ヨコミネ式保育園では、全ての子供たちがスーパーマンになってしまう。詳しくは、下の動画をみてほしいのですが、
入園者の全てを、こんな幼児にしてしまうヨコミネ式保育は、まさに驚異的ですが、
そのヨコミネ式保育は、たった4つのスイッチをおしてあげるだけだと言います。
子供をやるきにさせる4つのスイッチ押してあげる。
それがヨコミネ式保育らしい。その4つのスイッチとは、
1.子供は競争したがる
2.子供は真似したがる
3.子供はちょっとだけ難しいことをしたがる
4.子供は認めたがられる
私は、この動画を見たときに、
「ありえるな」
と思いましたね。というのも私にも似たような経験があったからです。
実は、私の父は教育パパでした。子供部屋というか、勉強部屋をつくり、勉強を強制したのですが成績はあがらなかった。理由は、親の目を盗んではサボっていたからです。勉強が嫌いで嫌いでたまらなかった。習字の塾にも行かされたのですが嫌で嫌でたまらなかった。そういう訳ですから父親が単身赴任でいなくなると、勉強なんかするわけがない。これさいわいと宿題までしなくなる。子供部屋は、遊び部屋になってしまった。で、母親が私を注意したかというと、全く注意しなかったんですね。
母親(小学校教師)は、私を子供部屋(勉強部屋)に追いやらず、逆に一緒に居間にいるように言った。最初は嫌だったが、母親と一緒にいると夜遅くに御菓子がでてくるので、その餌につられて寝るまで一緒にいるようになりました。もちろんテレビは消したままです。
母は、どういうわけか父親のように勉強しろとは言いませんでした。
何も言わない。
ただ一緒にいるだけ。
それだけなのです。
それ以上は、なにも要求してこない。
それだけで美味しい御菓子が食べられた。
こんな美味しい話しは今までなかったですね。だから私は大喜びでした。母親と一緒に静かな居間ですごすだけで御褒美がもらえる。しかも、テレビを見ること以外、何をやってもいいのです。漫画を読んでも良いし、寝っ転がっててもいい。冬は、コタツで居眠りをしててもいい。だから最初のうちは、ボーッとしてしていました。
で、母親は何をやっていたかと言いますと、仕事をしていました。小学校の教師をしていたので、テストの採点なんかをしていたんですね。暇をもてあましていた私は、その採点をボーッとみていました。何日も何日もボーッと見ていました。すると母親は、そんな私に
「お前も採点してみるか?」
と聞いてきます。
「うん、やる!」
と私は答え、採点のしたかを教えてもらい採点をさせてもらいました。これがとても面白い。そして、楽しいのです。マルバツの試験でないので面白い。考え方に間違いが無く、もう少しで回答があっているときなど、親子で相談して三角をつけるのが楽しいのです。で、こういうお手伝いをすると
「お手伝いありがとう、これはお駄賃」
と、いつもより余分に美味しい御菓子がでてくるのです。
(今から思えば、これはスイッチでしたね。大人の真似をしたがるスイッチです。そして、ちょっとだけ難しいことをしたがるスイッチが入り、認めたがられるスイッチも入った)
採点の無い日は、母親は、授業の準備をしていました。絵の具で大きな「ひまわり」の絵をかいてたりする。これもボーッと見ていると、母親は「お前も書いてみるか?」と聞いてきました。そして「うん、やる!」と私は答え親子で絵をかきはじめました。当然の事ながら絵の描き方も教わりますし、自然と理科の勉強もするようになります。ヒマワリの花びらが、正式には何枚あるのか調べないと絵は描けませんから。もちろん絵が完成したら、お目当てのお駄賃がでてきます。
それも無い日は、母親は、授業の準備で難しそうな本を読んでいました。さすがに読書を手伝うわけにはいきませんから私は漫画を読んでいました。
しかし、漫画も読み飽きてくると、本棚に飾っていただけで一度も読んだことのない世界名作全集を読むようになりました。すると、読み終えると、漫画の時にはでなかった、お駄賃がわりの美味しい御菓子がでてくるのです。さらに感想を述べると、もっと出てきます。
で、本棚に飾ってた世界名作全集を読み終え、2回目3回目と繰り返して読んでいますと、母親は、こんな本を買ってきました。秋田書店の写真で見る太平洋戦争シリーズです。
これは大人向けの本で、小学生には、かなり難しい本なのですが、全部ルビがふってありましたので問題ありませんでした。私は貪るように読み本が擦りきれるほど読みあさりました。そして図書館から本格的な戦記物を借りてきて読むようになりました。それが、歴史物に変化し、司馬遼太郎を読むようになったりします。さらに江戸川乱歩の少年探偵団を読むようになり、捕物帖まで読むようになってしまいます。
こんな毎日が、1年くらい続くと、不思議なことに何も言われなくても勉強をはじめてしまうようになります。誰に命令されなくても宿題をはじめるようになるのです。で、学校の成績もあがってくる。そうなると、ますます親にほめられるし、先生にもほめられる。
ここで4つのスイッチについて思い出してみましょう。
1.子供は競争したがる
2.子供は真似したがる
3.子供はちょっとだけ難しいことをしたがる
4.子供は認めたがられる
これらの4つのスイッチの中で一番重要なのは、2番の「子供は真似したがる」ということではないでしょうか? 今にして思えば、小学校教師だった私の母親は、それを本能的に知っていたんだと思いますね。
子供は、親の真似をしたがるのです。
ほっておいたら親の真似をする。
それが子供の本質なんだと思います。
そういう生き物に勉強部屋を与えて「勉強しなさい」と言っても効果があるわけがない。ましてや、親がテレビをみていたら勉強なんかするわけがない。小学生にとって勉強部屋は、むしろ害毒の方が大きいような気がします。子供は真似したがる。そんな生き物を監獄のようなところに閉じ込めては、真似のしようがないですよ。
思い返しても母が偉かったなあと思うことは、勉強しろとは言わなかったことですね。その代わりに静かに一緒にいることを強制した。勉強しろという代わりに、大人としての手本を見せ続けた。真似をさせ続けた。それが凄かったと思います。
おまけに4番の「子供は認めたがられる」という性質を利用して、採点を手伝わせて、お駄賃を支給したり、3番の「子供はちょっとだけ難しいことをしたがる」という性質を利用して、難しいけれどルビが振ってあって子供にも読める本を次々と買ってくれたりした。ふり返って思い出せば、うまいこと教育されたなあと思ってしまう。
つづく。
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