2010年08月10日

神戸牛黙示録 その5

神戸牛子さんは、今日も平常運転。

「スペイン留学した理由は、第2外国語がスペイン語だったの?」
「いえ、違います。うちの大学には、第二外国語が無いんです」
「じゃ、独学でスペイン語?」
「はい」
「すごいねえ、よくスペインの大学の授業がわかったねえ」
「いえ、わかりませんでした」
「はあ?」
「分からないんで、単位をあきらめかかっていたんです。何いってるんだか、さっぱり分
からないので」
「だよなあ、言葉、わからなかったら、どうしようもないよなあ」
「なので試験の時も、全くあきらめていたんです」
「ふーん、じゃ、単位おとしたんだ」
「それが、隣に座っている人たちが、カンニングさせてくれたんですよ」
「え?」
「スペインの人たちは、親切なんです」
「それって、親切なのか?」
「そうなると欲がでてくるじゃないですか、あきらめてた単位がモノになるかもしれない
と」
「・・・・」
「でも、せっかくカンニングさせてもらっても、字がきたなくて分からないんです」
「・・・・」
「だから、この字は、何と書いてあると小声で聞いたりしました」
「先生にバレるだろう」
「バレバレでした」
「そりゃ声出したらバレるわ」
「声も何も、最前列なので、先生の目の前でカンニングしてますから」
「なーんや、それ!」
「先生も、親切な方ですよね」
「それって親切なのか? で、単位はとれたんかい」
「とれました」
「なんちゅう、いい加減な大学じゃ。まるで日本の大学と一緒じゃないか。で、カンニン
グさせてもらった人は、君の友だちか何かだったの?」
「いえ、全く知らない人でした。で、お礼を言おうと思ったら消えていなくなっていまし
た。こういうのって無償の行為なんでしょうね」
「おい!」



つづく。

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posted by マネージャー at 15:57| Comment(0) | ヘルパー物語2008− | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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