続きです。
まず、下記サイトのニュースから抜粋。
http://www.asahi.com/national/update/0719/NGY200907190029.html
「遭難だと認めて救援を要請しろ」。北海道大雪山系トムラウシ山の遭難事故で、なかなか救援要請をしないガイドに業を煮やし、こう求めたと、旅行会社アミューズトラベルのツアーに参加し、自力下山した愛知県清須市の戸田新介さん(65)が証言した。
(中略)
我慢出来なくなった戸田さんは大声で叫んだ。
「この事態をどうするんだ。遭難だと認めて救援を要請しろ」
すると、北沼付近にいたガイドが戻って来た。
「歩ける人は、先に下りてもらえますか」
救援要請は聞き入れられず、違うガイドが先導して先を進むことになった。
(中略)
戸田さん自身も体力の限界が近づいた。何とか助かったのは、山頂に近づいた時に雨がっぱの下にフリースをもう1枚、着たからだという。着替えるために雨がっぱを脱ぐと雨にぬれるが、「このままでは寒さでやられる」と思い切った。
× × × × ×
戸田さんの怒りは、わかりますよ。
ガイドの対応は、ダメダメでしたから。
それは、ともかく、戸田さんの判断は素晴らしい!
救援要請しろと怒鳴ったことではないですよ!
それは、あたりまえのことですから。
私が絶賛しているのは、雨の中、
フリースに着替えたことです。
フリースというのは、濡れても体温を奪われないという不思議な力を持っているんです。というのは、私も同じ経験があるからです。トムラウシより気温の低い、7月の知床山脈縦走をしたとき、豪雨の中でも1枚のフリースで、ほとんど体温を奪われずにすんだからです。それ以来、フリース信者になりました。
おまけに分厚いフリースは、破れにくい。
ハイマツの藪こぎで、ザックやゴアテックス雨具が穴だらけになったときでも、分厚いフリースだけは破けなかった。雪渓歩きの中、知床山脈の冷雨にあっても体温を奪われなかった。だから、雨に濡れてもフリースに着替えるのは、大正解なんです。
あと、こういうケースで有効なのは、アミノバイタルとチョコレート。これを継続的に食べ続ければ、眠くなりにくくなる。蜂蜜があれば言うことなし。今は、ブドウ糖が売っているらしいので、それでもいいかもしれません。
とにかく、糖分補給を忘れないことです。
これを忘れると、ボーッとしてくる。
眠くなる。
アミノバイタルの補給を忘れると、筋肉が動かなくなる。
これは、かなり重要なことです!
8時間以上の歩行を行うなら、アミノバイタルプロは必携です。
ツアー会社は、事前に説明してあるはずですよね?
ところで、ニュースサイトから戸田さんの発言を引用します。
>戸田さんは指摘する。
>「重ね着をさせるなど、ガイドが指示を出すべきだったのではないか」
>戸田さんのほかに防寒対策をする人はほとんど見られなかったという。
ああ、そういう事だったのか。
これで納得いきました。
どうして8人も御客様を殺してしまったか分かりました。
ガイドさんたちは、御客様よりも動転してしまって、
防寒の指示を出し忘れたのかもしれませんね。
それにしても残念。間違いなく、ガイドたちは、業務上過失致死で訴えられるだろうな。まあ、逆に言うと保険はおりやすくなるかもしれませんが、そういう問題ではないからなあ。
つづく。
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