その手術というのは、20ヶ所の組織を針のようなもので、
採取して、ガン細胞があるかどうかを調べるというものでした。
まず手術の説明を医師から受けるわけですが、
担当医師が、ドラマ医龍の悪役・霧島軍司(北村一輝)にそっくりなんです。
「あれ? 医龍の悪役の人(北村一輝)にそっくりだな。どうしよう」
と思ったんですが、
「そういえば医龍の悪役の人(北村一輝)は、腕だけは確かだったな」
と思い出して気をとりなおしました。
で、その先生は、こういいます。
「うちは大学病院なので、20ヶ所の組織をとったあとに、もう一ヶ所を研究のためにサンプルとしてとらせてもらうないでしょうか?」
「それゃもう、どうぞどうぞ。私なんぞの肉体のきれはしが、医学のお役にたてるなら喜んでお出しします」
私は、アイバンクにも入っているし、死語の臓器提供も喜んでする人間です。
医学の将来のお役にたてるなら喜んで犠牲になります。
しかし、医龍の悪役の人にそっくりな先生は、
よせばいいのに、あらゆる副作用について、しつこく解説てくれます。
だんだん、不安になってきたんですが、
男が、いったん言い出したことに後戻りはできない。
しかし、ここで、びびっては、男が廃るというもの。
本当は、びびりまくっているくせに虚勢をはって
「ご遠慮なく、やってください」
すると同意書にサインをさせられてしまった。
(サインしたくねえ)
と心で絶叫しながらサインしてしまった。
どうでもいいけれど、手術前には、いろいろサインするところが多い。
書類も多いし。
手術は、18時間の絶食の上に本番にはいりました。
なにしろ注射が大嫌いな男が手術です。
全身、カチンコチンに緊張しまくって、
ロボットのようになってしまった。
すると先生方が、
「緊張してますか?」
と聞いてきます。
私は、素直に
「はい、びびってます!」
と正直に答えてしまった。
で、答えてから
(は、恥ずかしい。というより、死にたい。なんか、もう死にたい)
と思いましたね。
本当は死にたくない小心者のくせに。
で、麻酔医の先生にご対面。
医龍に出てくる麻酔医。
荒瀬(阿部サダヲ)のような麻酔の先生が担当なのかな?
とワクワクしていたら、おっと待った!
美人女医ではないか!
まってくれー!
女医は勘弁してくれ
と思いながら背骨に麻酔を注射されてしまった。
終わった。
しかし、感覚がなくなるわけではない。
手足がしびれて冷たさを感じなくなるだけ。
「今回は、何本とりますか?」
「21本です」
「うわー、時間かかりますね」
手術は、前立腺に21ヶ所の針をさすために、けっこう長時間かかったようです。
老人なら8本なのですが、私は、実験用も含めて21本です。
勘弁してくれーと思いながら、1本づつ数えていました。
肛門に超音波探知機をいれて前立腺を画像でみながら、
針を皮膚から差し込んでいくわけですが、
委託はないけれど、感覚はわかる。
で、手術が終わって退院。
1週間後に結果を教えるので、1月24日に来なさいという。
その日が、今日だったわけです。
思えば、長い1週間でした。
そして、忙しい1週間でした。
前日1月23日は、ユースホステル関東ブロックの会議でした。
まあ、そんなことは良いのですが、
おそるおそる病院に行ってみると
「術後の経過はどうですか?」
と聞いてきます。
(いや、先生、そんな前振りよりも、癌なんですか?どうなんですか?)
と問いただしたい気持ちを抑えて、つとめて冷静に
「いたって健康です。で、どうなんでしょうか?」
「癌はないですね」
「うわー、よかった」
ここで、虚勢をはって冷静そうにしていた顔が崩れてしました。
「今後は、◇◇◇◇医院で経過観察してください」
「先生、ありがとうございました」
私は、何度も頭をさげてしまった。
私は誓いましたね。
もう絶対に病気にならないと。
食事・体力作り・睡眠。
健康のためなら何でもやろうと。
今回は、たまたまセーフでしたけれど、
不摂生はやめて、もっと体を大切にしないと行けないと。
もう入院は嫌だ。
入院に金は使いたくない。
もっと健康に気をつかわないといけない。
真剣に思いましたね。
今回思ったことは、病気持ちの方が、健康に対して真剣になれるということ。
なまじ体が頑丈だと、むしろ健康に無関心なるということ。
病気すると、食生活も変わる。
うちのメニューも、再考したくなってきた。
薬膳料理あたりにすごく興味がわいてきた。
コストとのかねあいになるんだけれど、何か手はないのかなと。
定員も減らしてもいいような気がしてきた。
金より健康が一番だから。
つづく。
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