2009年08月01日

トムラウシ山遭難事故に思う14+α

トムラウシ山遭難事故に思う14+α

もう、この事件にふれるのをやめようかと思いましたが、
私が事実確認をせずに、紹介した部分にミスがあったので訂正します。
間違い部分は

>15 日 22:0022:20 時点で遭難パーティは、まだヒサゴ沼避難小屋に
>到着できておらず、行動中であった可能性がある。

という引用部分。



■ばあばさん、
>ヒサゴ沼避難小屋にパーティが到着したのは午後2時だったようです。
>9時間歩いたそうです。

ああ、そうですか!
そうですよね!
いくらなんでも

>15 日 22:0022:20 時点で遭難パーティは、まだヒサゴ沼避難小屋に
>到着できておらず、行動中であった可能性がある。

は変ですよね。と言うことは、
22時の気象通報をきいて、天気図を書いた可能性は高い。
問題は、ガイドが閉塞低気圧を認識できていたかですが。



■Yさん
するどい指摘ありがとうございました。
以下、Yさんの指摘を気象の初心者に分かりやすく解説します。


>2002年は台風崩れの閉塞低気圧ですから、
>気団的には、今回は、2002年より寒冷であった可能性が強いかと思います。

 閉塞とは、路や出入り口がふさがるという意味です。
 そして2つの前線が閉塞し、
 暖かい空気を閉め出してしまうのが、閉塞前線。
 図で言いますと、これです。

http://www.weathermap.co.jp/kishojin/diary/products/webjpeg/diary_l/41500_02071509.JPG

 北海道の北に、前線が重なり合っています。
 これが閉塞前線。
 で、これがどうしてヤバイかと言いますと、
 この図を見てください。

http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/8/8a/Warmfrontokklusion_en.png/250px-Warmfrontokklusion_en.png

 2つの前線が、ピッタリくっついて閉塞し、
 温かい空気が上空で閉じ込められている。
 これで急激な寒冷化がおきます。

 で、前回遭難があった2002年7月12日の天気図を見てみましょう。
 これです。

http://www.weathermap.co.jp/kishojin/diary/products/webjpeg/diary_l/41500_02071209.JPG

 みごとな閉塞前線。
 では、今回の2009年7月16日の天気図は、

http://www.weathermap.co.jp/kishojin/diary/products/webjpeg/diary_l/41500_09071609.JPG

 やはり、みごとな閉塞前線。
 Yさんの指摘どうり最悪な天気図ですね。


 さらにYさんは、このように言ってます。


>オホーツク海での閉塞低気圧の発達及び停滞は冬季には頻繁に見られるものであり、
>特に発達したものは「旋風」と呼ばれますが、
>今回はその旋風に構造的には近い物であったと考えられます。

http://www1.kaiho.mlit.go.jp/KAN8/kaikyo/no34/1-(6).html

>そういった低気圧の特徴は、前線部は先行して中心部から離れているため、
>低気圧の等圧線(特に西側)は真円に近づく、かつ移動速度が落ちた場合、
>一定の風向きが長時間において持続するのが特徴です。
>また、前線通過後の小康期がありますので、複数パーティーが当日トムラウシを
>登っているところを見ますと、天気図を知らなければ意外とだまされそうな天候
>だったのかもしれませんがそこは更なる情報を待つべきかもしれません。


 さらにYさんは、このように言ってます。

>また、ご指摘のサイトでも低気圧が閉塞したことを知るチャンスは
>おそらくないとされており、私もその点は同意です。
>しかも、定時連絡もしていない以上、今回のツアーでは、
>問題の低気圧がオホーツクで閉塞かつ動きが遅滞化している事は
>知りえなかったと思われます。

 これには、そうかもしれませんね。
 前日の天気図は

http://www.weathermap.co.jp/kishojin/diary/products/webjpeg/diary_l/41500_09071509.JPG

 ですから。欺されるかもしれない。
 詳しくは、下記を

http://kaze3.seesaa.net/article/124652751.html#comment



■みわぼーさん
まさか?の展開でした。
どうして気分の悪い人を、途中撤退。
またはヘリ救出、または別行動させなかったのか?
おそらく、彼女は高度障害にかかっている可能性が高い。

2000メートルに低気圧。
ふつうに高度障害がおきるでしょう!

ゲロをはき、頭痛がし、唇と爪が紫ならば決定的。
停滞するしかない。

つづく。

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posted by マネージャー at 15:24| Comment(4) | TrackBack(0) | 登山関係の話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

フレスガッセ

フレスガッセ

IMG_3269.JPG

思いっきり大衆食堂です。
おせじにもオシャレではない。
だからデートには向きません。

で、誰だよ、某食べブログに
「デート向き」って書いた奴!
ちょっと出てきなさい!(笑)


(いや、あんたが本気でデート向きだと信じてるなら、
それは、それで立派な姿勢なので、拍手しますけれどね)


軽井沢にハム・ソーセージの店を開いて25年以上。
建物自体は手作り40年程の歴史があり、
今では傾いており、隙間風もふく
(と、店の公式ホームページにも書いてある)

IMG_3271.JPG

ただ、この店は、手作りソーセージとハムが食べられるので、その方面の食通にはたまらないことは確かです。軽井沢通の人間で、ここに通う人は多いようです。食材は自家製。ソーセージやハムはもちろん、お料理に使うソースも自家製です。もちろん保存料・添加物等、使用してません。で、これが自家製ソーセージ。

IMG_3281.JPG

IMG_3276.JPG

IMG_3277.JPG
TEL 0267-42-8169

住所 長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢東29-15
営業時間 9:00〜15:00 17:00〜19:30
不定休
http://fress-gasse.com/

つづく。

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posted by マネージャー at 14:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 新軽井沢 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

トムラウシ山遭難事故に思う16

トムラウシ山遭難事故に思う16

こんなサイトを発見して愕然としました。
http://subeight.wordpress.com/2009/07/31/mr-toda-text/

登山関係者のサイトオーナーが、
遭難被害にあわれた戸田さんに質問を出し、戸田さんが答えたというサイトです。
ここに意外な事実が。


戸田さんの回答
>最初の日にすでに一人の女客が旭岳から白雲岳へ行く途中で
>うつむいてゲロをはくこと、ゲイゲイとやっていた。
>体調をくずしていたようです、ガイドに連絡しなにかやっていた
>ようですが、自分の視界からきえました。
>その日にもう一度目撃し、次の日に一度目撃しました。

>彼女のサポートに足を取られ、大幅な時間遅延がしょうじ、それが誤算だったようにおもいます。


涙、出てきました。もう、何が何だか。
コメントするのも辛くなってきた。
本当に泣けてくる。

さらに戸田さんは、驚くべき事に、このように証言しています。


>小屋から5時間でなく6時間(コースタイムは2時間30分)です、
>2倍ではなく3倍に近い時間を食ったと思います。
>そして分岐の下で停滞したのが1時間半とされていますが、
>2時間と思います。2時間は現場で自分が最初に考えた時間です。


恐ろしいな。
本当に恐ろしい。
私は、最初のニュースのいい加減な報道を思い出しています。


こんなこと、言うのは不謹慎かもしれませんが、
生き残ったガイドの刑事責任を免責にできませんか?
免責にしたうえで、
会社をやめてもらって
ガイドにも真実を徹底的に
語ってもらうことはできませんか?

真実を解明しないと再発する気がする。
この事件には、それだけの教訓があると思う。


この遭難事件は、誰かに責任をとらすことよりも、
どういう会社の指示で、どういう理屈で、
どういう心理状態で、どういう判断を下したかを
究明することを第一にしては、だめでしょうか?

(ダメだろうなあ、8人死んでるからなあ)


あと、こんなサイトも。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1028738865

>で「山岳遭難」救援を求めるのが常識以前の問題。
  (途中略)
>何故に、救助要請を遅らしたのか?
>無駄に命を散らしたのか

>海王丸事故ではヘリのパイロットはマストの上、直径1メーターの箇所に
>特殊救難隊員を降下させてみせた。神業としか思えない風速30メーター。
>そのような鍛えられたメンバーがわが国には存在する。
>何故に速やかに救助を求めなかったか?

>ヘリが飛べるか、飛べないかは担当者が決定する。
>大切なのは救助要請が大幅に遅れた事。


あと、テントが4人用が一つだけだったという情報にも驚かされました。はじめからの予定で、他のテント(10人用一つ、4人用一つ)は次のパーティーのため避難小屋にのこしたとは、なんて酷い話なんだろう。これが本当ならビバークも出来ない。おまけにツエルトは、御客様の備品だったらしいし。こんな計画をたてて、ガイドに丸投げするなんて、計画した人の責任も重いなあ。

やっぱり、この隊は、最初に睨んだとうりポーター軍団だったんだなあ。
会社は何をやってたんだろう?

ああ、本当に嫌になってきた。
胸くそ悪い。
もう、そろそろ、この話題を打ち切ろうかと思います。



(経験、無線、気象、カロリー、ポター、装備、医療、いろいろ想定してブログを書いていたけれど、病人に鞭打って悪天候を突破するというのは、さすがの私には想定外でした。事実は小説より奇なりというところか? いったい事件の背景に何があったのか?)


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posted by マネージャー at 01:22| Comment(4) | TrackBack(0) | 登山関係の話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする