種の禅であると思う。これに星を見るを加えても良い。山にぼる事を加えても良い。海を眺める事を加えても良い。これは全て1種の禅である。これらは、一見無駄に見えることのように思えるが、実は無駄では無い。それらの行為によって脳が活性化するのだ。そして心と体が健康になっていくのである。それに気がついた古代ギリシア人は、凄いものだなぁと思う。

つづく。

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posted by マネージャー at 22:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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