2010年04月19日

バナナの叩き売り

バナナの叩き売りと言えば寅さんですね。
口上が似ています。

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バナナの叩き売り

じゃ、このバナナのね、一房いこう。
一房の上にもう一房、これおまけだ。
いい数だね。

一は万物の始まり、
泥棒の始りが石川五右衛門、
博打の始りが熊坂長範。
相撲の始まりが野見宿彌のみのすくね。

これじゃ気にいらねえ?
ああ、もっと負けろ?
よっしゃ、そうなったらこっちも意地だよ。
じゃあ、負けちゃおうじょねえか。

さあ、もうひとつ負けよう。
おまけが二つだ。

憎まれっ子世にはびこる。
仁木弾正にっきだんじょう悪いやつ、
日光けっこう東照宮。
西は西京、東は東京。

なんだ笑ってやんな。
あんたのその目がやだね。
俺の方わじっとじーっと見て、
なんかものを訴えてんね。よしきた。

もっと負けろときた。
よぉーし、貧乏人の面当てだ。
よしもうひとつ負けちゃおうじゃないか。
さあ、おまけが3つだ。

三十三は女の大厄、
産で死んだか三島のおせん、
三三六法引くべからず、
それを引くのが男の度胸で女は愛嬌、
坊主はお経でつけものはらっきょう。

まだ見てな、おりやあ、よしきた。
こうなったら意地になっちやおうじやないか、さあおまけが4つだ。

いい数だと言いたいけれど「し」というのはあんまりいい数じゃない。
なぜかというと、「死につく」っていうからね。

ものはついでだ、もう一つ負けちゃおうじゃないか。
さあおまけが五つだ。
コリャいい数だねえ。

後藤又兵衛、槍で嫁いだ五万石。
五万石でも岡崎様は城の下まで船が着く。
城は城でも名古屋の城は、金のしゃちほこ雨ざらし、

よおし気にいったのは一人だけ。
大きな声で。
こんなに買う馬鹿いないよ。
これでどうだい、これ安いと思う?






寅さんの口上

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カドは一流デパート、赤木屋黒木屋白木屋さんで、
紅白粉(おしろい)つけたおねえちゃんから、
くださいちょうだいでいただきますと、
五百が六百くだらない品物ですが、
今日はそれだけくださいとはいいません。

なぜかと言いますと、神田は六法堂という書店が
わずか三十万円の税金で、
泣きの涙で投げ出した品物です。
四百、三百、どうだ二百両だぁ。
どうだぁ。
これでも買わない?

よーし、ヤケのヤンパチ、日焼けのナスビだ。
腹切ったつもり。
百円でどうだ、百円。

ものの始まりが一ならば、
国の始まりが大和の国。
ね。島の始まりが淡路島。
泥棒の始まりが石川の五右衛門。
助平の始まりがこちらのおばちゃん。


畜生!
よし、もうこうなったら浅野匠の上じゃないけど、
腹切ったつもりだ。
2つでどうだ。
どう?

兄さん寄ってらっしゃいは、吉原のカブ。
仁吉が通る東海道。
憎まれ小僧、世に憚る。な。
仁木の弾正お芝居の上での憎まれ役、と言うの。



香具師の口上を紹介。とても愉快ですよ。



結構毛だらけ猫灰だらけ。
見上げたもんだよ屋根屋のフンドシ。
見下げて掘らせる井戸屋の後家さん。
上がっちゃいけないお米の相場、
下がっちゃ怖いよ柳のお化け。
馬には乗ってみろ人には添ってみろってね。

モノのたとえにもいうだろう。
モノの始まりが一なら
国の始まりは大和の国。
泥棒の先祖が石川五衛門なら
人殺しの第一号が熊坂長範。
巨根(でかいの)の手本が道鏡なら
覗きの元祖は出っ歯で知られた池田の亀さん出歯亀さん。
兎を呼んでも花札にならないが、
兄さん寄ってらっしゃいよ、
くに八つぁんお座敷だよと来りゃァ花街のカブ。

憎まれっ子世に憚る、
日光結構東照宮、
産で死んだが三島のお千、
お千ばかりが女じゃないよ、
四谷赤坂麹町、
チャラチャラ流れるお茶の水、
粋な姐ちゃん立ち小便、
驚き桃の木山椒の木、
ブリキに狸に蓄音機、
弱ったことには成田山、
ほんに不動の金縛り、
捨てる神ありゃ拾わぬ神、
月にスッポン提灯じゃ釣がねえ、
買った買ったさァ買った、
カッタコト音がするのは若い夫婦のタンスの環だよ。


つづく。

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posted by マネージャー at 14:09| Comment(4) | 日記 2012以前 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする