2021年06月20日

息子の漢字検定試験につきあってみての感想

 今日、漢字検定試験がありました。
 小学3年生の息子が受けるのは8級です。
 実際に受けてみての感想を書きます。

 まず驚いたことは、受験票が届いたのが7日前であること。
 で、はじめて会場を知らされます。
 そこへの行き先などを調べてて準備していたら、
 2日前に、会場変更の手紙が届きました。
 いったい何があったのでしょうか?

 群馬県における新型コロナウイルスの感染は、ゼロに近い数字が続いてます。ほぼ終息しつつありますから、新型コロナウイルスが原因ではないようです。2日まえに会場変更の手紙が速達で送られてくるというのは、普通ではありませんよね。いったい何があったんでしょうかね?

 まあ、そんなことは、どうでもいいとして、驚いたのは会場での新型コロナウイルス対策です。係の人は、神経をすり減らしていました。というのもビルの10階が会場であるために、試験終了直後にエレベーター前に御両親たちが大勢待っていて、かなり密になっていたからです。

 しかし、係の人が、御両親たちに「どけ!」とは言えない。なにしろ小学校の低学年が試験をうけているから。もし、御両親たちが、そこで待てなかったら、子供たちが迷子になる可能性になる。なので、係の人たちは大変そうで、試験が終わっても子供たちを一斉に試験会場から出せない。少しずつ子供たちを解放するので、子供を回収するのに時間がかかりました。

 あと、試験について。これは体験して初めてわかったことですが、受験票に受験番号やマークシートを書く作業が無かった。すでに自分の受験番号とマークシートを記入してあって、何も書かなくてよかった。



 それから問題について。私も息子も拍子抜けしたのですが、かなり問題が簡単だった。私は、漢字能力検定協会が発行している問題集を買って息子にやらせていたのですが、本番の試験は、それよりはるかに簡単なものしか出なかった。まあ、これは直前に腕試しに買った過去問題集をやらせてみて、事前にわかっていたことですが、実際の試験問題は、漢字能力検定協会の問題集より、かなり簡単なものになっている。つまり、簡単な過去問題集を徹底して勉強すればなんとかなるレベルで、むしろ小学校の国語のテストの方が難しいかもしれない。

 これが分かっていたら難しい熟語を勉強させなかった。この1ヶ月のあいだ、息子にずいぶんと無駄な勉強をさせてしまった。無駄じゃ無いけれど、試験対策として無駄な勉強をさせてしまったと後悔してしまった。漢字検定試験には、丁重、様子、和音、礼服、放火、面持ち、有用、表明、福音といった難しい熟語は出てこない。漢字能力検定協会とか、他の出版社が出している問題集の難しい問題は出てこない。ごくごく簡単な教科書レベルの問題しか出てこない。それを知っていたら教科書の漢字しか勉強させなかったのになあ・・・と悔やみましたね。息子は、次の試験で、7級をうける気満々なので、7級に挑戦するときは、難しい熟語は一切手をつけず、教科書レベルの漢字だけを教えるつもりです。

51uKBbSDF1L._SY352_BO1,204,203,200_.jpg

 あと、息子に漢字を教えてて、苦労したことは、息子のプライドの高さです。息子の奴のプライドの高さに、本当に手を焼きました。これは私の子育てが悪かったので、原因は全て私にあるのですが、私は幼児の頃に息子を褒めまくって、ヨイショしまくってしまった。ゲームをすればわざと負けたし、相撲やサッカーや駈けっこでも、ギリギリのところでわざと負けて息子に花をもたせつづけていた。

 嫁さんは、逆で息子に対して容赦なかった。上毛カルタでも何でも本気で戦って、いつも息子を泣かしていた。それをみて私は
「息子のやる気を削ぐなよ」
と夫婦げんかしたものだが、今では私が間違っていたと思っている。

 あまりに私が息子をヨイショしまくったので、息子のプライドは増大してしまった。そのプライドと実力が一致してないためにトラブルがおきてしまっている。例えば、上毛カルタをやる場合、札の配置の関係で最初の1〜2枚が相手側にあって、それをとられると号泣し涙で札が見えなくなってボロ負けしてしまう。

 これは漢字検定の勉強のときもそうで、直前に過去問題集をやらせ、1問でも間違うと号泣してしまう。それだけならまだ良いのだが、分からない漢字がでてくると、それを思い出すまで号泣しながら、思い出そうとし、そこで筆が止まって、先に進めずに時間切れとなる。私が
「わからないのは飛ばせ」
と言っても頑固なために言うことをきかない。この性格をなんとかしないと合格しないので、この一週間に性格の改善に手間取ってしまった。漢字の勉強よりも、こっちのほうが大変だった。息子はテストに向いてない性格なのだ。

 よく褒めて育てることが、絶対に正しいことを言う人がいますが、あれは間違ってますね。教育に正解はなしですよ。その人の個性にあわせた育てかたがあるわけで、100人いたら100通りの正解があるはず。一般論とかブームの教育論を盲信したら痛い目にあう。ちなみに制限時間を設けずに過去問題をやらせると、満点近い成績をとるのだが、テストには制限時間がある。
「分からない問題を飛ばして後でやる」
という、ただそれだけのことを行わせるのに、どれだけ労力がかかったことか。たった1〜2問間違うだけで、自分の頭を殴る息子に、どれだけ苦労したことか。いくら

「間違えた問題の束は、宝物なんだよ」

と言っても全く理解しない。その意味を理解したのは、昨日のことで、テストの前日になって、やっと息子は理解した。これはテスト前日の会話です。

「お父さん、今日は、なんのテストをやるの?」
「テストはやらない」
「じゃ、勉強は?」
「今まで貯めた宝物をやるのさ」
「宝物?」
「今まで間違えたところを復習するんだよ」
「?」
「今までのテストの結果、お前が、よく間違える文字は、3つしかない。これだけ覚えれば、100点だ」

 ここでやっと息子は「間違えた問題集の束は、宝物なんだよ」という私の言葉を理解して大喜びしました。

「それだけで終わり?」
「いいや、それだけじゃない」
「じゃあ、他は何をやるの?」
「ひらがなの練習」
「なんでだよー」
「おまえの書く平仮名は、採点者に読めない。漢字検定試験では、読めない平仮名・下手くそな漢字は×になってしまう。だから今日は、美しい平仮名を書く練習をする」

 というわけで、テスト前日に、ひたすら平仮名を書く練習をしました。
 これには息子も文句たらたら。
 しかし、息子の書く「や」は「か」にしか見えない。
 そういう文字がいっぱいあった。
 これを矯正しないと、得点源である「読みの問題」で大量失点になる。
 まさか漢字検定試験の前日に平仮名の練習になるとは思ってなかった。
 もっと早く過去問題集をやるべきだった。
 本当に疲れた。



つづく。

↓ブログ更新を読みたい方は投票を

人気blogランキング










posted by マネージャー at 22:32| Comment(0) | 教育問題を考えてみる | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする