2008年10月31日

宿主という人種2

かって旅人であった私は、
10年前に小さな宿のオーナーになりました。
その間、ほとんど旅をしてなかった。
あれほど旅好きだったのに
借金返済のために旅ができなかった。
年収10万円くらいじゃ、旅は夢のまた夢でした。

「年収10万円で、どうやって生活していくんだ?」

と思っている方は、経理を知らないでも生きていけるサラリーマンの方でしょう。個人事業主なら、減価償却費で食っているんだなと即座に理解できるはずです。まあ、それはともかくとして、私は、10年前に小さな宿のオーナーに、個人事業主になったわけです。

 個人事業主になるということ。

 それは全ての決断を自分自身で行うと言うことでした。会社なら経理部という部署があり、サラリーマンなら経理を知らないでも生きていけます。経理という煩雑な知識に労力をとらわれることなく、自分の専門部署で、専門的に戦うことができる。広報・総務・渉外・人事・営業といった他の部署もあって、知らないところでバックアップしてくれる。しかし、個人事業主になるということは、それら全てを自分で行うということでした。

 全部やらなければいけない。
 全部かじらなければいけない。
 当然のことながら、
 最初は全部わからないから、
 勉強が必要になります。
 一からやりなおしです。
 経理のことも、許認可のことも、法律のことも。

 もちろん、全部一人でやるから、最初は専門家の揃っている会社組織にかなうわけがありませんから、最初はマイナスからのスタートになります。それどころか一人でオールマイティーになるために、全て中途半端な存在になりやすくなる。理論的に言っても専門に集中できる会社組織にかなうわけがない。

 ただし、悪いことだけでもありません。


つづく

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posted by マネージャー at 13:57| Comment(1) | TrackBack(0) | テーマ別雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする