有形民俗文化財 西宮の歌舞伎舞台
東御市祢津2253番地
東御市の祢津地方は寛永元年(1624)に小諸藩から分地を受け、除封後も祢津領として陣屋を構え歴代代官が21ケ村5560石を支配し小城下町を形成しています。寛延4年(1751)銘「踊大小入」の木箱が残されていることや、この舞台の東北方約500mの地に「えんぎ場」と言い伝えられているところがあることなどから、そのころから当地では歌舞伎が演じられていたと考えられます。
祢津健事神社境内にある、回し付きのこの舞台は、江戸時代の文化13年(1816)に造られたことが、記録によってはっきりしています。回しのある舞台(回り舞台)としては、日本で最も古い舞台であり、前面の桁行は8間(約14.5m)、奥行の梁間4.5間(約8.1m)、屋根は寄棟造り茅葺きで、主屋背面の中央部分一部に下屋が付けられています。内部床面には直径3間(約5.4m)の円形の回し部分があり、この中心の床下に据えられた心棒に直角に交差した2本の腕木を押し回し、回転させる仕組みになっています。また、この舞台は、規模の大きさ・能舞台の遺構がみられること・背面の窓を開けると裏山を背景として用いることができるなど、農村の演劇史上からも貴重なものといわれています。
つづく
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2010年10月29日
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