2011年03月17日

軽井沢・佐久・嬬恋村・草津・前橋の比較 もの不足と、ものあまり

嬬恋村は、あいかわらずのんきです。
でも、明日、観光協会で緊急理事会があることになり、
私は招集されることになりました。
いよいよ動き出しましたね。

ちなみに知り合いの観光関係の人が、前橋にある群馬県庁にいったのですが、その途中、ガソリンスタンドは、みんな閉鎖されていたそうです。
前橋・高崎は、ガソリン不足みたいです。

佐久・軽井沢・嬬恋村と大違いですね。

ちなみに草津は、どうかというと、嬬恋村と同じようにのんきな状態だそうです。
というのも、震災で御客さんの大型キャンセルが相継ぎ、
むしろ仕入れ材料が余ってしまっているという状態です。
当然、ガソリンや灯油も余裕が出てきます。
草津の場合は、もの不足というより、御客さん不足で悲鳴をあげている感じです。

これは、嬬恋村でも一緒ですし、
全国どの観光地でも似たような現象が
おきているのではないでしょうか?

つまり、本来なら東京を出ているはずの人たちが、
都内にとどまっているので、東京でのモノ不足を加速
している一面も多少はあるのかもしれません。


あと、震災の時に軽井沢にいた人の面白い証言を聞きました。
震災直後、軽井沢の商店からアッという間に防災関連の商品や
トイレットペーパーなどが消えていったそうです。

しかし、佐久にはモノがあふれていました。
隣の町なのに、佐久と軽井沢では大違いの反応だったのは、面白い現象です。
それに対して、佐久の人は、こんなことを言ってました。

『軽井沢は、なんだんかだといっても東京なんですよね。そもそも長野県民は、心の底では軽井沢を長野県あつかいしてないし、軽井沢も東京の方をむいている。だから軽井沢で品物が消えるのが早かった』

とのこと。面白いですね。

あと、佐久のスーパーにモノがあふれていた件ですが、あふれていても個数制限はありました。

「こんなにあるのに、どうして制限が?」
「入荷が未定なんです」
「それなら仕方ないか」
「いや、地元の人が買ってくれるなら別にいいんですよ。うちは五人家族だというなら、本当は3個の制限でも、『あ、いいですよ5個持って行ってください』と言ってるんです。困ったのは遠くからやってきて、買い占めていく人たちなんです」
「アハハハハ」
「だから制限せざるをえないんです。全くいやんなっちゃうよ!」

ちなみに肉・魚・野菜類は、豊富にならんでいました。
皮肉なことにスーパーには「福島県の米」が店頭に豊富にならんでいましたね。
東京で米不足というのが信じられない。

佐久のスーパーツルヤでは、米売り場で、データーを掲示して「備蓄が、これだけあるので米不足にはなりません」と書いてあったので、米も豊富にありました。

ここでは米不足にはなってないようです。


話しは変わりますが、スーパーや量販店に行って
好感がもてたなあと思ったのは、節電していること。
私の中では、高感度アップしましたね。
実名をあげておきます。

セーブオン・ベイシア・ヤマダ電機・カインズホーム・コメリは偉い!
それにくらべて、某コンビニ・某電気屋・某スーパー、
あんなに電気つけることはないだろうと思いましたね。
もう、あそこでは向こう3ヶ月間、買い控えよう。

しかし、一番、腹が立ったのは某パチンコ屋。それはないだろう!


つづく

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posted by マネージャー at 22:17| Comment(3) | TrackBack(0) | 特設 被災者の疑問を調べます | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

軽井沢と佐久のガソリン・トイレットペーパー状況

ガソリン不足は、買いだめが原因?
http://www.nikkei.com/news/latest/article/g=96958A9C93819698E3E7E2E3968DE3E7E2E1E0E2E3E39793E7E2E2E2


みわぼーさんのレス
以下、引用です。−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
明るいニュースですね〜。陸上物流の基本のガソリン供給が復活しつつあるんですね。我が家の近所で唯一、ガソリンを少量ずつ販売していたガススタも、いよいよ在庫切れしていたので、どうなることかと思ってたところでした。
さて、我が家近辺のトイレットペーパー不足、ほんの少し解消されてきました。少量ながら、入荷されてきたようです。もちろん、「一家族お一つ」という店の規制の元に。
我が家も奇跡的に最後の一つを入手させていただきました。ありがたや…。
まもなく古タオルで代用するところだったので…。
大事に使います。
箱ティッシュも入荷していました。
その代わり、生理用品は相変わらず品薄…。
ママ友の実体験情報によると、店によってはパンも店頭に在庫残るようになってきつつあるようです。
ただ相変わらず、開店時間前からの、スーパーの行列状態は変わらずです(こちらもママ友の実体験情報)。
本日の場合、我が家の地域が0時20分〜16時までの停電に当たってたせいもあると思いますが…。
店も食料を扱う店(飲食店含む)は、停電予定時間には閉店するとこが多いので、買えるうちにと殺到しているようです。

Posted by みわぼー at 2011年03月17日 17:42
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−以上、引用終わり


貴重な情報ありがとうございました。大変たすかります。

私は、軽井沢と佐久を取材してきました。
制限はありますが、ガソリンは必ず買えます。
2000円限定であったり、10リットル限定であったり。
行列はありません。
佐久のスタンドでは、タンクローリー車が到着しているのを目撃しました。
品薄は、いずれ解消するとみています。


現在停止中の首都圏最大級のJX根岸製油所は、来週にも稼働の再開を目指すと言ってますから、稼働がはじまれば事態は大幅に改善されそうです。


むしろ佐久では軽油と灯油が不足していました。
ただし、買えないというわけではなく、何軒かまわると手に苦労も無く入ります。
スタンドの人によれば、入荷が遅れているとのこと。

スーパーも、品物は、ありあまっています。
ただし、制限がかかっていて、トイレットペーパーは、一人2ケース(18ロール)まででした。
某薬屋では、てんこ盛りに置いてあったので、ボーゼンとしました。
やっぱり買いだめは、こちらではおきていません。
ただし、入荷は未定であるとのこと。


全く無かったのは、単一乾電池です。といってもゼロでは無く、百品ショップに、見るからに怪しい乾電池が残っていました。もちろん私は買っていません。

懐中電灯は品切れ。そのくせにキャンドルは大量に残っています。
カセットコンロは大量に置いてありましたが、一人一個の制限が。

あと笑ったのが、大量に残っている山道具のガスには誰も手をつけてなかったことです。もちろんホワイトガソリンにも。案外、一般のみなさんは、アウトドア知識が無いんですね。カセットコンロタイプのアウトドアストーブも売れ残っていたし。

あと石油ストーブは完売だったようです。十八リットル入りの石油缶も無かったですね。逆にファンヒーターや電気ストーブは売れ残っていて安売りしていました。

不思議なのは、これだけ節電が叫ばれる中で、LEDが全く売れているそぶりがないこと。ただし、LED懐中電灯は完売でしたね。


つづく

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posted by マネージャー at 20:55| Comment(1) | TrackBack(0) | 特設 被災者の疑問を調べます | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

米軍が、やたらとかっこいい件

米軍が、やたらとかっこいい件



この動画をみて思うことは、
以前、土屋というヘリパイロットのスタッフが、うちで働いていたんですが、
やつの、こんな姿を見たかったなあ。

あいつ、今は某ガイド会社で
レスキューの訓練しているんですが、
悔しがっているだろうなあ。


つづく

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posted by マネージャー at 13:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 特設 東日本大震災 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ガソリン不足は、買いだめが原因? ガソリン不足は、震災の影響で稼働停止中の製油所は5カ所あるようです

ガソリン不足は、震災の影響で稼働停止中の製油所は5カ所あるためのようです。

JX日鉱日石エネルギー仙台製油所(仙台市、原油処理能力は日量14万5千バレル)、
コスモ石油千葉製油所(千葉県市原市、同22万バレル)

この2つで国内処理能力(同約451万バレル)の2〜3割。


現在停止中の首都圏最大級のJX根岸製油所は
来週にも稼働の再開を目指すと言ってますから、
そうすれば事態は大幅に改善されそうです。

みなさん、頑張ってください。





日経新聞によれば
 
http://www.nikkei.com/news/latest/article/g=96958A9C93819698E3E7E2E3968DE3E7E2E1E0E2E3E39793E7E2E2E2
 
 石油、国内在庫は潤沢 民間備蓄放出で不足解消の公算

 国内の石油在庫は潤沢にある。しかし、首都圏でも被災地への供給を最優先にしているため、給油所店頭での在庫は払底している。政府による民間備蓄の石油放出の決定を受けて首都圏ではガソリンなどの品不足は解消する公算が大きい。15日現在、震災の影響で稼働停止中の製油所は5カ所。JX日鉱日石エネルギー仙台製油所(仙台市、原油処理能力は日量14万5千バレル)、コスモ石油千葉製油所(千葉県市原市、同22万バレル)などで国内処理能力(同約451万バレル)の2〜3割を占める。

 ただ、現在停止中の首都圏最大級のJX根岸製油所(横浜市、同 27万バレル)は「来週にも稼働の再開を目指す」(JXエネルギー)といい、供給能力は大幅に改善する見込みだ。

 石油連盟によると、今月5日時点のガソリン在庫量は217万キロリットルと国内消費量の約2週間分の在庫がある。首都圏など東日本の週間消費量は約60万キロリットル大阪など西日本は約40万キロリットル。一方、週間生産量はそれぞれ約70万キロリットル、40万キロリットルと消費量以上に生産しており、「供給能力と在庫への不安要素はない」(石油連盟)という。ガソリンなど石油備蓄分放出決定も品不足の解消につながりそうだ。石油在庫を備蓄している大手商社の担当者は「医療機関や教育機関の要請を受ければ、いつでも販売できる」としている。



つづく

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posted by マネージャー at 13:16| Comment(2) | TrackBack(0) | 特設 東日本大震災 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

東北地方太平洋沖地震発生時の全テレビ局同時マルチ映像

東北地方太平洋沖地震発生時の全テレビ局同時マルチ映像を紹介します。
各局の違いというか、個性がよくわかります。




6つのテレビ局の放送を、6面マルチスクリーンで同じ時間軸で編集。
2011年3月11日午後2時46分に発生した東北地方太平洋沖地震。
NHK総合、日本テレビ、TBS、フジテレビ、テレビ朝日、テレビ東京-
はどんな番組を放送しており、いつ緊急地震速報に切り替わったのか。


東北地方太平洋沖地震発生時のNHK総合
http://www.youtube.com/watch?v=R1-ZhftfRWo

東北地方太平洋沖地震発生時のNTV
http://www.youtube.com/watch?v=LHAazmg8pjM

東北地方太平洋沖地震発生時のTBS
http://www.youtube.com/watch?v=KC2UEasXa_Y

東北地方太平洋沖地震発生時のフジテレビ
http://www.youtube.com/watch?v=rupnS3TK2OM

東北地方太平洋沖地震発生時のテレビ朝日
http://www.youtube.com/watch?v=_hZlBzThdbc

東北地方太平洋沖地震発生時のテレビ東京
http://www.youtube.com/watch?v=uBCoUg8E0ns


つづく

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posted by マネージャー at 07:30| Comment(2) | TrackBack(0) | 特設 東日本大震災 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

平成23年東北地方太平洋沖地震により被災されたお客さまに対する電気料金等の特別措置の対象市町村の拡大について

東京電力のプレスリリースを紹介します。

被災者の電気料金
被災者の電気工事料金
についての支援の件です。


http://www.tepco.co.jp.cache.yimg.jp/cc/press/11031616-j.html

平成23年東北地方太平洋沖地震により被災されたお客さまに対する
電気料金等の特別措置の対象市町村の拡大について


                            平成23年3月16日
                            東京電力株式会社


このたびの東北地方太平洋沖地震により被災されたお客さまに,心からお見舞い
申しあげます。

当社は,3月11日の東北地方太平洋沖地震に関連して災害救助法が適用された市
町村およびその周辺地域において,被害に遭われたお客さまからお申し出があっ
た場合には,電気料金等の特別措置を講じることとしております(平成23年3月
15日お知らせ済み)。

このたび,平成23年3月11日付で,茨城県,栃木県および千葉県の11市町村に災
害救助法が追加適用されたことを踏まえ,電気料金等の特別措置の対象市町村を
拡大することとし,電気事業法第21条第1項ただし書きにもとづく供給約款等以
外の供給条件(東北地方太平洋沖地震の被災者に対する特別措置)の設定を経済
産業大臣に追加申請し,認可を受けました。
なお,電気料金等の特別措置の対象および内容は次のとおりです。

<対象>
 東北地方太平洋沖地震に関連して,3月11日以降,災害救助法が適用された地
域(茨城県水戸市,日立市,土浦市,石岡市,龍ヶ崎市,下妻市,常総市,常陸
太田市,高萩市,北茨城市,笠間市,取手市,牛久市,つくば市,ひたちなか市,
鹿嶋市,潮来市,常陸大宮市,かすみがうら市,桜川市,神栖市,行方市,鉾田
市,つくばみらい市,小美玉市,東茨城郡茨城町,同郡大洗町,同郡城里町,那
珂郡東海村,久慈郡大子町,稲敷郡阿見町,那珂市,稲敷郡美浦村,同郡河内町,
筑西市,稲敷市,北相馬郡利根町,栃木県宇都宮市,千葉県旭市,香取市,山武
市および山武郡九十九里町)および隣接地域(茨城県坂東市,守谷市,結城郡八
千代町,結城市,栃木県大田原市,那須烏山市,真岡市,那須郡那珂川町,芳賀
郡茂木町,同郡益子町,日光市,鹿沼市,下野市,さくら市,塩谷郡塩谷町,同
郡高根沢町,下都賀郡壬生町,河内郡上三川町,芳賀郡芳賀町,小山市,千葉県
野田市,柏市,我孫子市,銚子市,香取郡東庄町,成田市,八街市,東金市,富
里市,匝瑳市,印旛郡栄町,山武郡大網白里町,同郡芝山町,同郡横芝光町,香
取郡神崎町,同郡多古町および印西市)において被災されたお客さまからのお申
し出に応じて適用させていただきます。
* 下線部は追加となる地域。

<措置内容>
1.支払期日の1か月延長
  平成23年2月分(3月11日以降に支払期日を迎えるものに限る。),3月分
 および4月分の電気料金について,支払期日(検針日の翌日から30日目)を1
 か月間延長いたします。
2.不使用月の電気料金の免除
  被災時以降引き続き全く電気を使用していない場合には,被災日が属する月
 分の次の月分の電気料金から6か月間に限り,電気料金を申し受けません。
3.工事費の免除
  被災日から引き続き全く電気を使用されないで契約を解約され,平成23年9
 月末日までに新たにお申し込みをいただいたものについては,原則として工事
 費は申し受けません。
4.仮設工事費の免除
  被災場所の復旧のために仮設電気を必要とされる場合で,平成23年9月末日
 までにお申し込みをいただいたものについては,仮設工事費は申し受けません。
5.被災により使用できなくなった設備の基本料金免除
  災害により電気設備が一部使用不能となった場合,平成23年9月末日までの
 間は,復旧するまで使用ができない設備に相当する基本料金は申し受けません。
6.計量器等の取付工事費の免除
  引込線,計量器などの取付位置を変更される場合で,平成23年9月末日まで
 にお申し込みをいただいたものについては,原則として初回の工事費は申し受
 けません。




つづく

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posted by マネージャー at 07:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 特設 被災者の疑問を調べます | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

すごい復興スピードに唖然

これは、某サイトから拾った画像なんですが、
これみて勇気がわきました。

やるじゃん!

しかし、すごいなあ。
現場の人、おつかれさまです。
頑張ってください。


クリックすると大きくなります↓
631969bf.jpg
http://hyukkyyyy.blog61.fc2.com/blog-entry-1914.htmlより

つづく

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posted by マネージャー at 06:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 特設 東日本大震災 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

阪神大震災の震災マニュアル紹介13(平成7年に発行されたものです)

阪神大震災の震災マニュアル紹介13
(取扱い注意−これは平成7年に発行されたもので、現在では中身が古くなっています)



第13章・御役人と政治家

 話は変りますが、この震災マニュアルは、旅人の視点で書かれてあります。ですから、学者・政治家・ジャーナリストなどの視点の震災マニュアルとは、ちょっと違ってきます。そのへんを充分に考えたうえで、読んで下さい。

★御役人と政治家
 では、問題です。
 御役人と政治家の違いを述べよ。
 あなたは答えられますか?
 御役人とは、法律に基づいて行政を行なう人のことを言います。政治家とは、法律を作る人のことを言います。社会を改革するのが政治家ならば、政治家が決めた法律で、社会を運営していくのが御役人です。

 今度の阪神大震災では、御役人の御役所仕事が、かなり批判の的にされましたが、ほんらい御役所とは、御役所仕事をするから御役所と言われているます。どだい役人というものは、融通がきかないものであり、情け容赦がないものです。
 これは、高度な法治国家になれば、なるほど情け容赦がなくなります。まるでコンピューターのように情け容赦がありません。法律の通りに動く。これが法治国家における役人の役割なのです。でも、これは決して悪いことではありません。海外旅行をすればわかりますが、これが逆だったら、えらいことになります。法律に忠実でない役人が、どれほど酷いものかは、実際に体験してみればわかります。

 世界中を旅してきた旅人にとって、その国が法治国家であるか、法治国家でないかによって、ぜんぜん緊張感がちがってきます。
 法治国家でない国。
 つまり御役人が、規則通りに動いてくれない国の目茶苦茶ぶりといったら、それはもう酷いものです。中国などの社会主義国に行けばわかりますが、かの国の御役人を動かすものは法律ではなく賄賂とコネだけです。そういう実情を見てしまっている私たち旅人の感覚でものを言わせていただくと、御役人の御役所仕事は、決して悪いことではないという気がしてなりません。

 とは言っても、大震災の時に御役人に、御役所仕事をされては、たまったものではありませんよね。スイスからの救助犬の検疫に時間がかかったり、各国の救援の申し出を断わったり、手続上の問題で外国から来たボランティアのレスキュー隊を断わってしまったり、手続上の問題で、外国人の医療行為や、薬の援助を断わってしまったり・・・。御役人の御役所仕事のおかげで、いったい何人の人を殺してしまったのだろうか?
 それを思うと腹立たしい思いを抑えることは難しいです。いったい、どうすれば、御役人たちの御役所仕事をストップできたのでしょうか?
 答えは簡単です。
 政治家が、御役所仕事をストップさせる法律を作ればよかったのです。具体的に言えば、兵庫県知事、または内閣総理大臣の名において、全ての御役人に対して、救援活動のさまたげとなる御役所仕事をストップするように、指示すればよかったのです。そして、その責任は、内閣総理大臣または兵庫県知事がとると宣言すればよかったのです。

 御役所仕事というものは、平事を前提に動いています。法律の大部分も、そうです。富士山が大爆発することを前提に法律は作らないものです。日本列島が沈没することを前提に法律は、作らないわけです。
 こういう法律は、有事(緊急時)には役にたたない事が多いものです。津波が押し寄せてきているのに、『赤信号だから信号無視して逃げてはいけない』なんて事はありません。物には優先順位というものがあるからです。信号を守る事よりも、信号無視する事が優先する事があるわけです。
 しかし、
 あくまでも信号を守り続けるのが、御役人であり、御役所仕事であるわけです。どんな有事(緊急時)でも原則を崩さないのが、御役人というものです。御役人は前例と条令と法律に忠実であっても、与えられた状況にあわせて行動することは、できないものです。

 これは、私たちには批判できないことですよ。公務員という仕事の魅力は、『安定』だと思います。安定と保障と年金を求めて公務員になる人は多いと思います。それを、独自の判断で法律を無視し、後々の問題となるかもしれないような行動をとれというのは、無茶です。長年にわたって積み上げてきた、キャリアと退職金を賭けてまで、被災者のために行動しろと言うのは、ちょっと無理なんではないでしょうか。
 そういうことを言ってる人間が、現実にそれをできないでいるのですから、無いものねだりは、やめたほうがいいですね。それより、御役人・公務員・御役人たちが、無理せずに被災者のために動けるように、政治家がバックアップしてあげた方が、よかったのではないでしょうか? 政治家という人たちは、こういう時に活躍するべきなのではなかったでしょうか?

 そういう意味で政治家は、失敗をしていると思います。御役所仕事のために、助かるべき人が助からなかったのは、必ずしも御役人のせいではなかったような気がします。法律でがんじからめになっている御役人を解放できなかった、政治家の失敗だったような気がします。


★ある国会議員の報告
 高見裕一という神戸選出の国会議員が、たまたま被災地で被災しました。彼は、ひっきりなしに携帯電話で東京に連絡し、「非常事態宣言」と「自衛隊の出動」を訴えたのですが、首相官邸は動きませんでした。正式な連絡が入ってないと言うのです。
 信じられない事ですが、内閣は何もしませんでした。1日たっても、2日たっても何もしませんでした。やったことは、世界各国の支援をかたっぱしから断り続け、マスコミに「万全の対策を講じる」と言い続け、何もしませんでした。
 もちろん各行政団体は、その権限に応じて動いていましたが、内閣は何もしなかった。緊急災害対策本部さえ作ろうとしなかった。


