2010年03月02日

私の小学校時代を思い出した5 ハブ

私の小学校時代を思い出した5

 つづきです。今回は、ハブについてです。

 ハブといっても蛇のことではありません。仲間はずれのことです。イジメに似ていますが、イジメとは違います。イジメの場合は、徹底的に除外することですが、ハブとなるとそうではない。ある一定限度は仲良くする。しかし、一定限度を超えたところでハブく(省く)。つまり除外することです。生かさず殺さず除外する。見方によっては、イジメより残酷です。


gghuuu.jpg


 しかし、このハブという言葉は、新潟県にはありませんでしたし、私の子供の頃にも体験した記憶がない。世代が違うからか?というと、そうでもない。同じ世代でも東京においては、ハブは、日常においてよくみかける行為だったと言います。今は、どうなんでしょうか?

 私が、このハブという言葉を知ったのは、東京に上京してからのことで、その存在を知って驚愕した覚えがあります。具体的にいうと、ある人と仲良くしていたら、別の友人が急によそよそしくなった。そして、どこかに呼び出され、このように忠告されました。

「あいつハブられているんだよ、お前も近寄らない方がいいぞ」
「はあ?」
「つるんでると、おまえもハブられるぞ」

 しかし、そんな忠告は無視したので、私もみんなからハブられたらしい(笑)。で、あえて「らしい」と書いたのは、日常生活の上で全く問題がないために、全く気がつかなかったからです。どうやらハブられているらしいのですが、当時の私は多趣味だったし、我が道をすすんでいるために、何一つ問題がなかったのですね。そのためにハブっている人間も、ハブっていること自体忘れてしまったみたいなのです。それを後で、友人が教えてくれて大笑いしたことがある。

 で、ここからが問題なのですが、ハブられていることを気にしている人は、ますますハブられていったことです。そして、それがイジメにエスカレートしていったことです。

 つまり仲間はずれにされるのに敏感な人ほど、ハブられやすいといえうことであり、鈍感な人ほどハブぶられにくいということです。いつも友達とつるみたがる人ほど、ハブられやすいんです。最初から我が道をいってる人は、ハブの対象から除外されてしまうんですね。

 だいたい一人だと気が楽ですよね。気を遣わなくてもいい。自由、束縛がないから好きな趣味に思いっきり走れます。自分の好きな時間の使い方ができるます。学校なら勉強、職場なら仕事に力を入れることもできます。悪いことは一つもない。

 でも、決して人づきあいを無くすのではなく、困ってる人がいたら助けるし、声をかけられたら返事もします。一人でも何も困らないけれど友達が増えるのは、嬉しいなとは思っている。でも、無理してつるまない姿勢はもっている。そういう人は、ハブの対象から除外されてしまうんです。



 さて、ここからは、私の小学生時代の思い出です。
 新潟県には、ハブという言葉も無かったし、
 そういう文化もなかった。
 イジメはあったけれど、ハブは無かった。

028.jpg

 けれど、ある時、事件があった。ある女の子が
「某先生は贔屓する」
と盛んに噂をながしたんですね。

 すると、その先生には「贔屓先生」というレッテルが貼られ、それがクラス中に広まった。まあ、そういう事は、子供たちの間では良くあることで、たいていの先生は、気にもしないんですが、その先生は気にしたんです。そして、よせばいいのに子供たちの前で謝ってしまった。

 それからが、もう大変だった。

 謝ったことが火に油を注いだようになって、ますます子供たちのバッシングは先生に強まってしまった。といっても相手は先生だからイジメるわけにはいかない。そこで面従腹背になる。つまりハブられる状態がおきたのですよ。


 今、思い返せば、あの先生は、本当にお気の毒だったと思います。心ある子供たちは、みんなそう思っていたはずです。しかし、どうにもなりませんでした。なにせ、バッシングを行う主力が女の子たちでしたから、もう、どうしようもない。どうしても流れをかえられない。この手のバッシングは、女の子の方が陰湿だったので、まことにお気の毒だった。


thumb.jpg


 この事件をある人に相談したら、
「女の子は嫉妬深いんだよ。だから贔屓という言葉が出るんだ」
と教えてくれました。

 いつも、誰かと自分を比較するから「贔屓」という言葉がでるんだと。そして他人に嫉妬するから「贔屓」という言葉がでるんだと。でないと、そういう発想は生まれてこないというのです。なるほどなと思いましたね。まあ、それは、ともかくとして、この先生の失敗は、子供たちの人気を気にしたことでしょうね。気にしなければ、なんてこと無かった事件だったと思います。


つづく。

↓ブログ更新を読みたい方は投票を

人気blogランキング




posted by マネージャー at 00:35| Comment(0) | 教育問題を考えてみる | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする