http://www.mlit.go.jp/road/sisaku/fukeikaidou/
日本風景街道戦略会議に参加して驚いた。
そもそも、こういう諸団体は、国の方針によって生まれる。いろんな観光諸団体にしても、国の方針によって誕生し、それが地方の行政などを動かして、我々民間の観光団体がききこまれていくわけです。決して下から生まれるわけでもないし、民間から自然発生するわけでもない。国が何十年もかけて支援していき、いろんなイベントや講習会をうけて、やっと民間に根付いていくわけです。
で、サポーターになったり、資格をとったり、各諸団体を立ち上げて活動するわけですが、それが政権交代で政治家が替わると全てがパーになる。二階にあがらせておきながらハシゴを外されてしまうかっこうになる。で、外されたハシゴに困惑するのです。まったく迷惑な話です。こういう事をするなら最初から国は観光に手を出すなと言いたい。
しかし、日本風景街道戦略会議は、国がハシゴを外した後も被害が少なかったらしい。幸か不幸か、この団体は、国ではなく、地方が主導権をもって動いていた。そのために事業仕分けされても影響が少なかったらしい。地方の有志の人たちが動くことによって、ますます活動が活発になったらしい。
財政的な裏付けも少なくてすんだことも、被害が少なかった原因だった。日本風景街道というブランドを立ち上げるのが主な目標というのもよかった。新しい箱ものや人件費が必要なかったのもよかった。必要なのは知恵だけだったのが不幸中の幸いだった。
これは、グリーンツーリズムなどの諸団体も、条件は一緒であったが、こっちはもろに影響をうけた。まだまだ農家には商品開発パワーが蓄えられてなかったのだ。だからハシゴを外すなら、少しづつ徐々に外していかないと、せっかく芽吹いた苗が枯れてしまうのだ。ユースホステル業界にしても一緒である。いきなりハシゴを外されても困惑する。外すなら少しずつ外すべきである。
まあ、それは良いとして、この3年間で私たち観光関係者は、すこし学んだことがある。国が立ち上げたプロジェクトに安易に乗っかってはいけないと言うことである。距離をおかないとダメだ。いつ政権が変わってハシゴをはずされるか分からないからである。かといって、距離をおきすぎると民間の力だけでは、どうにもならない事もある。例えば、観光地に工業団地や廃棄場などが建設されて観光資源が壊滅するという例もある。やんばダムなどがそうである。私は、一貫してダム建設は反対であったが、あそこまで工事した物を途中でやめて放棄されては、やんば地区は廃墟になるしかない。やめるなら代案として、元の風景にもどす大工事をスタートさせるべきなのだ。そのほうが、数倍の金はかかるが、風景を守るためという長期戦略のうえではアリだろう。しかし、それができないなら、安易に工事を放棄すべきでは無いし、もっと慎重な調査があってしかるべきだっただろう。
さて、長い前置きだったが、ここからが本題である。
日本風景街道戦略会議で、非常に興味深い研究レポートを聞いた。
CCCの存在である。
(筑波大学 石田東生教授のレポート)
つづく。
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