★自衛隊の警告を無視した行政
 また、陸上自衛隊では阪神大震災を予測し、『大震災地誌・京阪神編』というものを発行していましたが、兵庫県と神戸市は、全く読んでいませんでした。無視していたようです。
 兵庫県交通安全課では、「受け取った記憶があるが、内容については思い出せない」と言っていますし、神戸市にいたっては、「そういう調査書については、記憶がない。自衛隊への派遣要請は知事の権限なので、市が自衛隊と係わるシステムにはなっていない」と言っていました。


★アメリカ大使館からの連絡
 私たちが寝泊まりした避難所は、小さい幼稚園で、私たちは事務所のそばの廊下に寝ていました。私たちは、事務所の電話がよく聞える場所にいたのですが、そこに連絡があったのは、ボランティア団体とか、アメリカ大使館とかであって、マスコミ団体や御役人からの連絡は、全くありませんでした。
 こんな少ない体験で、ものを言っていいのかどうか、わかりませんが、私たちが、見たり聞いたりする限り、御役人たちが情報収集をしたという形跡はありませんでした。その反対に、こんな小さな幼稚園にも、アメリカ大使館は情報収集している事に驚きを感じました。「さすがだな」と思いました。
 考えてみれば、御役人の御役所仕事というものは、情報の不足から生れた弊害かもしれません。歯車の一つは全体を見回す能力を持ちません。歯車は歯車の動きしかしないものです。だからこそ幅広い情報収集が必要だったような気がします。そうすれば、歯車は単なる歯車でなくなり、御役人も御役所仕事をしなかったのではないかと思いました。


★日本国政府の対応
 震災の時の政府の対応は、失敗だらけでした。具体的に言いますと、
@知事、総理大臣が動かなかったこと。
A地方自治優先の原則のために国が動かなかったこと。
B知事が自衛隊の出動要請をしなかったこと。
C世界各国の救援を次々と断ってしまったこと。
D民間ボランティアを片っ端から断ってしまったこと。
などです。


 どうして『@知事、総理大臣が動かなかった』のかは、詳しいことは、わかっていません。混乱していたとか、情報がスムーズに入るようになってなかったと言われていますが、知事の自衛隊派遣要請は最期までなかったし、総理大臣による緊急災害対策本部設立も、最期までありませんでした。
 という事は、今後、再び阪神大震災クラスの災害がおきても、知事も総理大臣も動かない可能性があります。つまり政府は、強力なリーダーシップで混乱をおさめる事をしない。極端な事を言えば何もしない。あくまでも現場にまかせるという政策方針をとる可能性があります。
 どんな災害においても、政府の強力なリーダーシップによる救済活動はないんだという事を、今から私たちは自覚しておいた方がよいでしょう。あくまでも現場にまかせ、調整役に徹するのが政府の方針であると思った方が無難だと思います。


 当時の内閣の行った政策を追ってみると、こうなります。地震発生5時間後に『非常対策災害本部』を作ってますが、これは各省庁の課長クラスの寄せ集めにすぎず、何一つ政治的権限を持っていませんでした。
 そこで、村山首相を本部長とする『緊急対策本部』を作ったのですが、これが地震発生2日後のことです。死亡者は5千人をこえ、これ以後の救援活動で生存者が現われることが絶望的になってから設立されたのです。しかし、この『緊急対策本部』とやらは、名前だけの対策本部で、法律的な裏付の全くないものでした。
 そこで『緊急災害対策本部』を設立するべきだとの声があがったのですが、村山内閣は、これを拒否してしまいました。災害対策基本法によれば『緊急災害対策本部』を作れば内閣の権限で、政令を出せるようになっています。国会で審議して法案を通すという手間がいらないのです。しかし村山内閣は、全く動こうとしなかった。


 あと『C世界各国の救援を次々と断ってしまった』ことですが、その後の謝礼(例えばPKOや開発援助など)を考えての結果かもしれません。しかし、これは世界中の非難をあびる結果となりました。
 国際法には相互主義の原則があります。災害援助をしてもらったら災害援助で御返しするという、『おたがいさまの原則』があります。ということは、他国の災害援助を受けない、イコール他国の災害援助をしないにつながるのです。日本国は、国際的に孤立すると言ってるのと同じなのです。
 このようなミスは、兵庫県も行っています。阪神大震災に日本中の都道府県は、救援支援の申し出を行っていますが、どういうわけか、いかなる理由があるのか兵庫県は、片っ端から断ってしまいました。
 支援要請を受け自治体のほとんどは、自治省からのものです。例外的に東京都が神戸市からの要請されて大量の救援隊を送り込んでいますが、これは神戸市からの要請であって兵庫県からの要請ではありません。
 市から都に要請するというのは、本来なら考えられない事で、
『神戸市・兵庫県・東京都』
という経路でなくてはならないのですが、東京都には最期まで兵庫県からの要請はなかったと聞いてます。そのために兵庫県の他市には、東京都は応援に行っていません。要請がないと行きたくても行けないです。

 それにしても、どうして兵庫県は他府県の救援要請を出し渋ったのでしょうか? どうして他府県の支援を断ったのでしょうか? 兵庫県の断り方というものは、ちょっと異常ではないかと思います。
 これは私の個人的な憶測になりますが、災害は自治体の担当です。本来なら自治体の予算で災害活動をしなければならない。ですから支援を受ければ受けるほど財政が破綻してしまう。そのために断ってしまった。そんな気がするのですが・・・。ゲスの勘繰りですかね?


 最期に『D民間ボランティアの救援活動を片っ端から断ってしまった』ことですが、混乱していたと言ってますが、本当でしょうか? 偏狭な縄張り意識が、ボランティアを片っ端から断ったと言えないでしょうか?
 医師ボランティア集団の報告書を読むのは勇気がいります。読めば読むほど腹が立ってくるからです。例えば、神戸市は片っ端からボランティア医師団の医療行為を断っています。
 それから神戸市の避難所では、容態の悪化した患者に点滴治療ができなかったケースもありました。市職員の態度は横柄で依怙地で、ボランティア医師団を激怒させたと言います。
 結局、ボランティア医師団が、本来なら必要のない申請書類を書く事によって落着しましたが、市側は、その後も「点滴は市内の病院で」と言い通し、ボランティア医師団の医療行為を妨害したと言います。
 また、急患の搬送にヘリコプターを利用することにし、厚生省と自治省が手配したにもかかわらず、ほとんど利用されなかったケースもありました。原因は「県内の病院でまかなえる」と兵庫県側が断ってしまい、被災地の病院に何も連絡しなかったからだと言います。


★救助犬団体からの報告
 震災直後、スイスの救助犬団体よりも早く、日本の救助犬団体は、被災地に到着していましたが、行政側は「準備ができてない」という理由で、まる1日待たせるという信じられない事をしました。48時間をこえると助かる者も助からなくなるというのに、まる1日待たせるという信じられない事をしたのです。
 ちなみに日本の救助犬団体は、スイスの救助犬団体と合流して、ようやく活動が許されたのですが、1人の生存者さえも救う事が出来ませんでした。救い出したのは死後硬直してない死体ばかりです。あと数時間発見が早かったら助かった可能性があっただけに残念でした。


★ボランティアを追い出した行政
 被災者でありながら熱心にボランティアをした、神戸の若者たちが少なからずいました。しかし、その神戸の若者たちは、3月末をもって神戸を去らなければならなくなりました。理由は、3月末をもって他府県への住宅斡旋を終了してしまうからです。
 実は、被災者に対して全国の自治体が、無料で住宅を提供することになっていました。東京都の場合は、三百倍の倍率の都営住宅に無料で即入居できる体制ができていました。被災者は、その気になれば全国どこにでも引っ越しができるようになっていたのです。
 しかし、その斡旋は、3月末をもって終了してしまいました。そのために、仮設住宅に入る資格のない若い被災者たちが、駆け込みで他府県の自治体の住宅に入居するという状況が生れました。こうして神戸からボランティアをする若者が全国に散り、残ったのは仮設住宅に入居できた老人たちという状態が生れました。


つづく

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posted by マネージャー at 02:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 特設 被災者の疑問を調べます | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

今週のスノーシューツアー

嬬恋村は、あいかわらず雪です。

みなさん、静岡の地震は大丈夫でしたか?
今のところ様子をみていますが、

地震の不安がありますので、
今週のスノーシューツアーは、中止の方向で考えています。
地震の状況によっては、来週も中止の方向で考えています。

御迷惑をかけて申し訳ございません。
なお、キャンセルなどありましたら遠慮無く申し出てください。


つづく

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posted by マネージャー at 02:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 業務連絡 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする