
今年の夏はファミリーの御客様が多かったです。
今までで最高かもしれません。
喜んだのは4歳5ヶ月になる息子です。毎日のように
「今日はお友達きてる?」
と聞いてきます。もちろん
「たくさん来てるよ」
と答えてやると目をキラキラさせながら御客様のいるロビーに向かいます。そして少しばかり仲良くなると、ドドドーっと走って戻ってきて、おもちゃや絵本を抱えて、御客様のお子さんの所に向かいます。私と家内が御客様の食べ終わった食器を回収しつつ、皿を洗っていると、4歳の息子が何かをもってドドドーッと走っていくわけですが、皿を洗う頃なら御客様のところに行っても怒られないんだなあと理解しているわけです。
感心するのは、相手の年齢にあわせて持っていくものが違っていることです。
1歳児には、ぬいぐるみを持っていき、2歳児にはオモチャを、3歳児以上には、工作の材料や折り紙なんかを持っていきます。たまたま幼児が、いなくて大人しかいなかったりしても、相手してくれる大人が居たら子供園(幼稚園)の写真アルバムを持っていって写真を見せて解説したりします。相手の年齢をみつつ、何をもっていったら良いのか良く見ているんですよね。
最初は、
「どうして、このような対処ができるのかなあ?」
「兄弟がいないのに、どうして対応を変えられるんだろう?」
と不思議に思っていましたが、息子が通っている子供園が、夏休みで幼稚園モードから保育園モードに切り替わっているためだったためでした。
子供園が幼稚園モードの時は、学年別のクラス分けになっていますが、その幼稚園が夏休みになり、保育園モードになると、年少組から年長組まで一緒のクラスになります。各種の年齢の子供たちが一緒にあそぶことによって、年齢によって対処が違うことを、そこで学んでいるんですね。その結果、宿屋の御客様にも応用できているようなのです。
だから、年齢によって相手が喜ぶ物が違うということが理解できたんですね。もちろん幼稚園には幼稚園の良さがあるんですが、託児所の親戚関係にある保育園には幼稚園にない良さがあるんですね。幅広い年齢の子供たちと一緒にいることで、非常に貴重なものを学べるからです。
話を戻します。
私が夕食後の皿を洗っていると、そのわきを息子がドドドーッと走っていきます。
その姿をみると御客様のお子さんの年齢が分かります。
「今日は、ままごとセットか! 4歳児の女の子と仲良くなったな?」
「今日は、ミニカーか! 4歳児の男の子と仲良くなったのか」
「今日は、幼稚園のアルバムか! 大人と仲良くなったな」
「今日は、ぬいぐるみか!さては、1歳児か2歳児と仲良くなったな?」
こんなふうに、息子の行動を尻目に私と家内は、せっせと皿を洗う毎日でした。うちの料理は、最低でも10皿はでます。デザートを合わせれば13皿。御客様が20人なら460皿を洗うことになります。息子なんかかまってられません。なので息子は、御客様のところに、いろんな物を持ってドドドーッと走っていきます。折り紙だったり、アルバムだったり、オモチャだったり・・・・。いろんなものを持って走っていきます。
ところがある日、息子が、しなりしなりと歩いている時がありました。良く見ると、私のメガネをかけて御客様のところに行こうとしています。私のド近眼メガネでは歩きにくくてしょうがないだろうに、フラフラになりながら御客様のところに向かったのでした。その姿に私は、ただ笑ってみていました。
翌日、初老の御客様から、こんな話がありました。
「本を読もうとしたんだけれど、老眼鏡が無くて読めなかったんですよ。それをタケル君(息子の名前)の前で話したら、翌日の夕方に、タケル君がメガネをしてやってきたんですよね。前日の私の話を覚えてたんですね。で、マネージャーのメガネを持ってきたんだと思います」
そうか、そういうことか!
やっと謎が解けた。
老眼鏡の御客様に、私の近眼メガネをもっていったのだ。
つづく。
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