2006年10月05日

リヒャルト・シルマン

 ドイツの名もない一人の小学校教師が、ユースホステルを提唱し、世界中にそのネットワークを広げる基礎を作りあげたことは、あまり知られていません。
 リヒャルト・シルマン先生。
 一九〇九年にユースホステル運動を提唱してから、一代にして世界中に、この運動を広げた人ですが、彼の生きた時代は、激動そのものでした。

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 まず、第一次大戦。
 ユースホステル運動は中断し、多くの人々の命が奪われました。
 そして敗戦。狂乱インフレ。全ての財産が一夜にして消滅。
 その後の国家社会主義者(ナチス)による追放。
 そして、第二次大戦と敗戦。
 爆撃と戦闘でドイツは焦土となり世界から孤立。
 ドイツユースホステル協会の国際ユースホステル連盟への復帰は却下され続けました。

 しかし、そういう絶望的な状況下からもリヒャルト・シルマンは、何度も何度も不死鳥のようによみがえり、再起し、コツコツと世界中にユースホステルのネットワークを作りあげていきました。

 リヒャルト・シルマン。

 彼は、英雄でもなければ、天才でもありません。学校を中退したために学歴もなく、これといった才能もない平凡な小学校教師でした。それもドイツ語しか話せない田舎の貧乏教師でした。

 その平凡な教師が、世界中にユースホステル運動を広めたと言ったら、あなたは信じますか? 外国語を話せなかった人間が、世界にまたがるユースホステル運動を、たった一代で展開していった人がいると言ったら、あなたは信じますか?

 そんなリヒャルト・シルマン先生のホームーページ、
 そして本が出版されます。
 詳しくは、下記のサイトをどうぞ。

  http://shiruman.net/

 実は、リヒャルト・シルマン先生の伝記は、何十年も市販されていませんでした。ユースホステル全盛の時代でさえも、シルマン先生の伝記は、絶版となった国際ユースホステル協会のものだけでした。そのために、ユースホステル協会関係者でさえも、リヒャルト・シルマン先生のことを良く知らないままでした。

 これではいけないと思った私は、リヒャルト・シルマン先生の業績を多くに伝えたいと思って仲間数人と一緒に自腹を切って自費出版を行いました。

 予算は140万。百冊も売れれば良い方でしょうから、おそらく大赤字。いや、印刷した本全部売れても赤字です。ははははは。嘘だと思うなら出版社(印刷会社ではないよ出版社だよ)に見積もりとってみてください。きっと衝撃をうけるでしょう。

posted by マネージャー at 12:54| Comment(1) | TrackBack(1) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする