2010年06月28日

アニメと漫画について2

アニメと漫画について2

 アニメや漫画を憎む人は大勢います。
 特に子供をもつ親ほど憎む。
 理由は、
「バカになるから」
 というのが大半です。

 これは江戸時代にも同様の現象がありました。本を読むとバカになると言って、農民や商人は息子の読書(漢文)を憎みました。武士たちは、歌舞伎や浮世絵を憎みました。明治時代には、文学を憎む人たちが出現し、映画ができると映画を憎む外があらわれ、テレビができるとテレビを憎む人たちが現れました。そして、漫画やアニメを憎む人たちもあらわれ
「漫画をみるとバカになる」
と言いました。しかし、それは見当違いであることが、現在では脳科学者によって証明されています。漫画は、人々をバカにするどころか、人間の知能を飛躍的に高めるということが、脳科学の立場から言われ始めているのです。その代表格が『バカの壁』で有名な養老孟司さんです。





 養老孟司さんによると、マンガを読むときは複雑な脳の活動を要求されるらしい。マンガの絵には、いろんな意味があり、吹き出しの中の文字には漢字があり、そこにルビがふってあり、別の意味をあらわすこともある。さらにコマ割に意味があり、背景にも意味があったりする。それらが脳に複雑な要求を行うのです。

 私は、子供の頃、マンガ好きだったのですが、10年くらい読まなかった時期がありました。そして10年ぶりにマンガを読もうとしたら異様に疲れた覚えがあります。本の文字を読むより疲れた。マンガは慣れないと読みにくいのです。つまり脳を複雑に使うために、簡単には読めないのです。だから、余計にマンガを理解できない人たちも多いのですね。

 ところで、どうして脳科学者たちが、マンガに注目したかと言いますと、こういうことです。交通事故か何かで脳に障がいをうけ、漢字を読めなくなるひとがでてくるとします。ところが、カタカナは読めたりするのです。その逆もあったりする。ところが、こういう例は海外には無いのですね。日本だけの現象なのです。

 アメリカ人も、中国人も、インド人も、文字が読めなくなったら全部の文字が読めなくなる。日本人みたいに漢字だけ読めて、カタカナは読めないと言うケースは無いのです。読めないときには、全て読めなくなるのです。ところが日本人だけは例外なのです。日本人みたいに漢字だけ読めて、カタカナは読めないと言うケースもでてくる。





 この原因を脳科学者たちが究明すると、カナを読む脳と、漢字を読む脳は、別の場所であることがわかりました。表音文字のカナを読む脳の部分は「角回」という場所であり、漢字を読む場所は「左側頭葉後下部」だったのです。だから、「角回」だけが故障しても日本人は漢字だけは読める。新聞でも漢字だけ追えば、大体の意味は分かる。逆の場合もある。しかし、西洋のように表音文字を使っている場合は失読症になるのです。

 ということは、日本人が読書する場合は、脳の「角回」と「左側頭葉後下部」を使っているわけであり、日本人以外は「角回」だけを使っていることになる。そのために読書のスピード違ってくる。日本語の本は、英語の本の4倍の速度で読めてしまうのです。

 この事実は、言語学者の間で大昔から知られた事でした。翻訳する人たちの大半が、日本語を英訳する方が、その逆よりも早いと言っています。読む速度が違ってくるからです。

 じゃあ中国人は?

 中国人は、欧米人と一緒です。脳の「角回」しか使ってない。
 だから中国人も本を読む速度が遅いんです。
 日本と同じ漢字を使っていながら脳の「角回」しか使ってない。

 どうしてか?

 dogはドッグで別な読みはありません。
 catもキャットであって、catをドックとは言いません。
 1対1が原則なのです。
 これは、カタカナやヒラガナと一緒ですね。
 しかし、漢字はそうではありません。
 例として「重」という漢字をあげてみましょう。

 中国語としての「重」には音声は1つしかない。
 これは英語と一緒ですね。
 脳の「角回」しか使ってない。

 しかし、日本語では「じゅう」「ちょう」「おも」「かさ」「え」という多くの読みがあります。つまり脳の「角回」では読めない。で、左側頭葉後下部(つまり言語中枢)を使わざるをえないのです。

 さて、マンガの話しです。マンガは脳を刺激するという話しです。





つづく

↓ブログの更新を読みたい方は投票を

人気blogランキング




posted by マネージャー at 08:46| Comment(2) | アニメ・漫画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
私は、小学生に入る前からジャンプを読み始めて
いまだに買ってるので、25年ぐらい読み続けてます。

私の子供の頃は、正にジャンプの黄金期でした。
「ドラゴンボール」「スラムダンク」「幽遊白書」
なんかが連載されてた時期は、1週間で600万部売れてた
らしいですからね。

確かに、マンガは読み慣れないと疲れるという話は聞きます。

私は最高で3日間、マンガ喫茶に篭り続けた事があります。
シャワー浴びるか、ゴハン食べるか、寝てるか以外の時間は
ずっとマンガを読み続けてましたが、平気でしたw
Posted by 赤い彗星 at 2010年06月28日 15:29
赤い彗星さん

確かに「スラムダンク」は最高に面白かったですね。

>私は最高で3日間、マンガ喫茶に篭り続けた事があります。
>シャワー浴びるか、ゴハン食べるか、寝てるか以外の時間は
>ずっとマンガを読み続けてましたが、平気でしたw

すごいですね。もうこうなると、脳の使い方が、一般人と違ってきている可能性がありますね。普通の人より、左側頭葉後下部(つまり言語中枢)を多めに使っている可能性が高いですね。つまり、外国人と違う脳の使われ方をしている可能性があります。もし、そうならば、面白いことになります。






Posted by マネージャー at 2010年06月29日 00:22
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。