うちの嫁さんが私に対して不思議に思っていることは
「こんなに無愛想なのに、どうして他人から声をかけられるのか?」
ということらしい。
家内いわく、私は見知らぬ人と仲良くなる才能があるらしい。
先日、会議のために東京に上京したわけですが、当然のことながら新幹線に乗ります。もちろん指定席です。で、乗ってみたら、どういうわけか外人ばかりだった。私の隣の席も外人。で、私の隣に座った外人が、日本語で、こんな独り言を話した。
「今日は、外人が多いな」
おもわず「ぷっ!」と吹き出してしまったが、そのせいかジーッと見られてしまった。
「あ、すいません。失礼だったら謝ります。私も同感だったので」
「いえ」
隣の人は、金髪の白人男性でしたが、日本語の文庫本を持っていました。
言葉が流ちょうだったので、もしかしてと思い
「軽井沢の人ですか?」
「別荘ですけれど」
「じゃあ帰化された方で?」
「というか日本人です。帰化したのは両親の時代です」
「やっぱり」
「やっぱり、というところをみると、そういう風に見えますか?」
「ええ、なんとなくね。なんとなく日本人に近く見えました」
「え?どのへんが?」
今度は、相手が目を輝かせて聞いてきます。
「うーん、どのへんと言われてもなあ。着てるものとか、仕草とか、発音とか、みんな日本ぽいというか」
この回答が気に入られたのか、私は、このドイツ系日本人にいたく気に入られてしまい、終点の東京駅までたいへん仲良く会話することになったわけですが、かなり打ち解けてきたころ、彼は、見た目が白人なのに極端な外人嫌いであることを告白してきました。
「私は、見た目がコレでしょ? だから英語で話しかけてくるのよ外人たちが」
「はあ」
「でも、英語なんかしゃべれんちゅうの! 中身は日本人なんだから」
「アハハハハ」
「だいたい、日本に来たら日本語しゃべれよ。俺に英語で話しかけるなよ!」
「(爆笑)」
「色白いから英語しゃべれる思ったら大間違いや!」
「(爆笑)」
そしたら黒人系の美しいお嬢さんも、ちょっと離れた席からやってきて私たちに話しかけてきた。
「私もなんです」
「えええええええええええ?」
「私も見た目がコレですけれど中身は日本人。でも、英語がダメで、ちょっと恐怖感を感じていました」
彼女は高校生くらいだろうか?
「あー、わかるわかる。でも一番腹立つのは、日本人が英語で話しかけてくるときかな」
「あー、最悪。ちょーむかつく」
「アハハハハ!」
ひたすら爆笑しまくって、アッという間に新幹線は東京駅についたのであった。
つづく。
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