今回、読み返してみて、
「さすがに内容が古い」
と思わざるをえませんでした。
今回の震災は、阪神大震災の教訓がよく生かされていたからです。
具体的に言うと、消防ホースの口径が統一されていました。
阪神大震災の時は、統一されてなかったので、東京の消防車が神戸に行っても、何の役にもたたなかったのです。
で、今回は、東京消防庁は、11日の大震災直後に、は気仙沼や千葉で燃えた石油コンビナートに向かいました。本当は、知事の要請があってから動くのですが、要請を待っていたのでは間に合わないかもしれないので、とりあえず向かわせて、知事の要請を待ったのです。福島原発にも向かいました。
この判断は、阪神大震災の時に自衛隊が行った判断と一緒です。
自衛隊も知事の要請が無いと動けなかった。
けれど、勝手に「偵察」と称して動いた。
で、いちはやく大惨事に気がついて政府に報告をしたのです。
東京消防庁は、その事例を知っていたのでしょう。
だから福島の原発に向かったのです。
ここまでは、よかった。
おかしなことになったのは、この後だった。東京消防隊が、いわき中央インター付近まで行った時、政府から『来なくていい』という連絡が入ったというのです。やむなく消防隊員は引き返します。
原発は国の管理だからです。自治体は、国にはさからえない。
歯がゆい思いで帰った東京消防隊は、出番がくるまで荒川で訓練を続けました。
で、肝心の国は、どうしたか?
自衛隊や警察を使いました。
まず、自衛隊。バケツで海水をくみ、原発の真上でまく人海戦術。もちろん失敗。
次に出てきたのが機動隊の高圧放水車。これも失敗。
そのあとに東京消防庁への出動要請がきましたが、もうすでに遅かった。
しかし、それでも大活躍したのは、皆さんが知っての通り。
にもかかわらず政府(海江田大臣らしい)は、東京消防隊員に
「すみやかにやらないと処分する」
「俺たちの指示に従えないのなら、お前らやめさせてやる」
と脅迫したと言います。
もう無茶苦茶ですね。いかに政府が慌てていて的確な判断が出せなかったかがわかります。そんな状況の中できちんと結果を残した東京消防隊員には心から拍手をおくりたいですね。彼らは阪神大震災にしっかり学んでいたと思います。
彼らは、阪神大震災の経験を生かした素晴らしい消防隊員になっていましたね。
15年前の震災マニュアルが古くなっていたと、つくづく思い知らされました。
つづく
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