続きです。
アミューズトラベル社が主催した、トムラウシ山縦走は、50〜60代の客15人とガイド3人が参加しており、そのうち8人が死亡するという大惨事となりました。また、別のツアーで来た1名と単独で来た1名もお亡くなりになりました。御冥福を祈りたいと思います。
あらためて、自然をなめてはいかんなあと思いましたね。
ところで感心したことがあります。
http://www.tokachi.co.jp/news/200907/20090717-0002092.php
同じ条件下で下山した、静岡県の6人パーティーは無事だったのです。また、旭岳の別パーティも同じ天気予報を聞いていたが、山の天気が平地より遅れてくるとの経験則から夕方まで荒れると見越して中止していますね。 素晴らしい判断、お見事でした。
で、どうして、この差となったかと思ったら
ウィキペディアに経過が書かれてありました。
1.7月16日、午後から天候は好転すると見越して出発を決定。
ただし客の何人かはこの決定に不安を感じたという。
一行は午前5時半頃に避難小屋を出発した。
パーティは風速20〜25mの暴風雨の中を飛ばされないよう慎重に、
時に岩にしがみ付きながら進んだ。
この時点で客の何人かは避難小屋に戻るよう要望したという。
「客の何人かは避難小屋に戻るよう要望した」
ここがポイントですね。
2.午前10時半頃、北沼付近で女性1人が低体温症のため歩行困難。
一行はツェルトを設営し付き添いのガイドAを残して先に進んだ。
午前11時頃、その近くで別の女性1人が意識不明に陥った。
ここで岩陰を探してテントを設営。
この女性に加えて歩行困難になった女性2人と付き添いの男性1人、
ガイドBの計5人がこの場でビバークすることとなった。
またこの場でも客から救助要請の要望が出たという。
「客から救助要請の要望が出た」
ここもポイントですね。
しかし、無線による救助要請はでていません。
おそらく、アマチュア無線を携帯してなかったと思われます。
うっかり忘れたのか?
それとも?
(誰か突っ込んでください)
3.客10人とガイドCはトムラウシ山頂を迂回し
西側の平坦なコースで下山を続行した。
この時ガイドは遅れた人を待つことなく
大急ぎで進んだため列が伸びて全員を確認できなくなったという。
「この時ガイドは遅れた人を待つことなく、列が伸びて全員を確認できなくなった」
おいて置かれた人は、どうすればいいんだ?
御粗末すぎはしませんか?
暴風雨で、バラバラになるのは自殺行為でしょ!
このせいで、
死ななくていい人が、4人死んでいる。
この暴挙がなかったら被害は4人だけだった。
4.午後4時頃、ガイドCと客2名が五合目「前トム平」に到着。
ここでガイドCは携帯電話から110番通報して救助要請を出し
この場にとどまった。
午後4時頃になってようやく携帯電話から110番通報。
ああ、なるほど、携帯で通報か。
アマチュア無線は持ってなかったということか?
今まで電波が届かないために通報できなかったのか?
それにしても連絡が遅すぎましたね。
5.午後5時前後、ガイドBは同社の札幌営業所に社長あてで
「すみません。7人下山できません。救助要請します」
「4人くらいダメかもしれないです」
と切迫したメールを送信した。
おいおい、携帯は、繋がっていたのかよ!
どうして、もっと早く連絡しない?
(それにしても客の方が判断が正しかったなんて、なんだかなあ)
ところで、気になったことが一つ。
ニュースで見たテントです。
なんか・・・・・ぽいんですが、
私の気のせいですかね?
あと、気になる点。
ツアーリーダーは、誰だったんですかね?
ツアーリーダーが、一番最初に離脱しないはず。
いったい誰なんですか?
(ここも、突っ込みどころ)
つづく。
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できる場所がないのに台風のような暴風雨だったら。。。
考えただけでもぞっとしました。
あと一日、一日待てばこんなことには
ならなかったのに。
NHKのニュース、なんであんなこと言うんだろう。
私も出かけるときは細心の注意が必要だと思いました。
晴れてるときはすばらしいのに、
一端天候が崩れると、本当に恐ろしいです。
ツアーリーダー、今まで本当にありがとうございます。
無事に連れて行ってくださって。
普通の御客様なら、台風のような暴風雨に出発することを想定した装備をしてきませんよね。それはガイドもわかっていたはずです。だから出発する時に、服装と装備の再点検を行うべきだったんです。それをしてないなんて非常識すぎますね。
この二十年、私たちが今まで二千回以上のツアーを行っても、たいした事故になってないのは、雨天は停滞する。冬山の縦走は禁止するという原則を守ってきたからですよね。それを守らずに、その原則を破ったときに事故が発生している。事故にならなくても、ヒヤリとさせられて、私に説教されているはずです。
しかし、明日はわが身とならないとも言えませんから、もっと、しっかり安全管理を行っていきたいと思います。
ガイドCではなくツアー客の1人だったという記事がありました:
http://sankei.jp.msn.com/affairs/disaster/090723/dst0907231350013-n2.htm
事実関係はまだ警察が調査中でしょうが、
ご参考までに。。。
情報ありがとうございました。これが本当なら、ますます情けないですね。