2011年 通風男の北アルプス縦走記4
14時頃、奥穂高山荘に到着。
10月の山は、日照時間が短いので、
最低16時には山小屋に到着してないとまずいです。
なにしろ日没が、17時20分。
夕食開始が、17時ですから、16時では遅いくらいです。
ですから14時チェックインは、決して早すぎるわけではありません。
料金は、こんな感じです。
値段は決して安くはありません。
そのかわり館内の設備は豪華です。
これは、室内。
相部屋(ドミトリー)です。
連休時は、1つの布団に4人で寝たそうです。
今回は、連休が終わっていたので、一人一つの布団を使えました。
これは暖炉。
山小屋の心意気を感じます。
なぜならば、暖炉の薪は、ヘリコプターで運ぶしかないからです。
当然のことながら、石油ストーブより、おかねがかかります。
これは、土間のロビー。
山小屋を利用する人たちの中は、テントの人もいます。そういう人たちが、ストーブのある暖かいところで食事をするのですが、その場所が、ここです。私も若い頃は、テント一筋でした。ですから、この土間には大変おせわになっています。
食事です。
かなり良い線をいっています。
これで1700円は安いですね。
ところで山小屋でくつろいでいると、必ず寒気がおそってきます。
これは、実際に寒いのではなく、エネルギーの使いすぎで糖分が足りてないのが原因です。
だから食事の時に大食いすれば、たいてい寒気は収まります。
もし、収まらなければ、高度障害の可能性があるので、イブプロフェインを飲めば寒気はおさまります。山小屋のボランティア医師たちも、よくイブプロフェインを処方します。イブプロフェインは、薬局で簡単に買えます。ちなみに、このような寒気を放置すると、睡眠が困難になるので気をつけなければなりません。
デザート。
こういうデザートがでるのは、日本中の山小屋で、奥穂高山荘だけです。
疲労回復に、クエン酸の多い生フルーツを出すなんて、
「やるな、おぬし」
という感じですね。こういう点は、北軽井沢ブルーベリーYGHでも見習いたい。
うちの場合は生フルーツ以外に、梅干しなんかあってもよいかなと思いましたね。
前にも言いましたけれど、奥穂高山荘の宿主は、若女将です。
http://www.hotakadakesanso.com/今田重太郎さんの御子孫にあたる今田恵さんです。
↓
http://www.yamakei-online.com/job/koyaban_01-1.php今回、お会いして、すごく優しそうな人だと思いました。
山小屋も、ところどころに女性ならではの視点が感じられました。
たとえば、トイレが北アルプスで一番きれいだったり、
便座が暖かかったりしています。
このへんは男性視点では、ないですね。
女性視点の山小屋ならではです。
談話室&図書館。
この部屋だけが、妙に暖かいんです。
これも良い考えです。
なかには寒がりの人もいますからね。
そして、ここからの夕日が最高に美しい。
夜は、曇っていたのと満月なので、星はそうそうにあきらめて睡眠につきました。
同室に非常識な親子が、大声で会話したり、携帯で話していたりしましたが、
山小屋の寝室では、携帯の使用は禁止されています。
電車と一緒です。
(もちろん室内にも、そういう張り紙がしてある)
こんなことも分からない非常識な人間は、どこにでもいるんですね。
山小屋のせいではありませんが、非常に不愉快になりました。
逆に言うと、こういう可能性は、北軽井沢ブルーベリーYGHにもあるわけで、
私は、心を鬼にして、非常識な御客さんに注意をしなければならないと思っています。
これは、知り合いのユースホステルのマネージャーから聞いたのですが、
深夜まで酒盛りして、他の御客さんに迷惑をかけた人がいて、
どうにもならなくなって、酒をとりあげたユースホステルもあったとのこと。
私も、深夜(26時)にギターひいてた御客さんからギターをとりあげたことがあります。
まあ、そんなことは、どうでもいいんですが、ここで重大なミスに気がついてしまった。
明日、向かう予定だった槍ヶ岳の途中にある南岳小屋がクローズしているというのだ。
こいつには、参った!去年は、10月末までやっていた南岳小屋が、今年はもう閉めている。
ああ、失敗した!
南岳小屋が閉まっているとしたら、大キレットを含めて
槍ヶ岳小屋まで10時間の距離を歩くことになる。
これは、ちょっと難しい。
なぜならば、10月は日没が早いからです。
それに稜線歩きは、上り下りと違ってコースタイムを縮めにくい。
朝、6時半に出たとして、休憩なしで、16時半になる。
食事や休憩を入れると、18時までかかる。
しかし日没が、17時20分。
南岳に泊まれない場合、槍ヶ岳までの縦走は、かなり危険をともなうのだ。
だ、断念するしかないのか?翌朝5時。
さすがに奥穂高山荘の御来光は、感動します。
もう言葉も出ません。
小屋に写った朝日の反射が、すてきすぎました。
写真に撮ったんですが、うーん。
こういう御来光は、写真よりも、実物の方がいいんですよ。
被写体によっては写真の方が、美しい例もありますが、
山の景色の大半は、実物の方が美しい。
御来光のあとは、5時45分からはじまる朝食。
なんと、ほうば味噌がでました。
生卵と一緒に、ほう葉味噌を入れて食べると最高に美味しい。
槍ヶ岳に行くか?
行かないで下山するか?
悩んだあげく、北穂まで行くことにしました。
で、出発してみたら、その景色の美しさに感動。
つづく。
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