2013年12月21日

私は、赤信号の間に、コンビニ弁当を全て平らげてしまう特技がある2

私は、赤信号の間に、コンビニ弁当を全て平らげてしまう特技がある2

 私は、赤信号の間に、コンビニ弁当を全て平らげてしまう特技がある。
 いつからかと言うと、かなり小さい頃からである。

 赤ちゃんを育てたことのある人間なら分かると思うが、幼児は食べるのが遅い。もちろん私も幼児の頃は遅かった。しかし、母親なら、それに腹をたてることもなく、ゆっくり食べさせたと思う。問題は、私の父親である。昔の男たちには、早食いの人間が多かった。

 それはともかくとして、
 私は3歳まで父親の顔をみず、母親と共に育った。
 3歳になると、こんどは母親と離ればなれとなり、
 父親と祖母に育てられた。
 生活が一変したのである。

 といっても、父親は昼間は働いている。顔を合わせるのは、夕方18時頃から夜の20時頃までである。それ以降だと私は睡眠についていたし、朝は、早くから父親は仕事に出かけている。だから接触している時間は、短かったはずなのだが、この短い時間が恐怖だった。

 まず、父親は、ゆっくり食事をたべることを許さなかった。
 しかし、いくら殴られても早食いになるわけではない。
 で、怒った父親は、私を二階の屋根裏部屋にとじこめたが、
 三歳の幼児に、これは堪えた。

 ちなみに、その家は平屋だった。
 だから二階といっても、本当に屋根裏の物置だったのだ。
 もちろん電気などない。
 真っ暗である。
 恐怖そのものである。

 しかし、子供というものは、
 その恐怖に対して、
 怖いもの見たさのような感情がある。

 あの暗闇の中が、どんなふうになっているのか見てみたい。となると、昼間、こっそりと二階に登るしかない。で、何度も2階への階段を上ろうとするが、そのつど祖母にみつかって叱られる。連れ戻される。その階段は、ハシゴのような急階段で、三歳の幼児には危険すぎたのである。

 祖母(または母)は言った。

「あそこには、鬼がいるのよ。登ったら食い殺されるよ」

 たしかに階段を登り切ったところに般若の面がかざってあった。
 かなり高価なものだったらしい。
 食べるのが遅いといって、お仕置きに、屋根裏に閉じ込められた時も、
 あの般若(鬼)の面に恐怖しながら泣きさけんだ。
 父親は
「言うこと聞かないと、この鬼につれていかれるからな」
と怒鳴った。

 父親も鬼に見えたし、鬼(般若)の面も怖かった。

 母親は、弟と単身赴任で、遠くにいったままでいない。
 いままで見たことも無かった父親と祖母との生活は、
 この般若の面が置いてある二階の物置に、
 毎日閉じ込められる恐怖との戦いであった。そして

「あそこには、鬼がいるのよ。登ったら食い殺されるよ」

という脅しへの恐怖。

 その食い殺そうとする般若の面が飾ってある二階の物置に
 閉じ込められるという恐怖で、毎日、生きたここちがしなかった。

 もちろん早飯ぐらいになろうと努力もしたが、その努力はなかなか実を結ばない。そもそも三歳児が、早飯になれるわけがない。わけがないのに、食べるのが遅いといっては、2階の屋根裏にとじこめられる。そして、般若(鬼)の面の恐怖が襲ってくる。

 三歳だった私は、ある日、ついに決心した。

 真っ昼間、祖母・両親の目を盗んで、
 こっそりと屋根裏部屋のある2階にあがって、
 般若の面を粉々にくだいてしまった。

 けっこう高価な面だったらしいが、
 そんなことは3歳児の知ったことでは無い。

つづく。

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posted by マネージャー at 16:39| Comment(0) | TrackBack(0) | グンマーで嫁が出産と育児 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする