トムラウシ山遭難事故に思う6
続きです。
下の画像をみてください。
最近のツアー会社は、
ポーター(荷物持ち)もやってるんですね。
前置きは、このくらいにして、意外なことですが、
トムラウシ山遭難事故の、3人のガイドのうち
2人は、偽物でしたね。 というのも、今までトムラウシ山に登ってなかったからです。
お亡くなりになった、ガイドaの吉川寛さん(61・広島)は、トムラウシ山は未経験でした。おそらく、彼はガイドではありますまい。ポーターであった可能性が高いでしょう。
客を置き去りにした、ガイドc松本仁さん(38・愛知)も、おそらくガイドではなく、ポーターであった可能性が高い。だから、死ななくて良かった4人を殺してしまった。
ちなみに、このガイドcは、救助隊に救助されています。そして、不思議なことに、ガイドcが、倒れたにもかかわらず、5人の御客様が自力下山しています。ガイドcが、着けなかったゴールに、5人の御客様がゴールしていた。
そして散り散りになって、残されてしまった4人は、全員死亡しています。ガイドcが、本物のガイドであったなら、少なくとも全員の力を合わせて、一人の落伍者も出さずに下山させていた可能性があります。
ここで誰がツアーリーダーか、はっきりしたと思います。
ガイドBの多田学央さん(札幌)が、
ツアーリーダーですね。 で、彼は、どの程度のガイドであったかと言いますと、
下記のソースによると、たった
5回の経験だけ。
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/177789.html 正直な感想を言いますと、5回の経験だけで、15人の老人を引率して暴風雨の中を出かけるのは無謀かなと。おまけに他の2人がトムラウシ未経験のポーターでは、お話にならないですよ。低体温症の知識もあったかどうか、怪しいですね。32歳じゃ、ゴアテックスしか知らないだろうから、夏の疲労凍死なんて縁がない世代だろうし。ましてや5回の経験じゃあなあー。
ここで、業界の話をしますと、
ガイドというのは、
必ず事前調査をかねて下見をするんです。
それも出発の直前に。 私たちユースホステルのマネージャーたちは、
それに「およばれ」されることも多いんです。
現に、私と谷川岳ラズベリーの曽原マネージャーは、何度も谷川岳のガイド会社に、下見調査に参加しないかと誘われて出かけていった。
ガイド会社の方にしてみれば、私たちから客が欲しいわけだし、私たちにしてみれば、その会社のレベルを知れば、御客様に紹介する時に、説明しやすいからです。
よーするに、もちつ、もたれつの関係なんです。
で、私と曽原マネージャーが、
客という想定で下見をしたのです。
ガイド会社の方でも、先生が一人と
研修生たちが2人ほど参加していました。
研修生の2人のうち、一人はポーターをやっていました。
本番前の下見ですから、どんな危険があるかを研究しながら前進しました。多少、無茶なことも行いました。私なんざ、ゲレンデ経験もないのに、ボーゲンさえやったことがないのに、生まれて初めて山スキー履かされ、林の中を10時間近く滑っては倒れ、滑っては倒れ、
樹林にラリアートやタックルをぶちかまし、そして倒れる。最後には筋肉痛で立てなくなっりました。
まあ、それでも根性で
立ち上がったけれどね。 このような下見によって、いろいろな問題点を解消していくシュミレーションをたてていくわけです。どうすれば、御客様を安全にガイドするかのマニュアルを組み立てていく。そうやって、はじめて商売としてのガイド業が成り立っていくのですが、このような下見ツアーは、1回だけではダメで、何回も行います。それで初めて一人前のガイドになれるし、ガイド業が可能になるのですね。
ところが、
ガイドc松本仁さん(38・愛知)も、
ガイドaの吉川寛さん(61・広島)も、
それをやってないので素人と一緒なのです。
つまり、会社側は、彼ら2人をポーターとして使っていた可能性が高いのですね。それも愛知県と広島県ですよ! 道内の人ならともかくとして。
私なんぞは、浅間山なら30回、四阿山・黒斑山なら50回は調査している。もちろん夜間登山もビバークもしているし、藪こぎもおこなっている。だから目をつぶってでも登れるようになりました。
記録写真も500ギガを溢れました。画像1枚が平均1メガとして計算すると、50万枚の記録写真をデジカメで撮ったことになります。ここまで調査してないと安心できない。思わぬ落とし穴がでてくるかもしれない。それがトムラウシ経験5回じゃねえ。
× × × ×
それにしても、
無人小屋セットって、おい!しかも、身軽に歩くって書いてある。orz
つづく。
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posted by マネージャー at 02:36|
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