鹿沢温泉は、最も古い温泉の一つで、信州加沢郷薬湯縁起にこう記されています。
「孝徳天皇、白薙元(650)年に、里人、信州の加沢というところの山峯より、光明さすをあやしみ、そこの煙にしたがい来てみると、熱湯が地より湧出を見る。さらに聞えけるは『われ東方薬師如来なり、されば一切衆生老病死の四苦あり、其の苦しみをたすけ、寿命長穏の薬をあたへ、現世の身心をやすらかにせしめ、困苦をすくい処に至らしめんために、薬師の号を得たり』」
明治四十四年の浴客数は、男性三千人、女性二千人、の計五千人。大正時代には客数も増え、十二年ごろには男性約七千六百人、女性約五千六百人。このように湯治場として発展していったのですが、大正七年の火事で温泉街は壊滅。その後引湯管を整備して、旅館は一軒を残して現在の新鹿沢温泉の場所に移転しました。これが新鹿沢温泉です。
今回は、新鹿沢温泉の鹿沢館に入ってみました。
玄関口は、さすがに古さを感じさせます。
でも、この古さが良いのですよね。
鹿澤館は古い建物で泊まってみたい人にはお勧め。館内には古いスキーの展示や大正時代の頃の写真を数多く展示しています。柱時計や応接室には古い時代面影の和洋折衷様式が取られていて、なんとも良いムード。
味わいある浴槽です。古き良き時代の名残りのような温泉ですね。ここの温泉は、質もよく長期滞在や病後の療養には最適。温泉の性質は以下のとおりです。
マグネシウム・ナトリウム炭酸水素塩泉
完全放流式(かけ流し)の浴槽です。
加温・・・なし
加水・・・なし
一日一回浴槽内の湯を完全入れ替えして、清掃。
浴室の窓からコマクサが見られます。
コマクサは、6月から8月にかけて次々と花を咲かせます。
料金 500円
http://www.kazawakan.com/
つづく
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