2016年03月16日

息子を効果的に叱る方法を実験した結果

 うちの息子も、いつの間にか2歳11ヶ月になっていました。あと10日もすれば3歳です。思えば早いもんです。子供が生まれて3年ですからね。 4月からこども園ですから。こども園といえば、トイレトレーニングが大変でした。なかなか便器でウンチをしてくれないんです。小便のほうはともかくとしてウンチのほうは入園まで間に合わない気がします。

 言葉のほうも、いまひとつハッキリ話すことができません。ひらがなカタカナ数字アルファベットは、読めるくせに日常会話は完璧ではないんですよね。もちろん人が話している言葉は理解できるんですが、自分から会話をすることができないんです。これは親である私に原因があるんだと思います。 0歳の頃から息子に対して意思をを読みすぎいたんですよね。私には息子の感情を正確に理解するという特技があったために、息子に会話を学ぶチャンスがなかったのだと思います。

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 逆に言うと、息子も親に対して空気を読むんです。親の真似をして、親の意図を読むようになっています。マーブルチョコを買ってあげても、 1つしか食べてはダメだよと言うと、絶対に1つしか食べません。でも、手には2つのマーブルチョコがあるんです。そして、自分は1つしか食べないけれど、残ったもう一つの親に手渡すわけです。こういう空気の読み方ができるところは長所かもしれません。

 お客さんがいる時も、テーブルにお客さん用のお菓子が置いてあっても、決して自分で食べようとはしません。じーっと、お菓子を眺めるだけです。お客さんが、お菓子を取ってくれて初めて食べます。ケーキを何等分かにして取り分けた時も、自分のケーキしか食べません。自分の分と他人の分をきちんと区別して、じっと堪える分別を持っています。こういうところは、うちの愛犬コロ(シエルティ)に似ています。ルールをきちんと守ってくれます。そういうところは、安心してこども園に行かせることができるところです。

 人見知りもあまりしません。小さなお子さんがいると、ニコニコよっていきます。だから、児童館とか、公園とか、ホームセンターとか、こども園が大好きです。これは宿屋の息子であることと無関係ではないと思います。というのも、他のペンションオーナーたちも、息子さん娘さんたちは、うちの息子のように、人見知りをしなかったみたいだからです。彼らのお子さんたちも最初からこども園が大好きだったんですよね。

 といっても、うちの息子も、生後6ヶ月から1歳半の頃までは、すごい人見知りだったんですよね。つまり、最初から人見知りしなかったわけではないのです。最初はすごい人見知りをしていました。けれど大勢のお客さんに、可愛がられることによって、人見知りをしなくなったんです。つまり、児童館や、こども園が大好きなのは、後天的な環境要因が原因だったわけです。

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 前置きが長くなりましたが、本題に入ります。

 実は、息子が産まれてから、ある実験をしていました。叱り方の実験です。どのように叱ると効果があるのか? それを確かめる実験です。まず最初に始めたのが、叱る時間は、どのぐらいが適切か?と言うテーマを決めてしかってみました。 1分。 3分。 5分。 10分。このように大雑把に4つの時間で叱ることによって、効果を確かめてみたのです。もちろん1週間おきに時間帯を変えています。

 結論から先に言うと、生後12ヶ月ぐらいまでは、効果における差異はなかったと思います。ただ、 1つ言える事は、あまり強く叱りすぎると、相手が驚いて、こちらとの接触を拒否し出す事が多々ありましたので、生後12ヵ月までは、あまり強く叱ってはいけないのではないかと思いました。

 生後13カ月ごろから24カ月ごろまでは、叱ることによって、効果が出始めるようになるのですが、いちばん効果的なのが1分でした。それ以上超えると、むしろ強情な面が出てくるのです。反発するわけです。けれど1分で叱るのを止めると、泣いたりするんですが、父親の懐に飛び込んできて抱きつくのです。その姿が、父親のダメ出しに抗議するというよりも、もっと優しくしてほしいと言う欲求のように思えてなりませんでした。

 父親のダメ出しを見たくない。

 息子はそのような態度をとっていたのです。そのために泣きながら抱きついてきたように思われました。どうも息子は無限の愛情を求めているような表情が見え隠れしたわけです。そこで、叱り方を少しばかり変えてみました。叱る時間を、 1分とか、 5分とかに区別するのではなくて、叱った後に、5分、 15分、 30分、 1時間。というように遊ぶ時間をプラスしてみたわけです。叱った後のフォローの時間を変えてみたわけです。

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 私は自然ガイドをやっている関係上、動物の生態は多少勉強しています。市販されている動物関係のビデオは全て手に入れていますし、スカイパーフェクトTVやBS放送の録画も大量に撮っていて、毎日のように見て勉強しています。動物関係のブルーレイディスクは、すでに500枚以上録画してあり、それらを何回も見ています。息子が誕生する前には、それらを復習するためにも犬を飼って、実際に育ててみました。

 だから野生動物の子供たちは、盛んに親を真似ることも肌で知っているし、彼らは遊びを通して子供を1人前の大人に育てていくこともよく知っています。なので、叱ることと遊ぶ事をセットすれば、非常に効果的では無いかと思ったわけです。だから息子を叱った後に、一緒に仲良く遊ぶことで、教育効果が大きく出るのではないかと思ったわけです。

 で、試しに叱ると遊ぶをセットしてみました。
 その結果は、驚くべきものでした。
 ものすごく聞き分けが良くなったのです。
 親の言うことを、非常によく聞くようになった。

 結論から言うと、三分ぐらいきつく叱った後に、
 30分ぐらい濃密に仲良く遊ぶと、聞き分けが良くなるんです。
 親に嫌われないように、気をつけるようになるんです。

 では叱らずに濃密に仲良く遊ぶだけだとどうなるかというと、 1週間ぐらいでわがままが増長し始めます。そして、近寄るだけでそっぽを向きます。例えば、朝食事中に顔を近づけると頭突きをしてきます。それを繰り返すと、足で顔を蹴飛ばしたりするようになります。しかし、ものすごい形相で3分しかった後に、 30分ぐらい仲良く遊ぶと、信じられないくらいガラッと変わります。向こうから近づいてきて、親と遊ぼうとしてくるんですね。

 どうやら、短時間きつく叱ることによって、そしてその後に遊ぶことによって、親子の関係はより密接になるようです。しかし、叱る時間は短時間で、しかもしかる時は激しい方が効果的です。で、その後に30分以上にわたって徹底的に仲良く遊ぶことによって、息子がすごく素直に親の言うことを聞いてくれるようになります。というか、親に対して、気遣いをするようになるわけです。物事を複眼的に見ることができるようになり、それが他の人たちに対しても行われるようになるわけです。もちろんこれは、他の子供達に通用するとは限りませんけれど、うちの息子に限って言えば、非常に効果的でした。

 では、きつく叱るだけで、その後遊ぶことをしなかったらどうなったかというと、これもまた面白い結果になりました。私が近寄るだけで、手に持っていたおもちゃを放り投げたりするわけです。何だかわからないけれど、叱られるかもしれないという恐怖が、その行動を取らせているようです。もちろん、息子と親密に仲良くしてはいるんですが、息子は私の姿を見ただけで、緊張してすくみあがるわけです。そして何が悪かったのかの分別が全くついてないわけです。

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 つまり、叱った直後にすぐフォローを入れないと、父親を怖がるだけで教育効果がないんですね。むしろマイナスです。息子が怒りっぽくなってきて、次第に母親に反抗的になってくるからです。そして公園の子供たちや、うちに来られるお客様に対しても、無礼な態度をとるようになりますので、ただ怒ったり怒鳴ったりするだけでは社会的にマイナスな態度をとるようになるんですよね。

 百害あって一利なしです。

 以上考えてみると、叱ると言う行為は、遊びの延長線上でないと効き目がないみたいです。少なくとも私の息子に対しては、効果的ではありませんでした。遊んでいるうちに叱る。強く叱るけれど短時間で止めて、その後最低30分は楽しく遊ぶ。できれば2時間ぐらい遊ぶつもりで、その間にてきぱきと何回か叱る。こういうことを繰り返すと、教育的な効果が高いみたいですね。ただしこれは、 2歳児の後半になればなるほど効果がありますが、 2歳児の前半だと、あまり効果は現れないかもしれません。

 あと、 2歳児の知能が、どこまで発達するかも調べてみました。具体的に言うと、カタカナ・ひらがな・簡単な漢字・数字を教えたのですが、これは予想通り全て暗記することができました。ただし、時間がたつと、すぐに忘れてしまいます。やはり前頭葉が未発達のためなんでしょうね。こういうものは、 3歳児以上でないと、せっかく記憶してもすべて忘れてしまうので、2歳児で覚えるのはあまり意味がなかったのかもしれません。ただし、うちの息子は勉強するというより。遊びの一環で覚えるゲームをしているので、すべて忘れてもらっても何ら問題はないですけれど。

あと、簡単な足し算も教えてみたのですが、これも普通にできたので、すごいなぁと一瞬思ったのですが、冷静になって考えてみれば、理解して答えてないことに気がつきました。 1+1=2と答えられたとしても、本当に足し算がわかってるのではなく、単に1+1=2という語句を暗記しているだけのような気がしたからです。文字を覚えるのだって、親と一緒にゲームをしている感覚ですからね。

 しかし野生動物の子育てを見ていると、これでもいいのかもしれないと思ってます。今は頭で理解する必要はなく、とにかくゲームを楽しんでいるうちに、一つ一つ常識を覚えていくので十分だからです。常識は強制させて学ぶ性質のものではなく、遊びの中で身につけるものですから。だから親子が遊びながら躾けていくのは、理にかなった方法だという結論をいまのところ私は出しています。


つづく。

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posted by マネージャー at 23:10| Comment(2) | TrackBack(0) | グンマーで嫁が出産と育児 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月14日

勉強のために他の宿に泊まってみた結果3

 やっと経理が終わりました。これから寝て、数時間後には起きて、税務署に行って提出してきます。今月は本当に忙しかったです。ブログもFacebookもほとんど書き込めませんでした。税務署が終わったら、今度は役所に提出する書類を徹夜で書かなければいけません。その後はホームページの手続きとか、原稿の締め切りとか、観光協会とか、いろいろな仕事が目白押しです。 2月から3月にかけては、寝る暇もありません。これは嫁さんにしても同じで、息子のこども園の入学準備のために、大忙しだったようです。

 前置はさておき、本題に入ります。

 去年の11月から今年の1月までの間に、勉強のために毎週のように宿に泊まってみました。その結果いろいろ分かったことがありました。前回は、子連れの宿泊について書いてみましたが、今回は、じゃらん・楽天の予約について書いてみます。

 自分で宿泊先を決めようとしたとき、結局インターネットで探したんです。紙媒体で探してないんです。というか、そういう便利な紙媒体は、もう手に入らないんです。だからインターネットを利用することになる。当然のことながら口コミを読んで決めています。口コミの最大情報量を持つサイトは、トリップアドバイザー・じゃらん・楽天・ブッキングゴムなどですが、どこがいちばん参考になったかというと、じゃらん・楽天なんですよね。この2つが1人勝ちしているわけです。

 もちろん宿屋の情報ネットワークがありますから、どの宿が評判高いかは私も事前に知っています。だから自分の持ってる情報で良い宿に泊まっろうと思えば泊まれるのですが、今回はそういう宿は、一切排除して自分の全く知らない宿に泊まっろうと言うテーマを持って、宿探しをしてみたんです。で、 1泊に3万円くらいを使おうと思ったら、目の色を変えて口コミサイトを探して読み込むわけです。失敗したくないわけです。自腹を切って宿を探してみたら、その辺の気持ちは痛いほどわかりました。

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 しかしです。今回は、じゃらん・楽天が発行するプレミアム宿泊券というものがあったんです。つまり、今年度に限っては、半額で泊まれたわけです。 1泊3万だったとしても、実は半額の1万5,000円しか払わなくて良かったですね。そのためには、そのクーポン券を獲得しなければいけません。そのチャンスは、群馬県に限って言えば10月、 11月、 12月、正月、 2月と、5回ぐらいありました。もちろん、長野県とか、山梨県のプレミアム宿泊券もあります。

 けれど、ものすごい競争倍率ですので、朝10時のクーポン券発行時間に、すぐにゲットして、1分以内に予約しなければなりません。それで、やっと予約できるかどうかなんです。だからプレミアム宿泊券をかたっぱしからゲットして、迷っていたら1分後にプレミアム宿泊券のクーポン券の有効期限は終わってしまうのです。だから前もって泊まりたい宿を調べておいて、プレミアム宿泊券が発行されると同時に予約を確定するわけです。そうすれば、半額で泊まれるんですね。この制度を利用して、私たちは、毎週のように、いろんなホテルやペンションに泊まって宿泊の勉強させてもらったんですが、 1つだけ非常に気になることがありました。

 宿屋の中に、ごく稀に自分から契約を破る宿屋があるということです。
 それも五つ星をもらっている有名な宿屋が、そういう行為をするんですよ。


 宿屋が、宿泊プランを、じゃらん・楽天に出したとします。
 そこにお客さんが予約をしたとします。
 この時点で契約は成立しているわけです。
 ところが、それを後になってひっくり返す宿屋があるんですね。

 どういうことかというと、宿屋のマネージャーの中には、インターネットに詳しくない人もいるわけです。そのために、じゃらん・楽天の操作が今一つよくわからなくて、設定ミスで安すぎるプランができているケースが稀にあるわけです。

 こういう場合は、宿屋が設定ミスをしてプランを出しているわけですから、宿屋の責任です。宿屋はどんなに安かろうが、成立した契約を履行する義務があります。そうでなければ最低でも、予約が入った直後にメールか電話をして、

「さっきのプランは設定ミスでしたごめんなさい。本当はこの金額ですから、そっちに変えていただけませんか? 」

と、連絡をするのがマナーというものです。もちろん、それだって決して褒められたことではありません。宿が悪いんですから、本来なら契約は成立しているのだから、宿側が泣くべきことであって、お客さんに謝って、料金を変更するべきではありませんが、それでも、予約した直後に連絡があるのなら、まだ話はわかります。

 ところが、 1ヶ月以上前に予約したにもかかわらず、宿泊の前日になって、
「こちらのプランの設定ミスでした。 1泊2万円ということでしたが、本当は3万円です。すいませんが、当日は3万円払ってください」
という電話がかかってきました。

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 最初に電話を取ったのは、私でしたが、相手は自分の名前も名乗らずに、うちの嫁さんの名前を連呼してきたので、嫁さんと電話を変わりました。ずいぶん失礼な電話だなぁと思ったものです。一体誰だろう?と不審に思ったんですが、これが契約をひっくり返そうとした例の宿でした。うちの嫁さんは、どんどん顔色を失って、どんよりとしていたので

「どうしたの?」

と聞くと

「訃報です。今日になってん宿の値段が1万円値上がりしました」
「え? 出発前日に値上げなの? どういうこと?」
「・・・・」
「1ヶ月前にじゃらんで、2万円のプランを申し込んだんだよね?」
「うん」
「それが出発の前日に勝手に値上げ? おかしいだろう? 電話をもってきて」
「やめて! 明日、泊まるのに、相手を刺激するようなことは言わないでよ。泊まりづらくなるじゃない」

 実は、うちの嫁さんは、その宿(伊香保の宿)のファンでもありました。宿に泊まった事はなかったのですが、レストランの料理は何度か食べたことがあり、料理も内装も嫁さんが特に気に入っていた店だったのです。

 だからこそ、この仕打ちにショックを隠せなかったようで、顔面が青ざめていました。それは1万円が惜しかったということではなくて、そういうことをする宿だったんだということに衝撃を受けていたようです。そこで電話をかけて文句の1つでも言ってやろう。それがダメなら予約サイトのじゃらんのほうにクレームを入れてやろうと思ったんですが、

「やめて! 明日、泊まるのに、相手を刺激するようなことは言わないでよ。泊まりづらくなるじゃない」

と嫁さんは拒否します。どうしても相手の宿から、嫌な客だと思われたくないようです。これほどの仕打ちをされても、相手の宿を思いやっていることを考えると、よほどその宿に思い入れがあったんでしょう。仕方がないので、相手に対して柔らかく電話で諭すことにしました。まず、担当者を呼び出しました。そして低姿勢に問いかけたのです。

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「さっき電話してくれた佐藤智子の夫だが、家内がどんよりしてるんだよね」
「・・・・」
「オタクが値上げの電話してくるまでは、明日の伊香保旅行のためにウキウキしてたんだよね。1ヶ月前から楽しみにしていたんだよ。だけど電話以降、どんよりしてるんだよ。せっかくの伊香保旅行が楽しめそうにないんだよね。楽しい旅行が、暗い旅行になっちゃったんだよね」
「・・・・」
「別にクレームをつけてる訳じゃないよ。そちらさんがそう言うルールだというなら仕方ないよね。でもさぁ、予約した直後に電話をしてくれるならともかくとして、出発の直前に、それもあと10時間後に出発するという時になって、すいません1万円値上げしますと言われたら、普通どんよりとするよねー。だって契約は、 1ヶ月前に成立しているわけだから、そのつもりで、こっちは予定を立てているよね。それひっくり返す宿が、この世に存在するとは想定外だったしねえ。予約した1ヶ月前に、契約変更を宿側がもし出るならわかりますよ。1ヶ月も放置しておいて、出発の10時間前に、それも電話で口頭で言ってくるなんて経験は初めてです」
「だから先にお願いをしたわけで、あくまでもこちらをお願いをしたわけなので」
「ふぉー、オタクは、あくまでもお願いしただけで、勝手にうちの家内が1万円を払うというたわけで、 1万円払うのはあくまでも客側の好意?という風に聞こえますが、そういうことをおっしゃってるのでしょうか?」
「いえ、決してそういうわけではなく・・・・」
「別に1万円を払うのが嫌だというわけではありませんよ。 1万円を払います。ただ、楽しい気分で旅行しようと思っていた矢先に水を刺されて残念でなりません。誰だってそうなると思いますよ。1ヶ月も前に契約が成立しているのに、出発の10時間までに値上げですって言われたら、せっかくの楽しい旅行も、暗い気分になっちゃいますよ。わかりますよね?」
「解りました。今回は2万円でいいです」

