2011年06月16日

八間山に行ってきた4 エンレイソウ・コバイケソウ・キジムシロ・コミヤマカタバミ・ショウジョウバカマ・チゴユリ・ツマトリソウ・ミツバオウレン・ナエバキスミレ・コミヤマスミレ・ヒメイチゲ・フデリンドウ・マイヅルソウ・ヤマナラシ編

八間山に行ってきた4 エンレイソウ・コバイケソウ・キジムシロ・コミヤマカタバミ・ショウジョウバカマ・チゴユリ・ツマトリソウ・ミツバオウレン・ナエバキスミレ・コミヤマスミレ・ヒメイチゲ・フデリンドウ・マイヅルソウ・ヤマナラシ編


エンレイソウ

 うちの庭にも普通にあります。浅間高原にはたくさんあります。
 ユリの仲間で、ユリ科エンレイソウ属です。

 中国では延齢草根と呼ばれて、胃腸薬や催吐剤などに使われましたが、毒草です。食べてはいけません。これはコマクサなんかにも言えることで、結核に効くと言われて乱獲されたりしましたが、コマクサも毒草でした。こいつは、主に日陰に咲いていることが多いのですが、私が生まれた佐渡島では、どういうわけか、海岸の砂利に咲いていたりもしましたから、高山植物なのか何なのか、よくわからない存在です。まあ、昔は、漢方薬として、あちこちで栽培されていた可能性はあるんですけれど。

110615-50.JPG

110615-51.JPG



コバイケソウ

これもユリの仲間です。
そして毒草です。
北アルプスファンには、おなじみの高山植物ですね。
ユリ科シュロソウ属で、けっこう背は高くなります。
花は、かわいらしい白い花。

110615-55.JPG



キジムシロ

バラ科キジムシロ属の多年草。
バラ科ということで分かるようにミヤマキンバイの親戚ですね。
見た目は、そっくりなんだけれど葉っぱが違う。
今回の八間山で一番目立っていたのが、こいつです。
名の由来は、黄色いムシロ説。キジが休むムシロ説。どっちが本当なのか?
雉筵と書く人もいれば、黄地筵と書く人もいる。


110615-52.JPG

110615-53.JPG

110615-54.JPG



コミヤマカタバミ
カタバミ科カタバミ属の高山植物で、八間山にたくさんありました。
葉っぱに特徴(ハート型)があるので、分かりやすい高山植物です。
八間山の北側コースに咲いています。

110615-56.JPG

110615-57.JPG

110615-58.JPG



ショウジョウバカマ
まだ、つぼみですね。
これも八間山の北側コースに咲いています。

110615-59.JPG



チゴユリ
名前の通りユリ科チゴユリ属の多年草。
どういうわけか八間山にはユリの仲間が多い。
これも八間山の北側コースに咲いています。

110615-60.JPG



ツマトリソウ
端取草と書きます。サクラソウの仲間で、サクラソウ科ツマトリソウ属の多年草。
ポピュラーな高山植物で、たいての山岳地帯にみられますね。

110615-61.JPG



ミツバオウレン
ツマトリソウに似てるんですが、キンポウゲ科オウレン属の多年草。
八間山では、ツマトリ草よりも、こっちが多かった。
北アルプスでよく見かけますね。
浅間山の北斜面の森林地帯にも多く咲いています。
志賀高原や浅間高原では、おなじみの花です。
湿地を好みますから、野反湖付近にも多いはず。

110615-62.JPG

110615-63.JPG

110615-64.JPG



ナエバキスミレ
名前でもわかるかと思いますが、谷川連峰ではよく見かけるスミレです。
八間山にも大量に咲いていました。
ここは、分水嶺で谷川と繋がっているので多いんでしょうね。
エビ山・白砂山なんかにも咲いていますね。

110615-65.JPG

110615-66.JPG



コミヤマスミレ
これは珍しいスミレ。
八間山にこないと出会えないかも。
全国何処にでもあるらしいのですが、今まで見たことが無い。
なにせ小さくて地味なので、みつけにくい。
私は、八間山北コースで撮影しましたが、南コースにも咲いているらしい。
けれど、南コースでは、どうしても見つけられなかった。
(土井君は撮影している)
日本のスミレ類ではもっとも日陰に生えるものの一つらしい。
といえわけで、北斜面の日陰で撮影しています。
http://www.plantsindex.com/plantsindex/html/group/gp_viola_maximowicziana.htm

110615-67.JPG

110615-68.JPG



ヒメイチゲ
キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草。
北斜面に地味に咲いていましたね。

110615-69.JPG




フデリンドウ
リンドウ科リンドウ属の越年草。
6月の根子岳に大量に咲いています。
鼻曲山のルート上にも咲いています。
まれに浅間牧場でもみつけることがあります。
春に見られるリンドウで、小さくてかわいらしいです。
これは八間山の南斜面で撮影。

110615-70.JPG



マイヅルソウ
 なにをかくそう、これもユリの仲間。
 ユリ科マイヅルソウ属に属する多年草。
 葉の模様が舞う鶴に見えることから、舞鶴草という名がついています。
 浅間高原に最も多い高山植物で、嬬恋村のシャクナゲ園あたりにワンサカあります。
 というより軽井沢の方に多いですね。
 どうも木陰や霧をこのむらしく、薄明るい林の中に多いですね。

110615-71.JPG

110615-72.JPG



ヤマナラシ

 本白根山の嬬恋村からの南ルートに大量にあります。
 風がふくと音がなります。
 だからヤマナラシ(山鳴らし)。
 柳の仲間で、ヤナギ目・ヤナギ科・ヤマナラシ属。
 マッチの軸木は、この木を使います。

110615-73.JPG

 ちなみに撮影した場所は、野反湖から登って20分くらいの場所。
 すぐに分かります。
 風があれば、遠くからわかります。

110615-74.JPG

110615-75.JPG

 ヤマナラシの音を聞きたい人は、風の八間山か、
 本白根山の嬬恋村からの南ルートへどうぞ。



 解説員の人が大変そうで笑ってしまいました。





つづく

↓ブログの更新を読みたい方は投票を

人気blogランキング





posted by マネージャー at 12:03| Comment(4) | TrackBack(0) | 自然−植物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

八間山に行ってきた3 オオカメノキ・アズマシャクナゲ・トウゴクミツバツツジ・レンゲツツジ・ウラジロヨウラク・ベニドウダンツツジ・コシアブラ編

八間山に行ってきた3 オオカメノキ・アズマシャクナゲ・トウゴクミツバツツジ・レンゲツツジ・ウラジロヨウラク・ベニドウダンツツジ・コシアブラ編


オオカメノキ
 スイカズラ科ガマズミ属の落葉低木‐小高木。
 卵円形の葉の形が、亀の甲羅に似ているので、この名前になりました。
 鬼押出し園や小浅間山なんかにワンサカあります。
 浅間高原に多い樹木です。

110615-28.JPG

110615-29.JPG

110615-30.JPG



アズマシャクナゲ
 意外にも八間山に多くみられました。
 けっこう日当たりを好むので、ルート上にあり
 目をたのしませてくれます。
 やっぱり来た時期がよかったですね。

110615-31.JPG

110615-32.JPG

110615-33.JPG



トウゴクミツバツツジ
 一番美しいツツジです。標高の高い山の稜線にあったりします。逆に低い場所に多いのがヤシオ。ミツバツツジの一種で、関東中部地方に多く見られるので、この名前になりました。ただし、おしべが10本あります。ミツバツツジが5本ですから倍です。そのために、長ーい雄しべが目立ってしまっていますね。ちなみにトウゴクミツバツツジは、浅間高原よりも、芳ヶ平・白根山・鼻曲山・角落山なんかに多くみられますね。標高の高い稜線に多い。浅間高原は、やっぱりレンゲツツジです。

110615-34.JPG

110615-35.JPG

110615-36.JPG




レンゲツツジ
 湯の丸山にウジャウジャあるやつです。
 北軽井沢ブルーベリーYGHの周辺にもいっぱい。
 樹を伐採すると、次々とはえてきます。
 八間山にもたくさんあります。

110615-37.JPG

110615-38.JPG

110615-39.JPG

110615-40.JPG




ウラジロヨウラク
 ツツジ科ヨウラクツツジ属の落葉低木。
 どういうわけか八間山の稜線上に多かったです。
 浅間高原だとドウダンツツジが圧倒的に多いのですが、
 八間山では、むしろこっちが多かった。
 昔、早池峰に登ったとき、これがたくさんありました。
 やはりドウダンツツジの方が少なかった。

 花の様子が仏像が身につけている(瓔珞)に似ていて葉の裏が白いことからウラジロヨウラクになったらしい。

110615-41.JPG


110615-42.JPG

110615-43.JPG

110615-44.JPG

110615-45.JPG



ベニドウダンツツジ
 これは北軽井沢ブルーベリーYGHの駐車場にあるやつです。
 ツツジ科ドウダンツツジ属。
 ツツジの仲間ですが、ツツジとは別の属です。
 紅葉すると、燃えるような赤になるので、北軽井沢または浅間高原の住人は垣根に使う人が多いですね。
 嬬恋村の北側の人は、イチイを垣根に使う人が多いです。

110615-46.JPG

110615-47.JPG

110615-48.JPG



コシアブラ
 山菜好きな人にはたまらない樹です。よく刈り取られた、よほど捕って帰ろうかと思いましたが、御客さんがいないので、やめました。

 この木は、浅間高原に多く、うちの庭にも大量にあったのですが、全部伐採してしまいました。しかし、実はタラの芽より貴重な存在なんですよね。寒いところにしか無い樹で、巨大に成長するために採取の難しい樹なんです。ただし他の山菜にくらべて採れる時期は長く7月頃までとれます。タラの芽より美味しいという人も多いんですが、油っぽいのでデブの私は食べるのは控えてます。

110615-49.JPG



つづく

↓ブログの更新を読みたい方は投票を

人気blogランキング





posted by マネージャー at 09:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 自然−植物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

八間山に行ってきた2 アカモノ・コケモモ・イワナシ・イワカガミ・コマクサ編

八間山に行ってきた2 アカモノ・コケモモ・イワナシ・イワカガミ・コマクサ編

アカモノ:イワハゼ
 ツツジ科シラタマノキ属の常緑小低木。
 山野草愛好家の間では、シラタマノキのことをシロモノと呼ぶのに対して、
 赤い実を付けるためアカモノと呼ばれていますが、
 もともとはアカモモが転化してできた名前です。

 木の仲間で、酸性土を好みますから、浅間山にも多くみられます。
 コケモモと間違う人がいますが、葉っぱをみると違ってますね。
 八間山にはアカモノが多く、コケモモが少なかったりします。

110615-15.JPG

110615-16.JPG

110615-17.JPG

110615-18.JPG



コケモモ
 浅間高原だと雑草のように生えてますが、八間山には少ないですね。
 こいつは寒さに強いために北海道の知床なんかに多いですね。

110615-14.JPG




イワナシ
 ツツジ科イワナシ属の常緑小低木。
 1cmくらいのナシのような実がなりますが、甘くて美味しく、お酒にすることもできます。

110615-19.JPG

110615-20.JPG

110615-21.JPG



イワカガミ
 イワウメ科イワカガミ属。高山植物には珍しく多年草。
 葉っぱが、手鏡に似ているというのでこの名になりました。
 笹藪の登山道によく咲いています。
 人間たちと共生してますね。

110615-22.JPG

110615-23.JPG



コマクサ
 ケシ科の多年草。
 厳しい環境に生育する事から「高山植物の女王」と呼ばれています。
 しかし、これは毒草。
 食べると嘔吐・体温の低下・呼吸麻痺・心臓麻痺になります。
 美しい女王様には毒がある?
 ちなみに花の形が馬 (駒) の顔に似ていることから名前がついています。

110615-24.JPG

110615-25.JPG

110615-26.JPG

110615-27.JPG


つづく

↓ブログの更新を読みたい方は投票を

人気blogランキング





posted by マネージャー at 00:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 自然−植物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする