2010年10月20日

片手(五十肩)だけで北アルプス縦走してみた6

手(五十肩)だけで北アルプス縦走してみた6

 深夜、肩の激痛もなく心地よく目が覚め、外に出てみました。
 満天の星空。冬の星座のオンパレード。

 天気予報では、下界は岐阜県が雨、長野県が曇りなのに、槍ヶ岳では満天の星空。そのかわりに下界を雲海が遮っている。この満天の星空は、北アルプスの稜線だけが得られる登山者へのプレゼントなのです。

 そして朝4時30分。
 パッキング開始。
 これは、その時、窓の外を撮影した写真です。


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 御来光は、5時45分頃ですから、その1時間以上前に、明かりが差しています。
 平地では、こうはいかないでしょう。
 丸い地球の標高3180メートルがもたらした幻灯なのです。

 そして槍ヶ岳肩の小屋から見た槍ヶ岳。

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 御来光を見てから下山しても良いのですが、それをするのは、山の初心者。何度も槍ヶ岳で御来光を見ている私たちは、少し下山して槍ヶ岳のモルゲンロートを楽しむことにしました。御来光があがる15分前に下山開始。計算なら殺生ヒュッテあたりで、御来光になるはず。

 と思ったらアッという間に殺生ヒュッテを通過。

 殺生ヒュッテは、中房温泉が、喜作に喜作新道を作らせて建設させた山小屋です。槍ヶ岳は、今でこそ上高地から登る人が大半ですが、昔は、中房温泉から登るのがメインルートでした。北アルプスの峰々をつなぐ登山道には「表銀座」「裏銀座」と呼ばれる登山の縦走コースがありますが、この表銀座コース喜作新道を切り開いたのが小林喜作です。この喜作新道ができたのが、大正9年です。この喜作新道が出来るまでは、中房温泉に1泊、大天井小屋に1泊、さらに常念小屋に1泊と、槍ヶ岳まで3〜4日かかっていました。ところが喜作新道によって1〜2日で槍ケ岳に行き着くルートができたのです。そして、喜作新道の終点が殺生ヒュッテなのですね。

 この殺生ヒュッテを少しくだったところで、御来光。
 5時55分。

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 後をふりかえると、見事なまでの槍ヶ岳のモルゲンロート。

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 涸沢のモルゲンロートも素晴らしいですが、
 槍ヶ岳のモルゲンロートも素晴らしい。

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 やはり、少し下山してよかった。
 もし、肩の小屋で御来光をみたら
 こんな槍ヶ岳のモルゲンロートを見ることになる。

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 やはりモルゲンロートは、殺生ヒュッテより下ったあたりが一番美しい。
 これが何度も槍ヶ岳に行ってる人間の感想です。


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 播隆上人の修行窟。6時6分。
 播隆上人は、天保五年(1834)に53日間も、
 ここで念仏を唱えたといわれています。


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 ちなみに念仏行者の播隆上人は、新潟県の人です。上人は、木食でした。木食とは、木の実を食べて生きる僧侶のことで、それによって殺生をしないで生きます。夜は座禅したまま眠りました。人々は、そんな播隆上人を有り難がって、たくさんの御布施をだすのですが、大半は、その場所に置いて人々に分け与えたと言います。そんな播隆上人は、身のこなしは実に軽く、険しい登山道も身軽に登ったと言います。

 この播隆上人が、文政十一年(1829)七月に槍ヶ岳を開山したことは有名な話しです。槍ヶ岳の頂上に槍ケ岳大明神の祠を建立し、本地阿弥陀如来、観世音菩薩など三基を安置し、登山道を造り岩場に鎖まで設置しました。


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 槍沢カールに、朝日の移動によって、
 山影が移動していくさまは、
 背筋がゾクッとするほど感動します。


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 あとは、下山することに
 槍沢カールの素晴らしいパノラマが広がります。
 もう絶句。
 美しすぎて言葉にもなりません。

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 桃源郷があるとしたら、
 こんな風景にちがいない。


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 思わず足が止まって写真撮影。
 至福の瞬間とは、この時のことです。


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 旧槍沢小屋跡。
 今はキャンプ場になっています。


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 9時54分。横尾に到着。
 ここで遅い朝食をとりました。

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 途中、口に入れたのはアミノバイタルのみ。
 なのに全く空腹を感じません。
 だからチーカマ4本とチョコレートを1箱を夫婦で分け合ってたべただけです。
 しかもチョコレートは、食べきれなかった。
 
 10時50分。徳沢園に到着。

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 11時48分。明神池に到着。


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 12時27分。上高地ビジターセンターに到着。
 後学のために、ビジターセンターを10分見学。
 大いに参考になりました。
 上高地のビジターセンターには、北軽井沢ブルーベリーYGHでも、
 真似してもいいなあと思うアイデアがいっぱいでした。


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 12時36分。河童橋に到着。

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 12時40分。バスターミナルに到着。
 上高地名物栗ソフトを食べて、13時のバスに乗り込みました。
 これはバスから見た大正池の写真。


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 なごり惜しいですが、とっとと帰って、
 週末に泊まりに来る御客様にお出しする食材を仕入れなければ。
 なにせ、北アルプスに出かける前に冷蔵庫を空っぽにしてきていますから。

 今回、いろいろな実験を行いました。
 まだ紹介してない新兵器として、新型のズボンを採用。
 ザックも新タイプを使っています。

 失敗したものもありますが、
 いろいろな新兵器を使って楽な登山を行ってきました。

 一番の収穫は、アミノバイタルとサプリメントの効果を体感できたことですね。アミノバイタルゼリーは、もっと大量に(1日5個)使用してもよかったし、ビタミン・ミネラルなどのサプリメントも、3倍まで使用量を増やしてもよかった。

 ちなみに今回は、酒は一滴も飲んでいません。
 これが体調をよくし、翌日の行動を楽にしました。

 驚いたのは五十肩の症状が緩和されたことです。
 原因は不明です。
 いま、原因を探っているところです。

 あと
「障害をもつ人を、どうやってサポートするか?」
という点について。

 これが今回の最大のテーマだったわけですが、
 おぼろげながら確信を掴みつつあります。
 何が問題なのかが、少しだけわかってきました。
 話せば沢山ありますが、一つだけあげるとすれば
「相手に正確な情報を伝え、準備をさせ、イメージトレーニングさせる」
 ことかもしれません。
 勝利の方程式が、各自に持てるようにしてあげることだと。
 結局『風のたより』時代にやってたことと同じだったりする。

つづく

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posted by マネージャー at 22:19| Comment(7) | TrackBack(0) | 上高地・北アルプス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

草津殺生自然遊歩道

草津殺生自然遊歩道
ここは草津のシャクナゲ園として有名なコース。
クャクナゲの季節に何回か偵察をしてますがツアーとしては初めての場所です。

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マレットゴルフ場をよこぎります。
優しい御老人たちが入れ入れと言ってくれました。

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スキーコースを歩きます。

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武具脱の池。

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殺生が原。

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いよいよ万代鉱。
亜硫酸ガスに注意です。
むかし、この鉱山が盛んだった頃は、
草津民家のトタン屋根が1年で腐食したこともあったとか。
硫黄鉱山公害の酷い時代もありました。
今は温泉の源泉地帯。

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つづく

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posted by マネージャー at 09:33| Comment(1) | TrackBack(0) | 草津温泉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする