(取扱い注意−これは平成7年に発行されたもので、現在では中身が古くなっています)
第8章・第五に情報収集
★デマ対応策(デマと事実を分離する)
関東大震災の時は、デマによって大勢の外国人が虐殺されました。新潟大地震の時は、43パーセントの人がデマに接し、その85パーセントの人がデマに踊らされています。
阪神大震災でも、「巨大余震がくる」とか「仮設住宅の受付けが始まった」とかのデマで大パニックになってしまいました。そこでデマに対する対応策を述べておきます。
@耳でデマ(未確認情報)を聞く
A確認(裏とり)する
B本当の情報を文書で掲示する
(この場合、自分の名前と情報発信元を明記する)
以上のことを実行するだけで、デマに振り回される事はなくなります。ポイントは、Aの『裏とり』です。裏をとる事が大切なんです。そして、裏をとった正確な情報は、文書で掲示すればいいのです。それでデマは防げます。
★どんなマスコミが信頼できるか?
阪神大震災で一番活躍したのはラジオ放送ではないでしょうか? 毎日放送などの放送記録を読むと、「へえ〜、ここまで頑張ったのか」というくらい被災者向けの放送をしています。交通情報、避難所情報、救援物資情報、銭湯情報、水情報、病院情報、火災情報、避難勧告情報など、ありとあらゆる情報を流していました。
★宮城県沖地震におけるラジオの活躍
宮城県沖地震でパニックなった群衆を静めてくれたのは、宮城県のラジオ放送でした。
「☆☆町の☆☆さんの飼い犬が、地震で迷子になりました。心当たりの方は、御連絡下さい」
「・・小学校5年3組の皆さん。明日、学級花壇の修理を行いますので、こられる方は登校して下さい」
これらのラジオは、聞いている被災者たちの心をなごませてくれたようです。そういうことを考えると、自分自身を落ちつかせるためにラジオ放送を聞くのも手かもしれません。テレビだと刺激の大きい映像がドンドン入ってきますから、ラジオの方が良いのかもしれませんね。
★通信対策
@一般電話
震災後に通信回線がパンクしました。但し、震災直後2〜3時間は、比較的通信回線にゆとりがあったようです。何はともあれ、大地震があったら、まず電話が通じるうちに「自分は無事だ」という事を遠くにいる人に連絡するのが先決ですね。と言っても、その時はそれどころじゃないかもしれませんが・・・・。被災地では、通話可能な地域と通話不可能な地域がありました。私たちが被災地を回っている時も、あちこちで公衆電話をかけまくったのですが、通話不可能な電話機が多かったです。
A携帯電話
携帯電話は、百ヵ所ほどあるアンテナのうち壊れたのはたったの二ヵ所だけでした。ほとんど無傷な状態です。それに、たとえ電話がかからなかったとしても、百メートル移動すれば通じるという状態でした。そのために被災地では携帯電話が大活躍したのは有名な話です。
A通信回線がパンクした時の裏技
通信回線がパンクした時の裏技にコレクトコールと国際電話があります。この二つの回線を利用して被災地と連絡をとった人は成功しました。あと公衆電話も、一般電話に比べてつながる可能性が高いです。特に病院前の公衆電話・警察前の公衆電話が、よくつながります。
Bパソコン通信の威力
パソコン通信の威力は、絶大でした。例えばニフティーサーブでは、日本で最初に死者のリスト5千名を住所を含めて載せました。他に30万人の被災者が、どの避難所にいるかという情報も載ったから驚きます。
さらに地震による被害、個人的な安否、ボランティア募集など、項目を細分化して多くの情報が掲載されました。例えば、神周辺のお風呂屋さん情報、避難所で今、余っているもの足りないもの、阪神地区の大半の入試に関する情報、各種援助制度、物価情報コーナーなど、情報価値はテレビ新聞を大幅にうわまっわていました。
また、インターネットを使ったボランティア活動も行われ、マスコミの注目をあびました。たとえばニフティサーブの英会話フォーラムでは、被災地の学生に辞書を贈ろうという活動が生まれ、辞書と図書券の募集と配布が行われました。建築フォーテム・デザイン館では、専門家からの家屋の修理や建て直しのアドバイスや、ボテンティアの募集もありました。
つづく
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