食材の在庫も、まかないで食べ尽くしたので、
食材を仕入れに何件かスーパーに買いに行ったんですが、
買いたい食材が買えない。
いったいどうして?
小麦粉とか、挽き割り納豆とか、パスタソースとか、
いろんなものが品薄になっている。
特にデザート用の製菓用品の一部が、どこのスーパーにも売ってない。
ええええええええええええええええ・・・・どうして?
あまりに不可解なので店長さんに聞いてみたら
緊急事態宣言で、テレワーク・自宅待機・解雇などで
自宅にこもりっきりになった人たちが、
菓子作りか何かに目覚めて、デザート用の製菓用品。
例えばチョコレートシロップなんかを買いあさったために、
品薄になってしまって買えなくなっているらしい。
チョコレートシロップは、いったい何処にいっちまったんだ!
まあいい、チョコレートシロップなんかは、
板チョコを溶かせばなんとかなる。
困ったのは、大好きな某メーカーの挽き割り納豆。
これが食べられないのには参った。
納豆フリークとしては、
好きなメーカーの納豆が食べられないのは痛い。
納豆好きな人間は、納豆にこだわるんですよ。
それぞれ好みの納豆があるから。
話は、変わりますが宿屋をやってると、関西・関東の違いをいろいろ発見するのですが、関西の人間は、食事を食べる前にお茶をいれますね。関東では、食後にお茶を入れます。私の実家は佐渡島で、発音のイントネーションは関西と同じなんですが、食後にお茶を入れるところは関東と一緒です。どうして関西の人は、食前にお茶をいれるのだろうと不思議に思っていたんですが、その理由が何年かして分かりました。
昔から納豆を食べる文化圏は、食後にお茶を入れるんですよ。
昔の納豆は、今の納豆より強烈だったんです。すごく糸をひいたし、生卵で薄めないと食べにくかった。そもそも納豆は藁に入っていた。においも今の10倍以上強烈だったし、糸なんぞは三十センチ以上ひいたし、べっとりしてて、セメダインのような凄みがあった。この納豆の残骸が、茶碗にこびりつくと洗ってもとれなかった。
昔は、今のように汚れの落ちる食器用洗剤がなかった。
なので、食後に御飯茶碗に茶をそそいで、お茶を飲んだ。
そうやって、茶碗を洗いやすくした。
湯飲みも使わなくてすむ。
家事を助けるためにも、米粒を粗末にしないためにも、
御飯茶碗でお茶を飲んだ。
だから納豆文化圏の地域では、食後にお茶を入れる風習が残っていた。
何年か前の話です。日本ユースホステル協会の理事長と会食をしたとき、食後に、お茶碗にお茶を入れて、ご飯粒の掃除をしつつ、お茶を飲んでいたら、ご高齢の理事長が、笑いながら
「佐藤君は昔懐かしい、お茶の飲み方をするんだね」
と言ってました。納豆文化圏の庶民は、昔は、そういう食後のお茶の飲み方をしていたらしい。もちろん例外もあったでしょうけれど。
つづく。
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