2010年7月19日撮影
本白根山ハイキングツアーにて
ミネヤナギ(峰柳)
別名:ミヤマヤナギ。ヤナギ科ヤナギ属。中部地方以北の高山や亜高山に生育するヤナギです。深山柳・峰柳で、生育地の様子から名付けられました。低山〜高山帯の林縁などに生え、茎の高さが30〜200センチになる落葉小低木。雌雄異株で雄花と雌花がある。雄しべの葯が黄色い雄花がよく目立ち、小さな花を穂状に密につける。1個の花には2個の雄しべがある。雌花は、果実が熟す頃に目立ち、裂開して柳絮(リュウジョ:綿毛を持ったヤナギの種が、綿のように飛び散るもの)が舞う。秋には鮮やかに黄色く色付いて良く目立ちます。
クロマメノキ(黒豆木)
ツツジ科スノキ属。別名アサマブドウ。しかしブドウでは無く、豆でも無い、ブルーベリーです。上信越あたりの高山には至る所に群生していますが、特に国立公園内は採取禁止。北半球の寒帯に広く分布し、北海道、本州の亜高山帯以上にはえるツツジ科の落葉低木。高さ30〜60 cm、よく分枝し、葉は互生、倒卵形で、大きさは環境により変わります。
スノキ属(Vaccinium)とはツツジ科に属する植物の属。植物体は低木になるものが多く、また果実は漿果となり、甘酸っぱく熟します。クランベリー、ブルーベリー、コケモモ、ビルベリー、ハックルベリーといった欧米で果樹として利用されてきた植物を多く含みます。日本産のシャシャンボなども、子供の野遊びのときのおやつとして古くから食用にされてきました。約450種があり、北半球の寒い地域に分布するものが多いです。他の多くのツツジ科の植物と同様、酸性土壌を好みます。
コケモモ(苔桃)
ツツジ科スノキ属の常緑小低木。果実を食用としますが、栽培されることは稀で、野生のものを採取するのが一般的です。自然での生育地はユーラシアの北部や北アメリカの周北林で、温帯から北極圏に近い地域まで分布します。 樹高は10-40 cm程度で、直立した幹はぎっしりと密集しています。森林に生育するため、日陰で湿度が高く、また土壌が酸性の場所を好みます。多くのツツジ科の植物と同様、栄養分の少ない土地でも耐えられますが、アルカリ性の土壌では生育できません。耐寒性にすぐれ、-40℃以下でも耐えることができる一方、夏が暑い場所では生育しにくいです。
ギンリョウソウ(銀竜草)
シャクジョウソウ科の多年草。腐生植物としてはもっとも有名なものの一つ。別名ユウレイタケ。千島列島、樺太、朝鮮半島、中国、台湾に分布し、国内では日本全土に分布します。
森林の林床に生え、周囲の樹木と外菌根を形成して共生するベニタケ属の菌類とモノトロポイド菌根を形成し、そこから栄養を得て生活します。つまり、直接的にはベニタケ属菌類に寄生し、究極的にはベニタケ属菌類と共生する樹木が光合成により作り出している有機物を、菌経由で得て生活しています。古くは周囲の腐葉土から栄養を得ていると思われていて、そのように書いてある著作も多いですが、腐葉土から有機物を得る能力はありません。
地下に短い地下茎と太く絡まりあった根から成る塊があり、花が咲く以外にはその姿は地上では見られません。4〜8月ごろに地下から花茎を伸ばし、最大約15cmまで伸びる。花茎は多数が集まって出て、色素はなく全体が透けた白色。茎には鱗片状の葉を多数つけますが、これも透明感のある白です。枝分かれせず、先端に一輪の花をつけ、マルハナバチなどが訪花して受粉に与ります。
花は横からややうつむきに咲き、全体は円筒形。先端がやや広がります。やはり白ですが、若干赤みを帯びることもあります。花の先端からは雄蘂と雌蘂の先端が見えます。雌蘂の先端は円形でやや平たく、青みを帯びるのが際立って見えます。花期が終わると地上の植物体は黒く変色し、液果をつけます。
ツマトリソウ(褄取草)
ツマトリソウ(褄取草)は、サクラソウ科ツマトリソウ属の多年草。APG植物分類体系では、ツマトリソウ属はヤブコウジ科に移されています。和名の由来は、花弁の先端にしばしば淡い紅色の縁があり、その色の入り方が鎧の威色目の一つである褄取りに似ているため。
茎の高さは10-15 cm。葉は茎に互生し、茎の上部に輪生状につきます。葉の形は広被針形で、先が尖り、葉身は長さ2-7 cm、幅1-2.5 cmになります。花期は6-7月で、先端の葉腋から花柄を伸ばし、白色の径1.5-2 cmの花を上向きにつけます。花冠は7弁に分かれて咲き、雄しべは7個、雌しべは1個あります。日本では北海道、本州、四国に分布し、亜高山の草地、半陰地、林縁に自生します。
ゴゼンタチバナ(御前橘)
ゴゼンタチバナ(御前橘)はミズキ科ゴゼンタチバナ属の多年草。白山の最高峰「御前峰」に由来しています。北海道、本州、四国に分布し、亜高山帯の針葉樹林下や林縁に生育します。
高さ5-15 cm。葉は2枚の対生葉と液性の短枝に2個ずつ葉が付き、計6枚の輪生に見えます。花の咲く株は葉が6枚にまで成長したものです。花期は6〜8月。花は4枚の白い総苞に囲まれハナミズキやヤマボウシに似ています。秋にハナミズキに似た赤い果実をつけます。
マイヅルソウ(舞鶴草)
マイヅルソウ(舞鶴草)はユリ科マイヅルソウ属に属する多年草。葉の模様が舞う鶴に見えることから、舞鶴草という名がつきました。
落葉層の発達した環境で、根茎を横に伸ばしよく繁殖します。茎は高さ10〜20 cmほど立ち上がり、途中に2枚のハート形の葉をつけます。花期は5〜7月。先端から茎を伸ばし、白色の小六弁花を総状花序につけます。
繁殖状況はもっと低高度で見られるチゴユリに似ます。似たような生態のものに、ユキザサやタケシマランの仲間があり、時には同時に見られることも多いです。ブナ帯上部から現れることが多く、ミヤマワラビ、シラネワラビ、イワダレゴケ、フジノマンネングサ、コミヤマカタバミなどと共に高度指標となります。御蔵島では低高度に分布していることが知られており、山体効果によるものといわれます。また、雲霧環境を好み、海に迫った降雨量の多い山では比較的低高度で見られる傾向があります。
ヤナギラン(柳蘭)
アカバナ科ヤナギラン属の多年草で、高原の草地などに生え、高さは1〜1.5メートルになります。葉は長披針形で互生し、先端は尾状に尖ります。7月から8月ごろ、茎の先に大きな総状花序をだし、紅紫色の花を咲かせます。名前は、葉が「やなぎ」に、花が「らん」に似ることから。
ハクサンチドリ(白山千鳥)
ラン科 ハクサンチドリ属の多年草の高山植物です。北海道〜中部地方以北の高山帯の湿り気のある場所に生えます。高さは10〜40cm。花期は6〜8月で、茎の先端に総状花序の赤紫色の花を多数つける。まれに白花の個体もある。花冠は唇形であり、先端が三裂しています。和名は白山に多いこと、花の付き方が千鳥の飛ぶ姿に似ていることから名付けられました。
つづく
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ラベル:本白根山の高山植物 その1
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