 はあ? 2万円でいいとはなんたる言いぐさだと思いましたけれど、私は、それをグッと噛みしめましたね。

「いえいえ、こちらも払わないと言ってるわけではないんです。払いますよ1万円余分に。ただ、気分良く旅行ができなくなるんで、そこをなんとか、うちの嫁さんのどんよりとした顔を笑顔にしてやってくれと言ってるんですよ。それだけを伝えたかったんです」
「いいえ、今回は2万円でいいです」

 この後もいろいろ電話のやりとりがあって、結局、 2万円で泊まれることにはなったのだが、私たちが気分を直したわけではありません。ずっと、もやもやしたままです。なんか相手の言いぐさに納得できてない。もちろん金額の問題ではなくなっている。何かモヤモヤがとれない。そして、モヤモヤしたままチェックインしたわけですが、宿側は、直前に値上げしたことを最後まで謝らなかったので、やはり「モヤモヤ」は、残ったままでした。

 一言あれば、「モヤモヤ」は消えていたと思うんですけれどね。きっと宿側は、1万円安く泊めてやったんだと思ってるんでしょうねえ。それがサービスなんだと思っているんでしょうね。しかし、客側の立場だと、契約を直前でひっくり返された被害者でしかありません。はっきり言って、もう二度と泊まりたくないと思っています。

 けっきょく、このような反則は、宿屋にとっても、いいことなんか1つも無いと思いますね。目先の1万円に目がくらんで、昔からのファンであった家内を幻滅させ、過去にホームページで紹介していた、その宿のレストランを私が消してしまっていますから。

 ちなみに、私達は泊まった宿のほとんどに、 5つ星をつけて、口コミにも絶賛の書き込みを書いているわけですが、この宿だけには、まだ何も書いていません。冷静に評価をすれば、施設面では確実に5つ星なんでしょうが、最初についたケチのために、心情的には、 1つの星もつけたくない気分です。

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 ということで、もしこのようなことが起きたら、どうすればいいのか?

 トラブルに関するお問合せについては、
 じゃらんホットラインに電話すると良いかと思います。
 もしお客様の訴えに正当性があれば、宿側は必ず謝ってくるはずです。

【じゃらんホットライン】
0120-15-5971
11:00〜13:00/14:00〜17:00 土日祝、年末年始を除く平日
http://help.jalan.net/app/answers/detail/a_id/10408

 ただし、このホットラインは平日しか使えませんので、今回のように出発直前に起きたトラブルは、土日祝の場合も多いでしょうから、【じゃらんホットライン】は使えません。そういう場合は私のように「情」に訴えれば、宿側も過ちを認めて相手が引き下がる可能性があります。常識のある宿のマネージャーであれば、大抵の場合は大丈夫だと思います。というか、そう思いたいですね。



つづく。

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posted by マネージャー at 23:24| Comment(4) | TrackBack(0) | テーマ別雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月03日

勉強のために他の宿に泊まってみた結果2

 前回(昨日)の続きです。去年の11月から今年の1月までの間に、勉強のために毎週のように宿に泊まってみました。その結果いろいろ分かったことがあるので、それについてつぶやいてみようと思います。

 これは私にも意外な結果なのですが、幼児がいるかいないかで、泊まれる宿が大幅に減ってくることに気がつきました。子供がいなかったときは、金さえ払えばどの宿にも泊まっれたんですが、夫婦2人と2歳児を連れて旅をする場合、泊まれる宿が半減してくるんです。逆に、ファミリーペンションとか、幼児歓迎の宿に泊まるという選択肢が出てきました。

 で、ファミリーペンションに宿泊しようと思って、色々口コミを見たり、個人的に仲良くしているペンションオーナーの話を聞いたりして、いろいろな注意点について情報収集したのですが、幼児連れのご家族には便利そうに見えるファミリーペンションには、それなりの問題点があることが分かってきました。幼児のお子さんがたくさん集まる宿というのは、便利は便利なんですが、子供の教育環境には必ずしもよくないということなんですね。

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 これはどういうことかというと、大勢の子供さんが集まれば、その中には必ずしも行儀の良いお子さんばかりとは限らないということです。で、そういう環境の中で初めてのお泊まりデビューの場合は、 2歳児の息子が真似をしてしまう可能性があるということなんです。ここでは騒いでもいいと、勘違いしてしまうということです。だから、最初は無理してでも、コース料理を食べさせるような大人の宿に何泊も宿泊して、 2歳児の息子に勉強させるべきであると、複数のファミリーペンションのオーナー自身が言っていました。

 なるほどなぁ

と思いました。というのも、この件に関しては、私自身にも覚えがあるからです。うちの宿でも、周りのお子さんたちが行儀の良いお子さんばかりの時は、 1人ぐらい例外がいたとしても、その1人がハメを外すような行動には出ないんです。ところが、いつも行儀の良いお子さんなのに、周りの影響を受けてしまうと、行儀が悪くなるケースもあるんです。

 で、ファミリーペンションの中には、子供が行儀が悪くても大丈夫なシステムをとっているところがたくさんあります。これは、子供に優しいようでいて、結果として優しくないんですね。子供に対する教育のチャンスを奪っているわけですから。

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 で、色々考えた結果、うちの息子が最初に泊まる宿は、 1泊3万円位の高級ホテルにしました。もちろんハイシーズンだと幼児は泊まれなかったと思います。 11月のオフシーズンの平日だからこそ、 2歳児の幼児がいても宿泊することができただと思います。案の定、私たち以外、誰1人として幼児連れはいませんでした。といっても、ガラガラだったわけではありません。オフシーズンといえども大勢の団体様が入っており、温泉もレストランも人で溢れていました。けれど泊まっていたのは、ほとんど60歳以上で、ファミリーは私達一家族だけです。

 当然のことながら、幼児連れの私たちは隔離されてしまいます。食事の時間をずらされて、座席も隅っこに指定されているのですね。といっても、そこそこお客様が宿泊していますから、やはり隣のテーブルに他のお客様がいます。 50歳から60歳くらいの女性の団体さんです。楽しそうにディナーを楽しみながら、おしゃべりをしていました。そこに、 2歳連れの私たちがやってきたもんですから、最初はジロリと見られてしまいました。

 めんどくさい奴らが来たなぁと思ったのかどうかわかりませんが、少なくとも歓迎された雰囲気は感じられませんでした。しかし、息子が静かに食事をしているもんですから、最後にはお隣から絶賛の声がかかりました。もちろん配膳の方々からも絶賛の声です。絶賛されるということは、 2歳児の割には行儀は良かったということですね。以前、行儀の悪いお子さんに出会ったことがあるということだと思います。 2歳児は、愚図られて当たり前と言うイメージが定着しているんだと思います。

 しかし、そのイメージは間違っていると思うんですよね。これは北軽井沢の一人旅をメインにしている宿屋をやっているから分かるんです。うちの宿にも小さなお子さんは泊まりにきますけれど、みなさん行儀がいいんですよ。例外もいますけれど、基本的には行儀の良い子が9割です。で、例外が発生する時というのは、ある特殊な条件下だけなんですね。

 具体的に言うと、多動児ぽいお子さんが複数いると無法地帯になってしまうんです。みんながそれを真似てしまうんです。それを防ぐためには、宿にファミリーペンションという部分を出さないようにするしかないんです。だから、うちは無法地帯にさせないためにも「ファミリーペンション」を前面に出していません。実態とは違っていても、あくまでも一人旅がメインの宿である事は変えるつもりはありません。

 それはともかくとして、静かに食事をする2歳児という存在が認識され始めると、周りの評価は一変します。もうそれだけで、誰からも可愛がられるわけです。お風呂に連れて行っても、売店に連れて行っても、ロビーの座席に座っていても、みんなから可愛がられるわけです。

 チェックインの頃は、これが全く逆だったから、いかに空気が変化したかが、肌で分かってしまいます。そういう意味で、 2歳児というのは得ですね。たかだか静かに食事をするというだけで、人様からこうも高く評価されるわけですから。


 けれど、静かに食事をするというのは、それほど難しいことじゃないんですよね。前もって静かなレストランに行って五回くらい練習すればいいだけですから。もちろんフードコートやファミリーレストランではダメです。ああいうところは、騒いでもいいと勘違いするために、かえって害があります。

 外食は静かに食べるべきなんだと理解させるためには、それなりの場所だけで、何回か練習しないといけません。しかしそれを最初にやっておけば、外食の時は静かに食べるもんだと言うルールが、 2歳児に定着するから後が楽なんですよね。

 最初は、喫茶店が良いかと思います。他のお客様に迷惑がかからない時間帯を選んで、ケーキを餌に静かに食べる訓練をするわけです。そして徐々に時間を伸ばしていけば、最終的には三つ星レストランで食べられるマナーが身につくと思います。

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 そして幼児連れなら、お子さんにとっての最初の宿は、慎重に選んだ方が良いと思います。ただ単にファミリーペンションだから大丈夫かというと、そういうわけでもありませんから。もちろん教育のことを、そこまで大げさに考えなければ、それほど気にすることはないかと思いますけれど。



つづく。

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2016年03月02日

勉強のために他の宿に泊まってみた結果1

 先日、観光協会の理事会がありました。主な議題は、ウィンターフェスティバルを完全に廃止するか、形を変えて縮小したうえで継続するかの議論でした。会議は、予定時刻を大幅にオーバーしても収拾がつかなくて、お客様がいた関係上、私は早退してしまいました。正直言って、あの後どういう風に展開したのかわかりません。その議事録が送られてくるでしょうから、どんな結果になったのか、不安といえば不安です。仮に継続するにしても、今までのような大規模なイベントは明らかに不可能です。原因は、観光協会のメンバーも高齢化にあります。理事の大半は、 50歳から75歳位であって、彼らは10年後には、 60歳から85歳になるんですね。体がもたないわけです。

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 また、従業員がやめたり、奥さんが病気になったりして、観光協会の活動ができなくなりつつあるというケースも多いです。本業の不動産業や宿がうまくいかなくて、観光協会どころではないというケースも多々あります。こういう人たちに、ボランティアを強要することなど出来る訳がありませんので、みんなで村おこしをするという夢も見れなくなってきました。そこで、嬬恋村にある5つの観光協会を合併させて、 1つの観光協会にして、大きな組織にすると言う動きが出てきています。しかし、これもいろいろ難しい問題があってうまくいってません。

 おもしろいことに、これらの一連の流れは、今から15年前の日本ユースホステル協会にもあった話です。マネージャーの高齢化もそうだし、地方協会を合併させて大きな組織にするという話もありました。けれど、何一つ解決することなく今日まで続いています。そのために、ユースホステルは、新興勢力のゲストハウスに押され気味になっています。新興勢力のゲストハウスのオーナーたちは、若いんですよね。だから対象となるお客さまも若いんです。若者にしかできない旅のスタイルであるバックパッカーを取り込んでいる。

 うちの宿も、オープン当初は、大勢のバックパッカーがやってきたものですが、今はそれほど泊まりにきていません。おそらく宿が主催するハイキングツアーが少なくなって来たのが原因の1つでしょう。また、ファミリー層が増えてきたのも原因の1つでしょう。

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 ちなみにファミリー層が増えると、予約もかなり早く入るようになってきました。ゴールデンウィークとかお盆は、数ヶ月前からすぐに埋まります。家族旅行は、早めに宿を押さえる必要があるんでしょうね。そのせいか夏休みや連休はあっという間に埋まるようになってきています。

 このような客層の変化に、私は戸惑いました。
 で、ファミリー層がどのようなスタイルで旅をするのか研究してみました。

 具体的に言うと、 2015年の11月から2016年の1月にかけて、いろいろなランクのホテルやペンションや民宿に毎週のように家族で泊まってみたのです。で、気がついたことがありました。

 まず、どうやって宿泊先を決めたかというと、インターネットで探したんですね。じゃらんや、るるぶのような紙媒体で決めてないわけです。というか、そういう便利な紙媒体は、もう手に入らないんです。だからインターネットを利用することになる。

 当然のことながら口コミを読んで決めています。口コミの最大情報量を持つサイトは、トリップアドバイザー・じゃらん・楽天・ブッキングゴムなどですが、どこがいちばん参考になったかというと、じゃらん・楽天なんですよね。この2つが1人勝ちしているわけです。

 私も家内も、昔はユースホステルを使って旅したクチなので、最初はできるだけユースホステルを使いたいと思って検索したのですが、なかなか適当な宿が見つからないわけです。というか、インターネットから情報が集まらないんですよね。 1つの宿に100以上の口コミがあって、そのクチコミを読むと、宿の状態がありありと頭に浮かんでくるというようなサイトは無いわけです。そういうサイトは、じゃらん・楽天だけでした。

 あと、 GoogleやYahoo!の検索を使って宿を探すという作業も行ったのですが、これは能率的な探し方では無いわけです。自分でいろいろ探してみて初めて分かったのですが、知りたい情報を手に入れるまで時間がかかりすぎるんですよね。特に観光地の情報を持ってない場合は、致命的にわかりづらいのです。仕方ないので、じゃらん・楽天の口コミサイトを見るわけです。

 というか、それらが検索の上位にヒットするわけです。だから必然的に、そこを見るようになり、じゃらん・楽天が用意している検索機能をついつい使ってしまうわけです。そして、それらを使っているうちに、簡単に自分が理想とする宿にたどり着くわけです。そしてそこに予約するわけです。

 で、予約する前に、すべての口コミを読んでいるわけです。口コミの中には、絶賛もあれば辛口の評価もあります。だから、その宿の欠点も事前に知り尽くしていますから、実際に泊まった時は、その欠点が全く気にならないわけです。それを承知で予約(契約)してるわけなので、気にならないんですね。気になるのは、口コミで指摘されてなかった欠点だけです。

 この点に気がついた私は、ちょっと青ざめてしまいました。

 実は、うちの宿の口コミは実際よりも評価がよすぎるんです。じゃらんのお客様からは、5つ星をたくさんいただいていますが、これは明らかに褒めすぎだと思っています。これを真に受けられてしまったらエライことになると思いました。うちは、そんなたいそうな宿ではありません。思い当たることがあるとすれば、コストパフォーマンスで星が多いのではないかと。実際の施設のレベルはそんなに高くないです。価格帯の割には、頑張っているという事なんではないかと思っています。

 それが証拠に、最近私たちが泊まったホテルは、うちの宿なんかよりもはるかにレベルが高かったですが、4つ星だったり、3星だったりしたのは、価格が2万円から3万円と言う値段だったからだと思います。もしあのレベルで、うちの宿と同じ価格帯だったら、絶対に5つ星だったでしょうね。

 話がそれました。
 口コミサイトの話です。

 宿屋の私が、そして宿屋の私の嫁さんが、意を決して家族旅行に出かけた時に、どうやって宿を選ぶのか?実際にやってみたら、一生懸命見るところは口コミなんですよね。

http://kaze3.up.n.seesaa.net/kaze3/image/151104-01-thumbnail2.JPG

 もちろん宿屋の情報ネットワークがありますから、どの宿が評判高いかは私も事前に知っています。だから自分の持ってる情報で良い宿に泊まっろうと思えば泊まれるのですが、今回はそういう宿は、一切排除して自分の全く知らない宿に泊まっろうと言うテーマを持って、宿探しをしてみたんですね。

 で、実際に自腹を切って、そこそこの宿に泊まろうと思ったら、必死になって宿を探すわけです。で、 1泊に3万円くらいを使おうと思ったら、目の色を変えて口コミサイトを探して読み込むわけです。失敗したくないわけです。年収の高くない若いご家族だったら、なおさらかもしれません。自分で自腹を切って宿を探してみたら、その辺の気持ちは痛いほどわかりました。

 逆に言うと、どうして楽天・じゃらんが1人勝ちしてるのかもよく判りました。楽天・じゃらんの価値は、口コミにこそあるのです。あそこの口コミは、実際にそこの予約サイトから予約した人しか書けません。そして口コミを書いた人は、どういうプランで宿泊したか、値段設定はいくらで泊まって書いたかがわかるようになっています。その上で、その人がどのように感じたのか書いてあるわけですから、それはそれで貴重な資料なんです。サクラを使って操作できる資料ではないわけです。操作できるサイトとは違うわけです。

 あと、口コミに対しての宿側の対応も、ここで分かるわけです。3万円もとっていて、いいかげんな対応をする宿は、すぐにばれてしまう。逆に7000円の御客様にも丁寧な返事を書いている宿もあります。そういう宿は、星が低くても興味がわいてきます。ある意味、宿屋は、御客様に試されているわけです。


つづく。

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posted by マネージャー at 01:13| Comment(0) | TrackBack(0) | テーマ別雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする