2009年07月29日

温道(万座温泉編)2

温道(万座温泉編)2
祝 万座温泉完全制覇!

年に1度の温泉祭り。
8人全員が、500円の入湯券で万座温泉を制圧!
あとは、くじ引きだ!

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キャベツの当たり!

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たこ焼き機の当たり!

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これがみんなの戦利品。

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で、気をよくして、
屋台で大食い。


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ここでお弁当。

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ちなみに、この人は、
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全盲にもかかわらず、
前日は、草津温泉の共同浴場まわりをしてきたらしい。
草津温泉の共同浴場めぐりって、道が複雑で
目が見えてても難しいのに!

そのうえ、ふつーに北アルプスに登ったりする。


少年マンザも売っていました。
http://kaze3.seesaa.net/article/118986279.html

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つづく。

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posted by マネージャー at 14:50| Comment(5) | TrackBack(0) | 万座・白根山 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

トムラウシ山遭難事故に思う12

トムラウシ山遭難事故に思う12
続きです。

 ジフィーズ・アルファー米の盲点について。

 以前、知床山脈の調査で15日間にわたって知床各地の山を縦走したことがありました。1日分の食料は、尾西食品のジフィーズ3パック(1パックに2食入っている)に、カロリーメイト、チョコレート、ナッツなど、0.8キロ。15日分だと、食料だけで12キロになります。1日あたりの摂取カロリーが、3000キロカロリー。1日あたりの補給は6食でした。

 ところが、すぐに飢えしまった。40キロ装備で登るために、ものすごいカロリーを消費する。そのうえにハイマツのジャングルを漕ぐという悪条件のために、プラス10キロ以上の負荷がかかっている。軽量な沢装備なら2泊3日の行程を、7日もかかってしまった。

 そのうち、みんなの体調がおかしくなってきたうえに、仲間の一人が、足をくじいたので、予定を変更して8日目に下界に降りて食料を補給することにしました。ラーメン屋があったので、そこに飛び込み、何杯もおかわりしました。

 すると、アッという間に、全員の体調が戻ったのです。
 そして、前より飢えなくなった。

 こういう事は、何度もありました。5泊以上の夏の北アルプス縦走を行うと、十人に一人の割合で体調不調を訴えてくる。それも健康志向の女性に多い。私は「ははあーん、また来たか」と、山小屋に連れて行き、カップラーメンを食べさせようとしますが、相手は嫌がります。で、「一口でいいから食べて」と拝み倒して、食べて貰うのですが、一口食べてもらうと、あとは、こっちが何も言わなくても全部食べてくれる。それも美味しそうに。そして、見違えるように体調がよくなっていく。

 これは、どういう事かと言いますと、

 塩分が不足したのですね。

 私たちは、便利さのために、ジフィーズ・アルファー米・チョコレート・カロリーメイトなんかをザックに詰め込みますが、そこに塩はない。かろうじて赤飯のアルファー米なんかに、塩がついていますが、だいたい登山で持って行くものには、甘いものが多い。そのうえ水をガブ飲みするものだから、塩が不足してくる。かといって、塩を持って行って塩をなめるかというと嘗めない。その結果、塩が不足してくる。どんどん体調を悪くしていく。特に日頃から減塩に走っている女性に多い。あと、水ばかり飲む汗っかきにも多い。

 話は、かわりますが、今から三十年前、初めて山登りを始めたとき、どういうわけか、山登りの先輩たちは、不味いコンビーフの缶詰や、ナッツ類、ウイスキーなんかを山に持ってきていました。

 最初、その意味が分からなかった。
 コンビーフは不味すぎるし、
 ナッツは、すぐにはエネルギーになりにくい。
 で、ウイスキーを飲むなんて命知らずすぎる

と、私は、それに反発していたのですが、その私が塩不足で体調を悪くした。そして、先輩の命令で塩気のきいたナッツやコンビーフを強制的に食べさせられた。すると体調が戻ったのです。

「なるほど、不味いコンビーフの缶詰や、ナッツ類には、そういう役目があったのか」

と納得しました。

 しかし、最後まで分からなかったのがウイスキー。しかし、それも20年前に知床半島の海岸線を一週する探検をしたときに分かりました。知床の奥地で、親切な漁師さんに、25度の焼酎の瓶を2本もらったのが、きっかけでした。

 正直言って、焼酎の瓶なんぞ、重いだけで邪魔だと思っていましたから、とっとと飲んで空にして、水筒にしてしまおうかと思って飲んでみたら、アルコールの味がしない。

 水を飲んでるみたいなんです。

 で、一緒に行ってる20歳代の若い女の子にも飲ませた。
 が、やはり、水のようにゴクゴク飲んでる。

 アルコールを飲めない女の子が水のように飲んでいる。

「おかしいな、やはり水か?」

 と思って匂いをかぐと、間違いなくアルコール。
 正真正銘の25度のアルコール。
 それでもって全く酔わない。
 と言うわけで、アッという間に2本とも
 空っぽになってしまいました。

「よほど美味しい焼酎なんだな」

と、下界に降りて自分で買って飲んでみたら、水の味はしなくて、25度のアルコールの味になっていました。とうぜんロックでは飲めなく、薄く水割りにしてチビチビ1ヶ月かけて飲みました。

そして、こんな経験を何度か体験するうちに、長期の縦走を行うと、極度の栄養不足になり、焼酎を水を飲むように飲めるようになることに気づいたわけです。しかし、そうなってたら危険信号なんですよね。

 そうなる前に、ちゃんとした食事が必要です。
 それと塩分。
 あと、サプリメント+アミノバイタル+糖分。



つづく。

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追伸

コメント欄に、非常に興味ふかい御意見がでました。
重要だと思われるので、御紹介します。

■takapyonさんのコメントです。

http://kaze3.seesaa.net/article/124487949.html#comment

takapyonさんのお話によると、
>肝臓がアルコールを分解するのに大量のブドウ糖を消費するので
>激しい運動後のアルコール摂取は絶対禁忌です。

だそうです。なるほどと思いました。これが本当なら、アルコール摂取の前に糖を摂取する必要がありますね。この件については、もう少し研究の余地がありそうです。

あと◆低血糖症状と対処の仕方のサイトも紹介してくれています。
http://www.uemura-clinic.com/dmlecture/hypoglycemia.htm


■あと、クリフハンガーさんのコメント
体は電解質を使って神経や筋肉の機能を調整し、
酸と塩基のバランスを取っています。
筋肉の収縮は、カルシウム、ナトリウム、カリウムの
存在に依存している。
こうした主要な電解質が適正なレベルでないと、筋肉は弱くなったり、
極端な筋肉の収縮が起こることがある。
疲れやすくなったり、足がつるのはここから来るのですね。
参考となるページがありました。
http://mmh.banyu.co.jp/mmhe2j/sec12/ch155/ch155a.html
http://ja.wikipedia.org/wiki/電解質

posted by マネージャー at 02:14| Comment(13) | TrackBack(0) | 登山関係の話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

トムラウシ山遭難事故に思う11+α

トムラウシ山遭難事故に思う11+α

■Yさん
>高齢者の方はスピードに波がなく、持続性に優れますが、
>ピークパワーにはやはり欠けると言う事でした。

これは女性にも言えることですね。

>ガイドは恐らく従来も同じようなプランであれば、
>今までも強行プランであったはずですから、
>経験上ピークを越えて下りに持ち込めば
>あの年代ならではの持続力で何とかなると思ったのかななどと考えてみました。

これは新説ですね。面白い発想です。
こういうイフは、検証に値しますね。

>ところが、カロリー補充が不十分で、風と寒さでガス欠(低体温)となり、
>そうなった順に倒れたと考えると、得心がいきます。

同じ条件で静岡のパーティーが、遭難しなかった理由を考えると、
カロリー計算の問題かなと思った次第です。
ただし、これだけが原因ではなく、複雑な要因が重なっている気がします。


■俊にゃんさん
>しかしその場にいた時に自分なら何ができたか考えてしまいます。

登山は、ミスを減らした方が生き残るという点で、将棋に似ています。
できるだけミスを少なくすることが大切ではないでしょうか?
例えば、信号無視して、死んだとして、後から
「信号を無視したのが失敗だった」
というのは、後知恵ではありませんよね。
将棋に定石があるように、登山にも定石があります。
それを覚えることが大切だと思います。
それから、まず落ち着く。そして冷静になる。で、よく考える。
(しかし、これが中々難しいんだが.....)
あらかじめカロリーの知識を知っていたら、それなりの対処ができます。
登山は、体力戦のように見えますが、頭脳戦の一面もありますからね。


■ばあばさん
>確かこのツアーの生存された人の中には、
>道中に栄養補給をしつつ歩かれた女性がいたはずです。
>中日新聞だったかの記事にありました。

その人は、山を知っていた可能性がありますね。


>彼女は同行の人にも勧めたそうですが、
>ほかの方々はそれどころではない心境だったようです。

せめて、アミノバイタルプロを飲んでいれば。
それもゼリーのやつを!
ゼリーだったら飲みやすいんです。

>医師の方の低体温に関する記事です。
http://www5.ocn.ne.jp/~yoshi515/teitaion.html

この記事、すごいです!
この記事に書いてあることと、
トムラウシでおきたことは、ピッタリ一致しています
コピーして、うちのスタッフにも持たせます。
皆さんも、コピーしておいた方が良いです。
これは、「登山の医学」J.A.ウィルカーソン (著), 赤須 孝之 (翻訳) にも載ってなかったなあ。


■よしき
>よく登山は科学であると言われてますが、まさに、そのとうりです。

科学と言うより、失敗学ですね。
私たちは、今回の事故を貴重な教訓として
犠牲のない登山を目指したいです。



■わんたろうさん
>新田次郎氏著「孤高の人」において、加藤文太郎さんは
>「常に腹が満たされていれば凍死しない」という持論から、

新田次郎は、私の愛読書です。奥さんの藤原ていさんの著作も大好きです。
新田次郎さんと、奥さんが結婚前にデートしていた時、流れ星が流れました。
奥さん(藤原てい)は、「消えてしまった」と呟きました。
すると、新田次郎さんは、
「消えていません、エネルギー普遍の法則というものがありまして・・・」
と理屈を滔々と述べたそうです。
奥さんは、ロマンチックの片鱗もないと、ガックリきたそうです。
しかし、この理屈っぽさが、大名著を書き上げたとも言えますね。


■クリフハンガーさん
http://hbb.amary-amary.com/calc_ex3.shtml

これまた便利なものがあるんですねえ。
さっそくお気に入りに入れました。
ダイエットの参考にさせていただきます。wwwww

http://sport.edu.ibaraki.ac.jp/semi/2006/resume/27yoshinaga.pdf

すでに、こんな報告があったんですね。
知りませんでした。勉強になります。


■きたむら玄堂さん

>朝日新聞の本多勝一、武田文男の山岳遭難の記事は好きでした。

私も武田文男さんは大好きです。
というか、かなり影響をうけていると思います。


つづく。

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posted by マネージャー at 01:38| Comment(2) | TrackBack(0) | 登山関係の話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする