2021年02月23日

ありがたみ

 今日も息子と嫁さんがスキーに行っています。私は家で留守番です。というものの新型コロナウイルスのせいで収入があるわけではないので、朝早くからお弁当を作ってのお出かけです。現地調達主義の私と違って、うちの嫁さんは、金を使わない節約家なので、飲み物・弁当・おやつは、全て自宅から持っていきます。これに息子はちょっと不満だったらしくて、スキー場に着くと、スキー場のレストランで楽しそうに食事をしている家族を羨ましそうに眺めていたそうです。





 とはいうものの、小学校の2年生にもなると我が家の経済状況を理解しているらしく、買って欲しいとか、レストランに入りたいとは言ってきません。あそこのレストランのカレーライスは美味しそうだねというだけです。何かを買ってくれとか、どこかで食べたいということは一切いません。もちろんうちの嫁さんも、そういうことに対しては厳しいので、1円も現金を使うようなことはしません。

 で、今日も朝8時ぐらいにスキー場に出発して言ったんですが、10時ぐらいに戻ってきました。
「どうしたの?」
と聞いたらスキー場のチケットを忘れたとのこと。

 これには私も呆れてしまいました。忘れたことには切れたのではなくて、往復1時間以上の距離を使って取りに帰ってきたことに呆れました。もし私ならガソリン代を考えたら現地で正規の料金を払ってスキーを滑り、忘れたスキー場のチケットは次回に使うのですが、うちの嫁さんは、徹底して節約するタイプなので、わざわざ取りに帰ってきた。

「時間がもったいない」

と私なら思うんですが、うちの嫁さんにとっては金の方がもったいないらしい。そういう性格なので息子とスキーに行っても絶対に現金を使わない。

 逆に私の方は、息子と一緒にスケート場に入った場合、現地でおやつを買ったり、ポタージュスープなんかを自販機で買ってきて飲ませたりしていたので、このギャップに息子は、がっかりしているもよう。そしてお金を使おうとしない母親に、息子のやつは半ば諦めに近い境地になっている。でもまあ宿屋の嫁さんとしては、1円でも節約したい気持ちはよくわかります。

 うちの嫁さんは決してケチというわけではない。

 そもそもケチだったら息子を連れてスキー場なんかには行かない。スキーをさせるとか、登山をさせるとか、そういうことには私も嫁さんも金を惜しまない。ただし余計な贅沢は絶対にしない。そのへんは厳しすぎるくらいにストイック。おやつも、飲み物も、弁当も、手作りして自宅から持って行く。現金は使わない。

 ただ、子供が無料のスキー場は、とても混雑していて、家族でご馳走を食べたり、アイスクリームを食べたりとか、そういう風景が見られる場所なので、さすがにうちの息子も羨ましくなるらしい。レストランの前を通り過ぎるたびにため息をついていたらしく、
「・・・を買って」
とは絶対に言わないのだが、それを羨ましそうに眺めてはいる。けれど決してお強請りははしない。家の経済状況を知っているためか、決して金のかかる要求はしない。しないけれど、羨ましそうに見ることは見ている。さすがに母親も、可哀想になったらしい。





 そこで嫁さんの奴は、アイスクリームの自動販売機があったので、
「アイスなら買っていいよ」
と言ったらしい。息子は大喜びでアイスの自動販売機に向かっていった。そして選択に悩んでいた。なかなか買うものが決まらなかったらしい。で、嫁さんのやつが、その自販機を見てみたら、みんな値段が高かった。高いものは250円。安いものでも170円だった。
「しまった」
と思ったうちの嫁さんは、どれにしようか悩んでいる息子に対して200円を渡して、
「これで好きな物を買いなさい」
と言った。腹黒い母親である。これで170円のアイスクリームしか買う選択肢がなくなった。しかしそんなことには気がつかない息子は、喜び勇んで170円のアイスクリームを買って、30円のおつりを返して
「お母さん、大事なことだから二回言うね」
と言い
「お母さんありがとう。お母さんありがとう」
と嬉しそうに言って、美味しそうにアイスを食べたらしい。腹黒いうちの嫁さんの思うつぼだった。

 私が息子をスケートに連れて行ってた時には、アイスを買ってあげても、そんなにうれしそうにはしてなかった。そう考えると、私からもらうおやつは、ありがたみがなくて、嫁さんからもらう、おやつは、とてもありがたみのあるものになる。ちょっと考えさせられてしまった。



つづく。

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posted by マネージャー at 13:12| Comment(0) | グンマーで嫁が出産と育児 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする