2015年04月22日

自転車でやってくるお客さん1

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 自転車で旅する人たちは、ものすごい経費をかけなければならない。それは、実行した人でないとわからないかもしれない。何を隠そうワタシ自身も、自転車で日本中を旅したことがある。今から20年以上前に、旅行仲間たちとある実験を行った。ママチャリで何回東海道を往復すると壊れてしまうかの事件である。まず最初に私がママチャリで大阪に向かった。ママチャリで移動なので、だいたい600 kmぐらいあったと思う。国道1号線は、途中で自動車専用道路になったりして、ママチャリだといろんなところを遠回りしなければいけないからである。まぁそれはともかくとして、何十回もママチャリで東海道を往復したわけだが、当時のママチャリは日本製品だったせいか、全く壊れる様子はなかった。なのでこの実験は途中で放棄されてしまった。

 ところで、ママチャリで遠距離を移動してわかったことなのだが、自転車は丈夫であってもタイヤは消耗するのである。だいたい800 kmぐらい走行すると、タイヤがつるんつるんとなって、交換しなければいけなくなる。ゴムチューブはその倍ぐらい走ると、パンクスが多くなってやっぱり交換が必要となってくる。自分で交換すれば安いのだろうが、東海道走ってる間に知らない町の国道1号線沿いの自転車屋で交換する羽目になるので、高くつく。 5,000円から7,000円ぐらいするのである。おまけに何度かパンクするので、その費用も馬鹿にならない。結局、東京から大阪まで行くのに、ママチャリよりも夜行バスの方が安かったりするのだ。バカバカしいったらありゃしない。

 もう一つわかったことがあった。東京から大阪に行く場合、基本的にすべて向かい風になるということである。その逆はすべて追い風になるので、女の子でも体力的に問題は無い。怖かったのは箱根の山だった。箱根の山を登るのは問題なかった。体力は奪われるが、それは大した事では無い。問題は箱根の山を沼津方面に下る時である。あまりの下り坂でブレーキが効かなくなるのだ。そして法定速度で走っている自動車を負い抜かすことになる。考えてもみてほしい、時速60キロの自動車をママチャリが多い抜かすのである。生死をかけるもいいところだろう。もう一つの鈴鹿山脈は、なだらかだったので大して問題はなかった。

 ちなみに私が東京から大阪に走ったときは、巨大な台風が来ていた。しかも2つもである。出発の時に台風だったし、鈴鹿山脈を越える時にも台風だった。なので鈴鹿山脈のトンネルの中で、寝ながら台風をやり過ごした。本当だったら、 3日で大阪まで行く予定だったのだが、台風のために鈴鹿山脈の中のトンネルで、じっとしていたために、 3日と半日かかってしまったのが残念といえば残念である。後で聞いたら大きな台風だったらしくて大阪市内の電車は全て止まっていたらしい。しかし悪いことだけでは無い。台風のおかげで、移動中はほとんど晴れていたのだ。どうやら私は、 2つの台風の目と目の間を移動していたらしい。

 東海道をママチャリで走っていて、思った事は、どこまでいっても静岡県だったことだ。静岡県の長いこと長いこと。どんだけ、細長いんだよと思ってしまった。しかも、どこに行ってもサークルKしかなかった。今はどうか知らないが、昔は静岡県にはサークルKしかなかった。だから、コンビニで弁当を買おうとしたら、すべてサークルKの弁当になってしまう。同じような飯ばかりなってしまっては食欲が湧かないので、吉野家の牛丼屋のドライブスルーに入って、弁当を持ち帰った。国道1号線の牛丼屋のドライブスルーにママチャリで入って弁当を注文したのは、日本広しといえども私ぐらいのものだと思う。なぜ牛丼屋のドライブスルーなのかというと、台風の向かい風の中で、いちにち200キロ走行するママチャリのチャリダーは、 何回も飯を食べないと体がもたないのだ。だから牛丼屋の弁当を3個くらい買い物カゴに入れて自転車を走らせたのである。

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 なんだか長い前置きになってしまったが、雑談が過ぎた。
 ここで本題に入る。

 うちの宿にも自転車でやってくるお客さんが大勢いる。 1番衝撃的だったのが、 80歳の老人が東京から自転車でやってきたことだ。私は若い頃に、さんざん自転車で暴れまわっているので、正直言ってたいていのことでは驚かない。しかしこの時は、腰を抜かさんばかりに驚いてしまった。やはり大物はどこかにいるのだ。

 そういえば自転車で帰省してる途中という学生さんが、うちに泊まったことがあった。東京から長野市に向かう学生である。お金がかかるでしょうと聞いてみたら、やはり金がかかると言っていた。自転車の移動は、むちゃくちゃお金がかかるのである。決してエコロジーなんかでは無い。タイヤはどんどん消耗するし、燃費がかかる。燃費というのは、自転車をこぐ人間の食事代のことである。つまり食費が異常にかかる。 1日に5回ぐらい食べないと体がもたない。途中の宿泊費も馬鹿にならない。電車で移動した方が圧倒的に安いのだ。

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 しかし、それでも自転車で移動するのは、そこにそれなりの魅力があるからである。徒歩だと遅すぎる。かといってバイクや自動車では早すぎるのである。そこで自転車なのだ。もちろん体力は必要になる。しかし、そこがいいのである。

 自分の力でペダルを漕いで、風を全身に受ける。すると、新緑の草木の匂いが体中に香るようになる。昼寝に絶好なポイントを見つけたら、自転車を倒して寝転がることができる。駐車場探す手間も何もいらない。苦労して登り坂を登って、下り坂になった時の気持ちの良さと言ったらありゃしない。

 けれど、軽い気持ちで自転車でやってくるお客さんも多い。東京を出発したはいいが、高崎あたりでヘタばってしまうお客さんも多い。そこから電車バスでやってくるわけだが、これは逆にした方が良い。むしろ、軽井沢まで電車で移動して、軽井沢から北軽井沢まで自転車で旅した方がよほど楽しいと思う。日本の道路は、自転車に不親切なのだ。いつの間にか自動車専用道路になってしまって、自転車が通れなくなってしまったり、歩道橋を担いで渡らないと道路を横断できなかったりするからだ。

 だから都市部は電車で移動して、
 自然の多いところにきて初めて自転車で旅をした方がいいと思う。

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つづく。

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posted by マネージャー at 10:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 業界裏話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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