ここは穴地獄。
生き物の生存を許さない強酸性の沢に
奇跡の苔があります。
これがチャツボミコケ。
この苔は、酸の湖にしか生存できない珍しい苔。
あたりには、卵が腐ったような硫黄臭。
動物たちが酸欠で死んでしまうので、
穴地獄といわれています。
ここから1時間ほど山を歩くと、
大池があります。
残念ながら、紅葉には早かったようです。
そして、さらに30分歩くと、平兵衛池。
美しい池ですが、こんな伝説が。
昔、草津温泉に、湯本平兵衛と言う人が居た。
平兵衛には、はるえという美しい娘が居た。
はるえは、ワラビとりにでかけ、美しい沼を見つけた。
そこで水を汲んでると竜があらわれ、彼女を飲み込んでしまった。
この様を見ていた共の者は、転げるように草津に駆け戻った。
驚いた平兵衛は、人数を連れてはるえを助けに行った。沼には波ひとつなく、鏡のように静かで、赤いクシが浮いていた。怒った平兵衛は、池の淵を掘って、水を流してしまおうとした。
すると、はるえが池の真ん中に現れた。はるえの頭には角が生えていた。その隣には、大きな竜がみんなをにらみつけていた。
「おとっちゃん、私はこうなる定めを持って生まれて来たんです。私はここで池の主と暮らします。池の水を干されたら、私たちの命はありません。どうかこのまま帰ってください」
平兵衛は諦めるしかなかった。
そして娘が池に入った日を命日と定めて、
供養することにした。
毎年、その日が来ると、ご馳走をもって池に出かけ、
重箱を池の岸に浮かべてやると、
重箱は、池の真ん中まで行くと、さっと沈んだ。
そしてしばらくすると、空っぽになった重箱が浮かんできて、
岸に戻って来た。
平兵衛は、毎年この池に出かけていっては、重箱を供えた。
つづく。
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私的には、最初に見た”穴地獄”が興味深かったですね。
何回かに分けて全部回るのも楽しいかもしれませんね♪
何も知らずにいると景色に見とれてその場所でのんびり過ごしてしまうかも。
そして知らないうちに...
綺麗なところだけにね。