2014年10月07日

ノーベル賞に赤崎・天野・中村氏が受賞

ノーベル物理学賞に赤崎・天野・中村氏

http://www.yomiuri.co.jp/science/20141007-OYT1T50097.html

 スウェーデン王立科学アカデミーは7日、2014年のノーベル物理学賞を、青色発光ダイオード(LED)を開発した名城大学の赤崎勇教授(85)と名古屋大学の天野浩教授(54)、米カリフォルニア大学サンタバーバラ校の中村修二教授(60)の3人に贈ると発表した。

 ここで重要なことは、物理学賞を受賞したと言うことだ。ノーベル賞といえば、物理学賞だからだ。もちろん化学賞・医学賞も凄いと思う。ただ文学賞・平和賞は、価値があるとは思えない。経済学賞にいたってはノーベル賞でさえ無い。スウェーデン国立銀行賞という賞で、スウェーデン国立銀行によって作られたものなのだ。

 そこで、歴代の日本人ノーベル賞(文学賞・平和賞を除く)受賞者を列記してみた。

1949年・湯川秀樹・物理学賞
1965年・朝永振一郎・物理学賞
1973年・江崎玲於奈・物理学賞
1981年・福井謙一・化学賞
1987年・利根川進・医学生理学賞
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2000年・白川英樹・化学賞
2001年・野依良治・化学賞
2002年・小柴昌俊・物理学賞
2002年・田中耕一・化学賞
2008年・南部陽一郎・物理学賞
2008年・小林誠・物理学賞
2008年・益川敏英・物理学賞
2008年・下村脩・化学賞
2010年・鈴木章・化学賞
2010年・根岸英一・化学賞
2012年・山中伸弥・医学・生理学賞
2014年・赤崎勇・物理学賞
2014年・天野浩・物理学賞
2014年・中村修二・物理学賞

 そして、気が付いたことは、2000年以降のノーベル賞ラッシュである。
 あきらからに、それ以前と受賞者の数が違う。

 で、ここで西暦2000年という数字に思い当たることがあるのだ。西暦2000年頃からインターネットが爆発的に増加しているのである。というのも、私はその年に宿屋をはじめていて、インターネットの普及度をコツコツと計測していたからである。2000年において、日本の主なサイトは、100万サイト言われていた。そして、そのうち10万サイトを紹介する出版物もあったのだ。

 その5年前の1995年には、そのホームページさえも、日本にはわずかしかなかった。なにしろホームページ閲覧ソフト(ブラウザ)が生まれたのが1993年なのである。ホームページを見る人なんか、そう多くはなかったのだ。しかし、ブラウザが生まれて、たったの7年で日本に100万サイトも誕生し、その数年後の2000年代は、どの企業もホームページ無しではやっていけないくらいの空気になっていた。

 もちろん、大学の研究者の論文も英訳されて大量に発表されている。日本人の研究も世界中に発信されていて、その受信無しに世界中の研究がすすまなくなっている。私の知っている分野だと火山学なんかもそうかもしれない。2004年に浅間山が噴火したときに、群馬大学の早川教授がすぐに調査して現場の模様をインターネットで情報発信した。すると、海外の研究者たちが、その映像を使って自分なりの考察をインターネットで情報発信した。私は、それらのサイトを早川先生に見せてもらったことがある。こういうことは、2000年以前には、おこりえなかったことである。これが2000年以降のノーベル賞ラッシュと無関係と言えるだろうか? 日本人の研究が、インターネットという情報発信メディアによって、世界中に広まっているのだから。

 またクールジャパンが世界に浸透しだしたのも2006年以降である。つまりYouTubeがスタートしてから以降である。YouTubeによって日本の映画・テレビ・コマーシャル・アニメ・音楽・コスプレ・学校生活が世界に紹介され、世界中に日本マニアが出現した。そして等身大の日本が彼らの目に映るようになった。インターネットとYouTubeがなかったら、未だに不思議な国ニッポンだったと思う。

 これは、宿屋や観光協会などの観光業者にもいえるかもしれない。2000年以前と、2000年以降では、あきらかに観光の形態が違ってきている。2000年以前は、猫も杓子も夏の軽井沢に御客さんが集まった。冬のスキー場にも集まったてと聞いている。しかし、私が宿屋をはじめた2000年以降は、そういうことは無くなった。インターネットによって、猫も杓子も一カ所に集まることは無くなり、各人の趣味にあわせて分散しはじめたからである。情報は『るるぶ』だけではなくなってきたのだ。御客さんが、無料で情報選択できる時代になってきたのだ。

 逆に言うと、情報発信しないと観光地は存在しないも同然という結果になる。

 しかし、これは御客さん側にも言えることなのだ。目的をはっきり宿側に伝えないと、見当違いのサービスを受ける可能性もある。プライバシーをたもちたい御客さんに、宿主がベラベラ観光情報をしゃべってみたり、宿主と会話したいと思って泊まりにきたのに、宿主が奥から出てこないということもにもなりうる。

 これが昔なら、みんな『るるぶ』に書いてある旅しかしないから、猫も杓子も一緒の均一サービスでよかった。だから昔の宿主は楽だったと思う。しかし、今の御客さんは『るるぶ』なんか持っている人を見たことが無い。誰も彼も持っているのは『るるぶ』ではなくスマホなのである。そして、御客さんの目的が多様化してきているのである。

 つづく。

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posted by マネージャー at 21:32| Comment(2) | TrackBack(0) | テーマ別雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする