その翌日のことです。風邪をひいた私は、祖母つれられて病院に行き、両親がトイレに行っている時に待合室で、あのお爺さんと出会ったのです。「雪人形を作ると、雪ん子がでるぞ」と、忠告してきた、あのお爺さんです。私は、その老人にかけよりました。
「おじいちゃん」
「うん?」
「おじいちゃんは、雪人形を作ると、雪ん子がでると言ってたよね?」
「ああ」
「造っちゃった」
「・・・・」
「雪人形を作っちゃったんだ」
「・・・・」
「雪ん子がでる?」
「ああ」
「雪ん子って何なの?」
「小さな女の子さ。そうさな坊主と同じくらいの年頃の女の子さ」
「僕が造ったのは、男の子を3人だよ」
「じゃ、3人の雪ん子がでてくる。ただし、みんな女の子だ」
その時、トイレから戻ってきた祖母は、私と老人が会話している姿をみて驚いた様子でした。そして私の腕をひっぱり、老人から私を引き離しました。
「ウソハチじいさんと話をしてはダメだよ」
「どうして?」
「あのじいさんは、ウソばっかり言うので有名なんだよ。だから臼八という名前じゃ呼ばれなくて、ウソハチじいさんと陰口をたたかれるのさ」
「へえ・・・・」
「だから絶対に関わってはダメ」
「・・・・」
つづく
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