北アルプスのとある山小屋にインターネット経由で予約を入れたんですが、山小屋からはインナーシーツ(スリーピングバッグ)を持ってくるように言われました。インナーシーツというのは、薄っぺらな寝袋のようなシーツのことです。大昔のユースホステルで使われていたスリーピングバッグのことです。
その山小屋には何度も泊まったことはあるのですが、こんなことを言われたのは今回が初めてです。 おそらく新型コロナウイルス対策だと思われます。 重いし面倒くさいし 、そもそもそんなものを持ってないので購入しなければいけないので、山小屋を変えようかと夫婦で相談したのですが、よくよく考えてみたら、これからの傾向として、インナーシーツ持参しないと泊めてくれない流れになってしまうかもしれないと考えを改め、軽めのインナーシーツを購入して泊まることとし、山小屋の変更はしないことにしました。めんどくさい世の中になったものです。
ちなみにその山小屋は、山小屋の中では最も設備の良いと知られる山小屋で有名なところで、本社は有名な温泉旅館です。温泉旅館から山小屋までリフトがあって、 それで山小屋で使う食料などの荷物を運ぶために、昔から設備が良いことで有名な山小屋でした。そんな山小屋でも、新型コロナで大きな変化が起きたわけですから今後、山小屋が、どのように変化していくのか怖くもあります。
実は山小屋に限らず、いろいろな宿泊施設で変化せざるを得ない状況に陥っています。うちの宿にしても、元々はアットホームで売ってきた宿で、お客さんと積極的に 触れ合ってきたのですが、新型コロナ以降はそういうことも控えるようになっています。
近所にある大きなホテルは、稼働率をかなり下げて運営をしていました。経営悪化によってアルバイトなどの人員を減らしたために、混雑期にお客様を満室になるまで入れることができなかったからです。そのホテルは夏になると温泉の前で縁日のような賑わいを見せていたんですが、そういう光景も新型コロナ以降、見ることができなくなってしまいました。
話は変わりますが、 来月になったら緊急事態宣言が解除されて、 go to travel が復活するんではないかという質問がお客様から聞かれたりしますが、正直言ってこればかりは分かりません。そういう情報は全く入ってこない。悲観的な見方をすると go to travel は、実行されないのではないかと推測しています。というのも、 go to travel が中止になったために使い切れなくなった予算を、新型コロナ対策として使った費用の半額を補助する政策になっているからです。
その政策が立案され 決定されると、色々な所から補助金対象ですよという売り込パンフレットが届くようになりました。 富士フイルムさんなんかは、一番早くからパンフレットを届けてくれました。他の会社も、 感染対策商品のパンフレットをガンガン送ってきていますが、価格が高すぎて買えるものがない。
そのうえうちの宿では、かなり早くから感染対策商品を買いあさっていたので、補助金を使って購入できるものはほとんどない上に、そういうものは楽天ポイントで購入したために、補助金対象外となってしまっていたので、あまり旨味はありませんでした。
それから補助金というやつも、宿屋としては、あまり美味しいものではない。補助金は雑収入として経費計上されます。つまり、お客さんが入ってないのに収入があることになる。当然のことながらそのぶんの税金もかかるわけで、 あまり嬉しいものでもない。そのくせ補助は半額だけ。で、新型コロナウイルスが無ければ買う必要のなかったものばかり。なので補助金はありがたくない。むしろ go to travel で御客さんが入ったうえで収入があった方がいい。
お客さんを喜ばせて頂いたお金なら、口コミとして次に繋がるわけですが、補助金で収入があっても、次には繋がらない。その上、仕入れ金額が減っているために、見かけ上の売り上げはあるという状態 。はっきり言って嬉しくない。できれば、実際にお客さんに泊まって もらった上で利益を上げた方がいいに決まっている。
話がそれました。
それにしても、スリーピングバッグ(インナーシーツ)が復活する世の中になるとはねえ。本当に驚いてしまった。昔は、日本ユースホステル協会で売ってたけれど、さすがに今のユースホステル協会では、スリーピングバッグ(インナーシーツ)なんか売ってないだろうなあ。自作するべきか、それともネットでで買うべきか・・・。
つづく。
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