それは突然のことで、朝方や、夜中でも、自転車小屋のポリカーボの波板の屋根の上にドスンと落ちる音がします。ああ、栗の実が落っこちただと、こっちには分かるんですが、そんなこととは知らないお客さんは、かなり驚いて、何の音だろうと質問してきます。栗が落ちる音ですと答えると、とても感心した顔になるので、 それがちょっと愉快でもあります。
ところで、北軽井沢には、どんぐりと栗とクルミの木が腐るほどあります。北軽井沢中が、栗だらけと言っても過言ではありません。小布施なんかの比でないくらい栗の木が大量にわいています。
しかしこれらの栗の木は、終戦直後の開拓団に植えられた栗の木なのだそうです。元々北軽井沢には、これほど多くの栗の木はなかったらしいのです。満州から引き揚げた北軽井沢の開拓団は、 戦争か何かで飢饉になっても困らないように、栗の木を大量に飢えたと、地元の農家さん達に伺いました。だから秋になると、あちこちに栗が転がっています。そして地元民は、栗やクルミを見向きもしません。なので道端に栗のイガがたくさん落っこちていたりします。
いつだったか、 シーツ屋さんの人が、庭に落ちてる栗を拾ってもいいかと聞いてきました。私はどうぞどうぞ、遠慮なく、みんな持って行ってくださいと、返事をしています。お客さんにも、 どんどん持っていって下さいと毎回言っています。
私たち北軽井沢の住人が、栗を拾うことなんかほとんどありません。どの家でも、竹ぼうきで集めて、落ち葉と一緒にゴミ捨てに持っていくか、 燃やしてしまうかの、どちらかだと思います。栗を拾って食べたのは、北軽井沢に越してきた1年目だけだったですね。
引っ越してきた時は、何もかも珍しかったんで、栗を拾って栗ご飯にしたり、栃の実を拾って、それをアク抜きして団子にしてみたり、くるみを拾って食べてみたり、夜の夜中になると、庭に寝そべって星空を眺めたりしました。
すると、林の中から座布団のようなものが、空を飛んだりして、 あれは何だろうと?不思議に思ったものです。その空飛ぶ座布団を私は毎日のように目撃するようになり、その座布団が、ムササビであることに気がつくまで、だいぶ時間がかかりました。ボイラー室には、ピンポン玉のようにくるまった小動物を見つけましたが、それがヤマネだと分かるまで、やはり時間がかかりました。
残念ながら、今は、ムササビもヤマネも出てきません。庭にあった木を全部伐採して、子供たちが喜ぶような滑り台・ブランコ・シーソーなどの野外遊具を設置してしまったからです。ちょっと残念ですが、その代わりに小さな天使たちが庭先で遊んでくれるようになりましたので、これはこれで良かったと思っています。
つづく。
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息子は一人で、超々々々々高齢出産でした。
公園に息子を連れて行くと祖父と間違われます。
では、ごきげんようです。