2014年09月03日

北軽井沢にやってくるスーパーマンたち

 以前、日本ユースホステル協会の理事長・事務局長・事務局の人と、民営ユースホステルの集まりで、話し合いがもたれたとき、すごいデーターを聞いたことがあった。日本ユースホステル協会の会員に、80歳以上の人が何十人もいるというデーターがあったのである。最高齢は、90歳以上であった。

 当時、ユースホステル協会が発行していた雑誌『とらいべる』の表紙には、モデルの若い美人女性の写真がデカデカと載っていたが、私は

「もし80歳以上の御老人が、何人も会費を払いつづけてユースホステルを使って一人旅をしているなら、機関誌『とらいべる』の表紙は、その人たちで飾るべきだし、その人たちの特集を組んで、我々が元気をもらえるようにすべきだ」

と私は提案した。

しかし、事務局の方の返事は、さえないものであった。

「このデーターにある方のほとんどは、終身会員の方で、毎年会費を払っているわけでもありません。はたして今でも一人旅をしているのか、わかりません。もちろん生死もわかっていません。だけど終身会員なので、お亡くなりになったという御連絡ないかぎり、雑誌『とらいべる』を送りつづけているわけです」

 ああ、なるほど。
 終身会員か。
 5万円払うと、死ぬまで会員でいられるやつね。
 じゃあ、寝たきりでも、
 全く旅をしてなくても、
 ユースホステルの会員のままなわけだ。
 そうだよなあ。
 80歳以上で一人旅する人が、ゴロゴロいるわけがないよなあ。
 現に、うちの宿にも泊まりにきてないなあ。

と、勝手に納得してしまった。

 ところがである。その勝手な納得を最近、ひっくり返されてしまったのである。80歳すぎた一人旅の人がやたらと泊まるようになったのである。85歳のお婆ちゃんは、かれこれ20回くらい一人で泊まりに来ている。もちろん携帯など持ってないので、電話する時は、喫茶店でお茶を飲むかわりに電話を借りて宿に連絡してくる。そういう御客様が増えてきている。

 で、今日は、もっと驚いた。
 80近い人が、東京から自転車でやってきたのだ。
 そして15時頃にチェックインをして、
 まだ元気をもてあまして、
 庭にいる愛犬コロと遊んでいる。

 元気のかたまりである。
 さすが、日本の経済をひっぱってきた世代は違う。
 スーパーマンといってもよい。

つづく。

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posted by マネージャー at 19:17| Comment(6) | TrackBack(0) | 雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする