2010年07月22日

北軽井沢ブルーベリーYGH10周年 5

北軽井沢ブルーベリーYGH10周年 5

 ペンションの方は、ともだちがやっているので、そのやりかたに口はだせません。だから私は、友だちのやりかたの魅力探しからはじめ、北軽井沢周辺の魅力探しをはじめたのです。今さら友だちに
「ああしろ」
「こうしろ」
と言っても聞く奴ではなかったのです。

 だから、そいつの欠点を長所にかえて、御客様に売り込むことからはじめなければなりません。そのための経理の勉強でありマーケッティングの勉強をしたのですね。だいたい欠点を指摘してもなおしてくれる保障はなかったし、そうなると、むしろ欠点を武器に使う方法を考えた方がよいと思ったからです。

 となると、不器用な友人に勤まる接客方法は、ユースホステルしかないと考えました。というのも彼は、今は無き四国の定福寺ユースホステルのヘビーユーザーであり、ヘルパーでもあったからです。で、定福寺ユースホステルは、大勢のスタッフがいて御客様も混じり合って一緒に遊ぶような宿でありました。だからプライバシーを重視するペンションの接客スタイルとは、相容れなかったのですね。

 しかし、ユースホステルへの申請は、日本ユースホステル協会に一度断られています。近くに北軽井沢ウィンディーベルユースホステルがあったからです。で、北軽井沢ウィンディーベルユースホステルに宿泊予約の電話してみました。宿泊して、北軽井沢ウィンディーベルユースホステルのマネージャーと仲良くなり、日本ユースホステル協会への認可をとりつけるために協力できないかと思ったからです。

 しかし、予約はできませんでした。
 なぜかユースホステルの会員としての予約を断られるのです。
 つまり泊まれない。

 しかたないので日本ユースホステル協会に電話することにしました。

「こうなったら押しの一手で日本ユースホステル協会に頼み込み認可を受けよう!」

と思った私は、ユースホステルの会員が、北軽井沢ウィンディーベルユースホステルに泊まれないことを理由に、北軽井沢ブルーベリーYGHをユースホステルとして認可してもらおうと日本ユースホステル協会に電話しました。もちろん断られるかもしれません。

 しかし、施設をペンションと兼業ではなくユースホステル専業にするという条件をもちだして、粘り強く認可をしてもらうように交渉してやろうと思ったのです。むろん、そのためのプレゼンの準備も整えています。

 で、おっかなびっくり日本ユースホステル協会に電話してみたら、電話に出たのが小俣さんでした。

「北軽井沢でペンションをやっている者です。ユースホステルの会員でもあります。実は、うちのペンションをユースホステルにしたいと思って電話しました」
「・・・・」
「もちろん近くに北軽井沢ウィンディーベルユースホステルがあることは知っています。知っていますが、北軽井沢ウィンディーベルユースホステルは、どういうわけかユースホステルの会員が泊まりにくくなっています。ペンション客しか泊まれません。そこで、うちの施設をホステラー専用のユースホステルとしたくて、日本ユースホステル協会に電話したしだいです。ペンション兼業ではありません。ユースホステル専用です」
「では、群馬県ユースホステル協会の河野さんに会ってください」
「群馬県ユースホステル協会・・・ですか?」
「そうです」

 けんもほろろに断られるかと思ったら、
 群馬県ユースホステル協会にいけという。

「これは、ひょっとしたら、ひょっとするかな」

と、思った私は、すぐさま群馬県ユースホステル協会にアポをとりました。そして3日後に面談をうけることになりましたが、すぐに会社に3日間の休暇をもらい、膨大な提出書類の準備とプレゼンの用意しました。

 まず自分の過去の履歴をまとめた20ページほどの冊子つくり、過去十年間の青少年活動の記録と、『風のたより』のバックナンバーや、ぶるる知床、震災マニュアルといった、莫大な過去の行動記録と、数十枚の写真(活動記録)に、ユースホステル認可後の経営戦略まで書類で用意し、プレゼンテーションの準備もぬかりなく用意しました。

 なにしろ面接は一発勝負ですから、
 念には念をいれました。

 すでに先行の北軽井沢ウィンディーベルユースホステルがあるわけなので、よほど魅力あるユースホステルを作ることを訴えていかなければ、北軽井沢ブルーベリーYGHが、ユースホステルに認可されることはないと思ったからです。面接当日は、2時間前に群馬県ユースホステル協会に到着し、充分に下見をし、何度もプレゼンテーションの予習復習を行いました。そうして河野さんの面接を受けたのです。

 その結果、手応えがありました。
 河野さんは、マネージャー(ペアレント)養成講習会に出席し
 マネージャーの免許をとるように言ってきたからです。

 認可の確約は得られませんでしたが、マネージャー(ペアレント)養成講習会に出席しろということは、一縷のチャンスがあるということです。2000年10月頃のことです。しかし、マネージャー(ペアレント)養成講習会に出席してみたら驚くべき事に、鹿沢リゾートホテルの支配人が、いました。

「えええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ?」

 北軽井沢から2施設の宿主が、
 マネージャー(ペアレント)養成講習会に
 出席しているというのは、
 いったいどういうことなんだ?

 私は、疑心暗鬼になりました。

 北軽井沢ブルーベリーYGHは、認可されないのだろうか?
 すでに北軽井沢ウィンディーベルユースホステルがある。
 だから同じ村に、2つも新しくユースホステルが認可されるはずがない。

 とすると、北軽井沢ブルーベリーYGHか、鹿沢リゾートホテルのどちらかということになる。そうなると、施設の良さで有利な鹿沢リゾートホテルに軍配があがるかもしれない。

「それに北軽井沢に二軒できるより、北軽井沢と鹿沢で棲み分けられた方が、ユースホステル協会としても良いのかもしれない」

 と考えると、ますます、お先真っ暗になってきたような気がしてきました。

 さらに鹿沢リゾートホテルの支配人は、ホテルの図面を持ってきていました。それを得意満面に日本ユースホステル協会の皆さんに見せて、ユースホステル認可を迫ってきていたのです。そして日本ユースホステル協会のホステル委員会の方も、大いに乗り気で、鹿沢リゾートホテルのプレゼンを聞いていました。北軽井沢ブルーベリーのユースホステル認可は、絶体絶命のピンチに陥ったのです。

つづく

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posted by マネージャー at 00:04| Comment(2) | テーマ別雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
早く続きが読みたいのは私だけだろうか?
Posted by 進之助 at 2010年07月22日 08:01
ユースホステルの認可がピンチになったでござるの巻
Posted by マネージャー at 2010年07月23日 16:49
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