言葉のほうも、いまひとつハッキリ話すことができません。ひらがなカタカナ数字アルファベットは、読めるくせに日常会話は完璧ではないんですよね。もちろん人が話している言葉は理解できるんですが、自分から会話をすることができないんです。これは親である私に原因があるんだと思います。 0歳の頃から息子に対して意思をを読みすぎいたんですよね。私には息子の感情を正確に理解するという特技があったために、息子に会話を学ぶチャンスがなかったのだと思います。
逆に言うと、息子も親に対して空気を読むんです。親の真似をして、親の意図を読むようになっています。マーブルチョコを買ってあげても、 1つしか食べてはダメだよと言うと、絶対に1つしか食べません。でも、手には2つのマーブルチョコがあるんです。そして、自分は1つしか食べないけれど、残ったもう一つの親に手渡すわけです。こういう空気の読み方ができるところは長所かもしれません。
お客さんがいる時も、テーブルにお客さん用のお菓子が置いてあっても、決して自分で食べようとはしません。じーっと、お菓子を眺めるだけです。お客さんが、お菓子を取ってくれて初めて食べます。ケーキを何等分かにして取り分けた時も、自分のケーキしか食べません。自分の分と他人の分をきちんと区別して、じっと堪える分別を持っています。こういうところは、うちの愛犬コロ(シエルティ)に似ています。ルールをきちんと守ってくれます。そういうところは、安心してこども園に行かせることができるところです。
人見知りもあまりしません。小さなお子さんがいると、ニコニコよっていきます。だから、児童館とか、公園とか、ホームセンターとか、こども園が大好きです。これは宿屋の息子であることと無関係ではないと思います。というのも、他のペンションオーナーたちも、息子さん娘さんたちは、うちの息子のように、人見知りをしなかったみたいだからです。彼らのお子さんたちも最初からこども園が大好きだったんですよね。
といっても、うちの息子も、生後6ヶ月から1歳半の頃までは、すごい人見知りだったんですよね。つまり、最初から人見知りしなかったわけではないのです。最初はすごい人見知りをしていました。けれど大勢のお客さんに、可愛がられることによって、人見知りをしなくなったんです。つまり、児童館や、こども園が大好きなのは、後天的な環境要因が原因だったわけです。
前置きが長くなりましたが、本題に入ります。
実は、息子が産まれてから、ある実験をしていました。叱り方の実験です。どのように叱ると効果があるのか? それを確かめる実験です。まず最初に始めたのが、叱る時間は、どのぐらいが適切か?と言うテーマを決めてしかってみました。 1分。 3分。 5分。 10分。このように大雑把に4つの時間で叱ることによって、効果を確かめてみたのです。もちろん1週間おきに時間帯を変えています。
結論から先に言うと、生後12ヶ月ぐらいまでは、効果における差異はなかったと思います。ただ、 1つ言える事は、あまり強く叱りすぎると、相手が驚いて、こちらとの接触を拒否し出す事が多々ありましたので、生後12ヵ月までは、あまり強く叱ってはいけないのではないかと思いました。
生後13カ月ごろから24カ月ごろまでは、叱ることによって、効果が出始めるようになるのですが、いちばん効果的なのが1分でした。それ以上超えると、むしろ強情な面が出てくるのです。反発するわけです。けれど1分で叱るのを止めると、泣いたりするんですが、父親の懐に飛び込んできて抱きつくのです。その姿が、父親のダメ出しに抗議するというよりも、もっと優しくしてほしいと言う欲求のように思えてなりませんでした。
父親のダメ出しを見たくない。
息子はそのような態度をとっていたのです。そのために泣きながら抱きついてきたように思われました。どうも息子は無限の愛情を求めているような表情が見え隠れしたわけです。そこで、叱り方を少しばかり変えてみました。叱る時間を、 1分とか、 5分とかに区別するのではなくて、叱った後に、5分、 15分、 30分、 1時間。というように遊ぶ時間をプラスしてみたわけです。叱った後のフォローの時間を変えてみたわけです。
私は自然ガイドをやっている関係上、動物の生態は多少勉強しています。市販されている動物関係のビデオは全て手に入れていますし、スカイパーフェクトTVやBS放送の録画も大量に撮っていて、毎日のように見て勉強しています。動物関係のブルーレイディスクは、すでに500枚以上録画してあり、それらを何回も見ています。息子が誕生する前には、それらを復習するためにも犬を飼って、実際に育ててみました。
だから野生動物の子供たちは、盛んに親を真似ることも肌で知っているし、彼らは遊びを通して子供を1人前の大人に育てていくこともよく知っています。なので、叱ることと遊ぶ事をセットすれば、非常に効果的では無いかと思ったわけです。だから息子を叱った後に、一緒に仲良く遊ぶことで、教育効果が大きく出るのではないかと思ったわけです。
で、試しに叱ると遊ぶをセットしてみました。
その結果は、驚くべきものでした。
ものすごく聞き分けが良くなったのです。
親の言うことを、非常によく聞くようになった。
結論から言うと、三分ぐらいきつく叱った後に、
30分ぐらい濃密に仲良く遊ぶと、聞き分けが良くなるんです。
親に嫌われないように、気をつけるようになるんです。
では叱らずに濃密に仲良く遊ぶだけだとどうなるかというと、 1週間ぐらいでわがままが増長し始めます。そして、近寄るだけでそっぽを向きます。例えば、朝食事中に顔を近づけると頭突きをしてきます。それを繰り返すと、足で顔を蹴飛ばしたりするようになります。しかし、ものすごい形相で3分しかった後に、 30分ぐらい仲良く遊ぶと、信じられないくらいガラッと変わります。向こうから近づいてきて、親と遊ぼうとしてくるんですね。
どうやら、短時間きつく叱ることによって、そしてその後に遊ぶことによって、親子の関係はより密接になるようです。しかし、叱る時間は短時間で、しかもしかる時は激しい方が効果的です。で、その後に30分以上にわたって徹底的に仲良く遊ぶことによって、息子がすごく素直に親の言うことを聞いてくれるようになります。というか、親に対して、気遣いをするようになるわけです。物事を複眼的に見ることができるようになり、それが他の人たちに対しても行われるようになるわけです。もちろんこれは、他の子供達に通用するとは限りませんけれど、うちの息子に限って言えば、非常に効果的でした。
では、きつく叱るだけで、その後遊ぶことをしなかったらどうなったかというと、これもまた面白い結果になりました。私が近寄るだけで、手に持っていたおもちゃを放り投げたりするわけです。何だかわからないけれど、叱られるかもしれないという恐怖が、その行動を取らせているようです。もちろん、息子と親密に仲良くしてはいるんですが、息子は私の姿を見ただけで、緊張してすくみあがるわけです。そして何が悪かったのかの分別が全くついてないわけです。
つまり、叱った直後にすぐフォローを入れないと、父親を怖がるだけで教育効果がないんですね。むしろマイナスです。息子が怒りっぽくなってきて、次第に母親に反抗的になってくるからです。そして公園の子供たちや、うちに来られるお客様に対しても、無礼な態度をとるようになりますので、ただ怒ったり怒鳴ったりするだけでは社会的にマイナスな態度をとるようになるんですよね。
百害あって一利なしです。
以上考えてみると、叱ると言う行為は、遊びの延長線上でないと効き目がないみたいです。少なくとも私の息子に対しては、効果的ではありませんでした。遊んでいるうちに叱る。強く叱るけれど短時間で止めて、その後最低30分は楽しく遊ぶ。できれば2時間ぐらい遊ぶつもりで、その間にてきぱきと何回か叱る。こういうことを繰り返すと、教育的な効果が高いみたいですね。ただしこれは、 2歳児の後半になればなるほど効果がありますが、 2歳児の前半だと、あまり効果は現れないかもしれません。
あと、 2歳児の知能が、どこまで発達するかも調べてみました。具体的に言うと、カタカナ・ひらがな・簡単な漢字・数字を教えたのですが、これは予想通り全て暗記することができました。ただし、時間がたつと、すぐに忘れてしまいます。やはり前頭葉が未発達のためなんでしょうね。こういうものは、 3歳児以上でないと、せっかく記憶してもすべて忘れてしまうので、2歳児で覚えるのはあまり意味がなかったのかもしれません。ただし、うちの息子は勉強するというより。遊びの一環で覚えるゲームをしているので、すべて忘れてもらっても何ら問題はないですけれど。
あと、簡単な足し算も教えてみたのですが、これも普通にできたので、すごいなぁと一瞬思ったのですが、冷静になって考えてみれば、理解して答えてないことに気がつきました。 1+1=2と答えられたとしても、本当に足し算がわかってるのではなく、単に1+1=2という語句を暗記しているだけのような気がしたからです。文字を覚えるのだって、親と一緒にゲームをしている感覚ですからね。
しかし野生動物の子育てを見ていると、これでもいいのかもしれないと思ってます。今は頭で理解する必要はなく、とにかくゲームを楽しんでいるうちに、一つ一つ常識を覚えていくので十分だからです。常識は強制させて学ぶ性質のものではなく、遊びの中で身につけるものですから。だから親子が遊びながら躾けていくのは、理にかなった方法だという結論をいまのところ私は出しています。
つづく。
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