2009年07月26日

ヘルパー夏の前半のヘルパーさん確定か?

今年の夏は、どういうわけか、ヘルパーさんが
決まっては、キャンセル、
決まっては、キャンセル。

応募だけは、大量にあったのですが、
一度決まると、他の応募者を断る。
ところが、決まったはずの方が、急に来られなくなって
また、新たに決め直すということが続きました。

でも、まあ、8月前半のヘルパーさんが決まりそうです。

一人は、大学生の女の子
一人は、40歳代の社会人女性です。
ニューフェイスに、お会いするのが楽しみです。

追伸
割烹着娘さんへ、せっかくの応募でしたが、
今回は、新しい女性たちにお願いしようかなと思っています。
かわりに9月以降の連休にでも。

09-asa02.JPG

つづく。

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posted by マネージャー at 03:28| Comment(4) | TrackBack(0) | 業務連絡 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

トムラウシ山遭難事故に思う8

トムラウシ山遭難事故に思う8
続きです。

今日も御客様がたくさんいるのに深夜まで、こんな駄文を書いている自分に嫌気がさしてきました。でも、これだけは書いておかないと。
「命は、ある程度は金で買える」
という事を。

 ゴアテックスの雨具ができる前の夏山は、凍死する人が、ワンサカしました。でもゴアテックスの雨具が出たら、夏山で凍死する人は大幅に減りました。つまり、高価なゴアテックスの雨具を買うことによって「命」を無駄にせずにすむ。

 で、登山には、たくさんのギア(道具)が必要なんですが、高価でも、それらを完璧に揃えることによって命を無駄にせずにすむ。つまり「命は、ある程度は金で買える」んです。荷物も軽くなるし、寒さも防げる。ザックの重さも感じずにすむ。

 例えばトムラウシ山でビバークした某社のテント、あれは重いし、あの大きさだと張れる場所が限定される。風にも弱いし。じゃあ、どんなテントが良いかというと、これが難しい。山行によって求められる性能が違うから一概に言えない。

 で、私は、どのメーカーのテントを買ったかというと、10年間の間に、ほぼ全てのメーカーのテントを買いそろえてしまった。最盛期には全国に1000人以上の山仲間がいたので、研究しているうちに、気がついたら全部ためしていたのです。そして、何度も何度も使っていくうちに自分たちに合ったテントが決まってきた。そうなる迄に、10年かかり、何百万もかかってしまった。

 これを個人でやるのは、大変ですし無理というもの。第一、金が続かない。いくら「命は、ある程度は金で買える」と言っても、金には限度というものがあります。でも抜け道はあります。山岳会に入るか、登山学校で教えて貰うのです。そしてノウハウを盗み出すんですよ。

 あ、でも、うちの宿(北軽井沢ブルーベリーYGH)に、盗みに来ても、無駄かもしれない。うちは、安全な登山しかやってないから。テント泊はしないし、雨降ったら登らないし。

 そう言えば、山岳会のベテランさんたちが、うちのスノーシューツアーに参加したことがあった。で、ジフィーズ(高価な山用レトルト品・かなり不味い)やら、ガスストーブ(ガスコンロ)やら、各自が一個づつザックに入れてきました。私は、頭を抱えて山岳会のベテランさんたちに言いました。

「それは全部、おろしてください」
「どうしてですか?」
「重いですから」
「・・・・」

 この時、重い沈黙が流れたことを正直に告白しておきます。

「じゃあ、昼飯はどうするんですか?」
「カップラーメンと携行食にします。あ、御握りはダメですよ。凍っちゃいますから。アミノバイタルとチョコレートにしてください」
「・・・・」
「お湯は、私たちが水筒を持っていくのでガスストーブ(ガスコンロ)は必要ありませんから。寒い頂上で湯を沸かすなんて、時間がもったいないです。冬は日没がはやいですからね。今日の歩行時間は3時間ぐらいなので、ネイチャーウォッチングを楽しみましょう」
「・・・・」
「あと、吹雪いたらすぐに下山します。身軽に登って楽しくやりましょう。」
「・・・・」

 みんな不満そうでした。
 山頂でジフィーズを食べたいみたいでした。
 あの時ほど、空気が怖かったことはなかった。

(でも、空をみると雲の流れが速かったので、山頂は....)


つづく。

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posted by マネージャー at 03:15| Comment(5) | TrackBack(0) | 登山関係の話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

トムラウシ山遭難事故に思う7+α

トムラウシ山遭難事故に思う7+α
コメントくれた人に、マルチレスです。

■ささらーさん
>しかし、ガイドの当たり外れはほとんど運ですね。

 そうですねえ、運もありますが、たとえハズレのガイドになっても、会社の姿勢によっては、悲観することはないです。きちんとした会社なら、それなりの教育がされているはずです。教育というのは、登山技術のことではなく、
「危ないことはするな!」
「安全を第一にしろ」
「不安なら無線で連絡しろ」
「迷ったら安全策をとれ」
といった教育です。これの姿勢さえあれば、たとえガイドが未熟であっても、もっと最小限の被害ですんでいたと思います。


■薬屋さん
>ガイドや旅行社の責任は免れないとしても、結局山で死ぬことになった原因は、自分自身です。

 こういうお考えの方も多いですよね。
 その逆のお考えの人もいる。
「山で死なないために・武田文夫」を読まれましたか? 
 この本に、山で死ぬことの本質が書かれてあります。
 面白いですから、ぜひ、御一読を!


■JJさん、
>GPS携帯の発達とともに無線は滅多に見なくなりましたね。危険ですね。
>せめて防水トランシーバーをもっていれば、少し違う展開になったと思いますね。

 それは痛感しています。携帯は、下界と連絡をとるには便利ですが、電波状況では、隊の先頭と、後方の連絡がとれなくなるので、実用的ではないです。逆にアマチュア無線なら、不特定多数と連絡が可能な上に、全体の情報が得られます。そして緊急通報も可能です。
 それがないならトランシーバーでもいいです。防水のやつでなくてもオーケー。ビニール袋に入れてビニールテープでグルグル巻きにすれば、1日くらいもちますよ。

 
■代官山のバッカスさん
>あれだけのロングコースでテントと無線を持ってないのは、その時点で遭難ですね。

 全員で18人。これで無線なしなんて信じられませんよね。
 山岳会ならともかく、全員よせあつめなんですから。

>大体、4人目のガイドというのが怪しい。
>絶対に「場所取り」なんだから、

 ここ、突っ込みどころですよね。私は、あの避難小屋を知ってるんですが、小さいですよ。それでもって外にトイレがあるでしょ? 風速25メートルで、ドアを開けると・・・分かりますよね?

>本当にヤバくなるのは、疲れているときに濡れる、というパターンですよね。
>気温ではなくて濡れて乾かさなかった (小屋でも乾燥できなかった) のが
>辛かったのではないかと思います。(フリースを着た人は確かに正解)。

 北沼が溢れて川になっていた。そこを渡渉したのが致命傷でしたね。
 だって雪渓のある沼が溢れて川になったんですから。
 どういう水温か・・・と考えると、ああ、恐ろしい。
 一人目が、それで斃れたんだと思います。

 渡渉したのは、失敗だったと思いますが、
 恐ろしいのは、その後の失敗ですね。

 川を渡った後に濡れたまま、
 1時間半も止まってしまったことですね。


 ここでトムラウシ経験のあるガイドが、
 一人だけだったことが裏目にでましたね。


 もう一人、トムラウシ経験のあるガイドがいれば、
 冷雨の中の90分停滞は、無かった気がします。
 すぐに2隊に分ける決断がついたでしょうから。

 そうなると、また違った展開があったかも?です。

 でも、現実には90分停滞で犠牲者が確実に増ましたよ。
 で、結局、ボッカ(ポーター)に先頭を任せてしまった。
 しかし、この判断が最悪な結果に....。
 ああ。


■nsdさん
>もしまだご覧になっていない場合、ぜひどうぞ。
>「いのち」と「お金」 トムラウシ遭難事故の背景にあるもの
http://homepage.mac.com/hirosis/watching/watch031022.html

これは興味ふかいものを読ませていただきました。
私も、これと同じような体験をしたことがあるので、
人ごとじゃなく、同情します。


>地図も磁石もなく‥‥ 思考停止する人びと
http://homepage.mac.com/hirosis/watching/watch030731.html

これも面白かった。
「助手席に99回乗ったからといって、100回めに自分で運転しろと言ったて、出来るわけないよ」
名言ですね。


■クリフハンガーさん
>娯楽的な山岳ツアーにしていたら、事故は起きません。
>しかし、この名前で、高度な登山ツアー登山を実行したとき、事故が起きます。

 なるほどねえ。それならトムラウシ縦走だって、4泊5日のツアーにして、御客様10人に対して、ガイド5人+ボッカ(ポーター5人)の大名旅行でやってれば、よかったのではないですかね? それか、徹底して雨天中止(雨天停滞)にするかです。または娯楽登山に徹底していれば、それはそれで立派なものなのに。

つづく。

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posted by マネージャー at 01:41| Comment(6) | TrackBack(0) | 登山関係の話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする