2009年07月24日

黒斑山ハイキング3

黒斑山ハイキング3

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あっ、ギンレイソウだ!
これには、苦い思い出があります。

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以下は、私がドイツで失敗した事件です。
言葉ができなくて、誤解された事件。

http://dyh-jyh.shiruman.net/6-siruman-73-07.htm

より抜粋。

ギンレイソウ誤解事件

 こんな事件もありました、ドイツのザイダユースホステルでのことです。ドイツ側が、日独青少年指導者交流事業の日本での滞在プログラムの写真を持ち出してきて、私たちに写真の説明をしてきました。そして「ギンレイソウ」の写真を見せて、可愛いキノコでしょう?と説明してきたのです。

「ああ、ここでも彼らは誤解している」

 まずギンレイソウは、キノコではありません。花なのですが、葉緑素が無いためにキノコのように見えてしまうのです。そのために別名ユウレイソウとも言われていますが、このような知識は、日本で山登りする人たちなら常識に入る部類の知識です。ですから、これを解説した日本人は、キノコと解説したのではないことは容易に察することができます。

 しかし、ドイツ側が「キノコ」だと
 誤解した理由も私には分かります。

 このギンレイソウは、葉緑素がないために自分で栄養がつくれません。そこでキノコに寄生して生きています。ですから決してキノコではありません。日本の自然ガイドさんは、そのように説明したに違いないのです。しかし、これがドイツ側に、きちんと伝わってなかったようで、彼らは盛んにギンレイソウの写真を見せては

「キノコだ!」

と言っているのですね。
でも私は、意を決して通訳のヨーコさんに

「正確に言うと違います、キノコではありません。ギンレイソウという花です」

と説明してもらいました。しかし、彼らは私の話を信じてくれてないようでした。ここでも私は撃沈してしまったわけです。もし私に語学ができていれば、キノコに寄生するギンレイソウの生態について説明し、この植物の特徴と別名ユウレイソウの由来についても解説したかったのですが、これも叶わぬ夢でした。


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つづく。

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posted by マネージャー at 02:59| Comment(3) | TrackBack(0) | 浅間山・黒斑山 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

トムラウシ山遭難事故に思う6

トムラウシ山遭難事故に思う6
続きです。

下の画像をみてください。
最近のツアー会社は、ポーター(荷物持ち)もやってるんですね。

55-5-8.jpg



 前置きは、このくらいにして、意外なことですが、
 トムラウシ山遭難事故の、3人のガイドのうち
 2人は、偽物でしたね。
 というのも、今までトムラウシ山に登ってなかったからです。

 お亡くなりになった、ガイドaの吉川寛さん(61・広島)は、トムラウシ山は未経験でした。おそらく、彼はガイドではありますまい。ポーターであった可能性が高いでしょう。

 客を置き去りにした、ガイドc松本仁さん(38・愛知)も、おそらくガイドではなく、ポーターであった可能性が高い。だから、死ななくて良かった4人を殺してしまった。

 ちなみに、このガイドcは、救助隊に救助されています。そして、不思議なことに、ガイドcが、倒れたにもかかわらず、5人の御客様が自力下山しています。ガイドcが、着けなかったゴールに、5人の御客様がゴールしていた。

 そして散り散りになって、残されてしまった4人は、全員死亡しています。ガイドcが、本物のガイドであったなら、少なくとも全員の力を合わせて、一人の落伍者も出さずに下山させていた可能性があります。


 ここで誰がツアーリーダーか、はっきりしたと思います。
 ガイドBの多田学央さん(札幌)が、
 ツアーリーダーですね。

 で、彼は、どの程度のガイドであったかと言いますと、
 下記のソースによると、たった5回の経験だけ。

http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/177789.html

 正直な感想を言いますと、5回の経験だけで、15人の老人を引率して暴風雨の中を出かけるのは無謀かなと。おまけに他の2人がトムラウシ未経験のポーターでは、お話にならないですよ。低体温症の知識もあったかどうか、怪しいですね。32歳じゃ、ゴアテックスしか知らないだろうから、夏の疲労凍死なんて縁がない世代だろうし。ましてや5回の経験じゃあなあー。


 ここで、業界の話をしますと、
 ガイドというのは、
 必ず事前調査をかねて下見をするんです。
 それも出発の直前に。


 私たちユースホステルのマネージャーたちは、
 それに「およばれ」されることも多いんです。

 現に、私と谷川岳ラズベリーの曽原マネージャーは、何度も谷川岳のガイド会社に、下見調査に参加しないかと誘われて出かけていった。

 ガイド会社の方にしてみれば、私たちから客が欲しいわけだし、私たちにしてみれば、その会社のレベルを知れば、御客様に紹介する時に、説明しやすいからです。

 よーするに、もちつ、もたれつの関係なんです。

 で、私と曽原マネージャーが、
 客という想定で下見をしたのです。

 ガイド会社の方でも、先生が一人と
 研修生たちが2人ほど参加していました。
 研修生の2人のうち、一人はポーターをやっていました。

 本番前の下見ですから、どんな危険があるかを研究しながら前進しました。多少、無茶なことも行いました。私なんざ、ゲレンデ経験もないのに、ボーゲンさえやったことがないのに、生まれて初めて山スキー履かされ、林の中を10時間近く滑っては倒れ、滑っては倒れ、樹林にラリアートやタックルをぶちかまし、そして倒れる。最後には筋肉痛で立てなくなっりました。

 まあ、それでも根性で
 立ち上がったけれどね。


 このような下見によって、いろいろな問題点を解消していくシュミレーションをたてていくわけです。どうすれば、御客様を安全にガイドするかのマニュアルを組み立てていく。そうやって、はじめて商売としてのガイド業が成り立っていくのですが、このような下見ツアーは、1回だけではダメで、何回も行います。それで初めて一人前のガイドになれるし、ガイド業が可能になるのですね。

 ところが、
 ガイドc松本仁さん(38・愛知)も、
 ガイドaの吉川寛さん(61・広島)も、
 それをやってないので素人と一緒なのです。

 つまり、会社側は、彼ら2人をポーターとして使っていた可能性が高いのですね。それも愛知県と広島県ですよ! 道内の人ならともかくとして。

 私なんぞは、浅間山なら30回、四阿山・黒斑山なら50回は調査している。もちろん夜間登山もビバークもしているし、藪こぎもおこなっている。だから目をつぶってでも登れるようになりました。

 記録写真も500ギガを溢れました。画像1枚が平均1メガとして計算すると、50万枚の記録写真をデジカメで撮ったことになります。ここまで調査してないと安心できない。思わぬ落とし穴がでてくるかもしれない。それがトムラウシ経験5回じゃねえ。


  ×  ×  ×  ×


それにしても、
無人小屋セットって、おい!

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しかも、身軽に歩くって書いてある。orz

55-5-9.jpg


つづく。

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posted by マネージャー at 02:36| Comment(3) | TrackBack(0) | 登山関係の話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする