深夜、肩の激痛もなく心地よく目が覚め、外に出てみました。
満天の星空。冬の星座のオンパレード。
天気予報では、下界は岐阜県が雨、長野県が曇りなのに、槍ヶ岳では満天の星空。そのかわりに下界を雲海が遮っている。この満天の星空は、北アルプスの稜線だけが得られる登山者へのプレゼントなのです。
そして朝4時30分。
パッキング開始。
これは、その時、窓の外を撮影した写真です。
御来光は、5時45分頃ですから、その1時間以上前に、明かりが差しています。
平地では、こうはいかないでしょう。
丸い地球の標高3180メートルがもたらした幻灯なのです。
そして槍ヶ岳肩の小屋から見た槍ヶ岳。
御来光を見てから下山しても良いのですが、それをするのは、山の初心者。何度も槍ヶ岳で御来光を見ている私たちは、少し下山して槍ヶ岳のモルゲンロートを楽しむことにしました。御来光があがる15分前に下山開始。計算なら殺生ヒュッテあたりで、御来光になるはず。
と思ったらアッという間に殺生ヒュッテを通過。
殺生ヒュッテは、中房温泉が、喜作に喜作新道を作らせて建設させた山小屋です。槍ヶ岳は、今でこそ上高地から登る人が大半ですが、昔は、中房温泉から登るのがメインルートでした。北アルプスの峰々をつなぐ登山道には「表銀座」「裏銀座」と呼ばれる登山の縦走コースがありますが、この表銀座コース喜作新道を切り開いたのが小林喜作です。この喜作新道ができたのが、大正9年です。この喜作新道が出来るまでは、中房温泉に1泊、大天井小屋に1泊、さらに常念小屋に1泊と、槍ヶ岳まで3〜4日かかっていました。ところが喜作新道によって1〜2日で槍ケ岳に行き着くルートができたのです。そして、喜作新道の終点が殺生ヒュッテなのですね。
この殺生ヒュッテを少しくだったところで、御来光。
5時55分。
後をふりかえると、見事なまでの槍ヶ岳のモルゲンロート。
涸沢のモルゲンロートも素晴らしいですが、
槍ヶ岳のモルゲンロートも素晴らしい。
やはり、少し下山してよかった。
もし、肩の小屋で御来光をみたら
こんな槍ヶ岳のモルゲンロートを見ることになる。
やはりモルゲンロートは、殺生ヒュッテより下ったあたりが一番美しい。
これが何度も槍ヶ岳に行ってる人間の感想です。
播隆上人の修行窟。6時6分。
播隆上人は、天保五年(1834)に53日間も、
ここで念仏を唱えたといわれています。
ちなみに念仏行者の播隆上人は、新潟県の人です。上人は、木食でした。木食とは、木の実を食べて生きる僧侶のことで、それによって殺生をしないで生きます。夜は座禅したまま眠りました。人々は、そんな播隆上人を有り難がって、たくさんの御布施をだすのですが、大半は、その場所に置いて人々に分け与えたと言います。そんな播隆上人は、身のこなしは実に軽く、険しい登山道も身軽に登ったと言います。
この播隆上人が、文政十一年(1829)七月に槍ヶ岳を開山したことは有名な話しです。槍ヶ岳の頂上に槍ケ岳大明神の祠を建立し、本地阿弥陀如来、観世音菩薩など三基を安置し、登山道を造り岩場に鎖まで設置しました。
槍沢カールに、朝日の移動によって、
山影が移動していくさまは、
背筋がゾクッとするほど感動します。
あとは、下山することに
槍沢カールの素晴らしいパノラマが広がります。
もう絶句。
美しすぎて言葉にもなりません。
桃源郷があるとしたら、
こんな風景にちがいない。
思わず足が止まって写真撮影。
至福の瞬間とは、この時のことです。
旧槍沢小屋跡。
今はキャンプ場になっています。
9時54分。横尾に到着。
ここで遅い朝食をとりました。
途中、口に入れたのはアミノバイタルのみ。
なのに全く空腹を感じません。
だからチーカマ4本とチョコレートを1箱を夫婦で分け合ってたべただけです。
しかもチョコレートは、食べきれなかった。
10時50分。徳沢園に到着。
11時48分。明神池に到着。
12時27分。上高地ビジターセンターに到着。
後学のために、ビジターセンターを10分見学。
大いに参考になりました。
上高地のビジターセンターには、北軽井沢ブルーベリーYGHでも、
真似してもいいなあと思うアイデアがいっぱいでした。
12時36分。河童橋に到着。
12時40分。バスターミナルに到着。
上高地名物栗ソフトを食べて、13時のバスに乗り込みました。
これはバスから見た大正池の写真。
なごり惜しいですが、とっとと帰って、
週末に泊まりに来る御客様にお出しする食材を仕入れなければ。
なにせ、北アルプスに出かける前に冷蔵庫を空っぽにしてきていますから。
今回、いろいろな実験を行いました。
まだ紹介してない新兵器として、新型のズボンを採用。
ザックも新タイプを使っています。
失敗したものもありますが、
いろいろな新兵器を使って楽な登山を行ってきました。
一番の収穫は、アミノバイタルとサプリメントの効果を体感できたことですね。アミノバイタルゼリーは、もっと大量に(1日5個)使用してもよかったし、ビタミン・ミネラルなどのサプリメントも、3倍まで使用量を増やしてもよかった。
ちなみに今回は、酒は一滴も飲んでいません。
これが体調をよくし、翌日の行動を楽にしました。
驚いたのは五十肩の症状が緩和されたことです。
原因は不明です。
いま、原因を探っているところです。
あと
「障害をもつ人を、どうやってサポートするか?」
という点について。
これが今回の最大のテーマだったわけですが、
おぼろげながら確信を掴みつつあります。
何が問題なのかが、少しだけわかってきました。
話せば沢山ありますが、一つだけあげるとすれば
「相手に正確な情報を伝え、準備をさせ、イメージトレーニングさせる」
ことかもしれません。
勝利の方程式が、各自に持てるようにしてあげることだと。
結局『風のたより』時代にやってたことと同じだったりする。
つづく
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奥様はダウンジャケットをお召しでしたよね。
モルゲンロートは時間ぴったりに素敵なものが見られたんですね。
こんな山は最高だろうなぁ。
普通の人ではなかなかお目にかかれないかもなと思いました。
五十肩の痛みが緩和されたことは本当に収穫でしたね。
私は近頃背中と腰の筋肉がまずい感じなので、
アミノバイタル+メガビタミン
で実験してみたくなってしまいました。
北アルプス級の登山というのは、恐ろしくカロリーを消費するものなんですね…!
通常の生活で、2300lcalなんて摂取していたら、危険なくらいなのに、登山中は、まだ足りないくらいなんですね。
もっとも、奥様でさえ、登りが、つらかったというお話を某ブログで拝見して、基礎体力に欠ける私には、夢のまた夢だなぁ…。
登山を完遂する体力がないだろうなぁ…。
つまり、完全な運動不足ですよね…はぁあぁ…(溜息)
それとも、マネージャーさんご推奨のアミノバイタルの摂取をしていけば、私のようなモンでも、北アルプスの槍ヶ岳とまでは言わずとも、ある程度の山に登れる持久力を上げられるのでしょうか?
そして、五十肩(又は四十肩)も、やはり、血行の問題なんでしょうかね…?
私は、整形外科のリハビリで、
★四十肩になってしまった右肩を温める。
★理学療法士さんのマッサージや
★服の肩部分をつまんで、前回し、後ろ回しする運動
★首の後ろで手を組んで(結髪動作というそうです)、肘を後ろに出したり、前に出したりしたりする運動
★腰の後ろで左手の上に、不自由な右手を乗せて、左手の力を借りて、上下させたりという運動
★滑車を使って、腕を上げ下ろしするという運動
を週3回の割合でしています。
ちなみに、これで、完治予定は、開始から最長3ヵ月後を予定している治療だそうです。
即効性からしても、荒療治的な今回のような登山の方が効くのでしょうかね?
それとも、やはり、人それぞれなんですかね〜?
気になるところです。
山屋さんには至福のひと時というのがわかる気がします。
五十肩が良くなってきて良かったですね。
実験的に食べていた物によるのかもしれませんが、
何より毎日一日中動いて血行が良くなったのが、
良かったのだと思います。
まさしく桃源郷ともいえる景色ですね。
夜中にパソコンの前でひとりで感動&ためいきをついています。
今週末にでも涸沢へ飛んで行ってしまいたいくらいです。
紅葉の時期が最も混雑すると聞いていましたが、なるほど納得です
いつか、連休などの時期をずらしてチャレンジしてみたいです。
長くなるので、本編でレスとしますね。
>景色がすごいですね!
>山屋さんには至福のひと時というのがわかる気がします。
運も良かったですが、今までの経験則と天気予測の勝利でした。
>何より毎日一日中動いて血行が良くなったのが、
>良かったのだと思います。
それは、ありえますね。これは、一日4時間くらいの登山なら、このような結果にならなかったと思います。というのも、すでに何ヶ月もやってますが、変化無しでしたから。今回は、15キロ装備で一日9時間。それを3日間続けたところが今までと違っていました。
>紅葉の時期が最も混雑すると聞いていましたが、なるほど納得です
>いつか、連休などの時期をずらしてチャレンジしてみたいです。
連休は絶対に避けた方がいいです。
沢渡まで20キロ渋滞、30キロです。
お盆の比ではありません。
山小屋も夏より混みます。
槍ヶ岳肩の小屋で定員オーバー。
涸沢ヒュツテは、トイレが40分待ちで、並んでいる間に漏らした女性もいたくらいです。
私のように、連休後に行くか、連休前に行くのがベストですね。
ただし、連休後、1週間で山小屋は終了しますので、御注意を。