で、さらに掃除をすすめていたら、なんと高校時代に使っていた日本史のノートまで発見してしまった。で、パラパラとめくってみてたら中から当時のテストが数枚でてきました。というか、ノートに貼り付けてあった。あまりに懐かしかったので、それを全部みていたら、設問の難しさに愕然としてしまいました。私は、高校時代に、こんなに難しいことを勉強させられていたのかと。
「これじゃ、日本史嫌いの人間が量産されるわけだ」
例えば、こんな設問。
問.鎌倉時代に将軍は何人いたか?
江戸時代や室町時代の将軍の数なら、みなさんも知っているかと思いますが、鎌倉時代の将軍の数なんて、大学の日本史学科の人間だって知ってる人は、少ないでしょう。しかし、この問題は、1975年頃の大学入試によく出題された問題らしい。そうノートに書いてある。で、皆さんに聞いてみます。何人だと思います?
え? 頼朝・頼家・実朝の3人だって?
実は、9人なんです。
実朝のあとに摂家将軍が2人、親王将軍が4人ついています。
こんな問題は、序の口で、1977年の某大学の試験問題には、最初の摂家将軍・最初の親王将軍を述べなさいという問題もあったようです。これを正解する人間は、まずいない。よほど鎌倉時代オタクで無いとわからない。もちろん国立大学の入試試験にはでてこない。早稲田の政経あたりでないと、こういう問題は入試にはでてこない。あと、こんな問題を見つけて愕然としました。
問1.種子島に鉄砲が伝来した時の記録が書いてある資料の名は?
問2.日本最初の農書は?
問3.日本人によって作られた最初の暦は?
この問題、3つとも引っかけ問題です。
歴史オタクでも、ひっかかってしまう。
問1は「鉄砲記」と書いたら×です。字が違うからです。鉄炮記。
問2は「農業全書」ではなく『清良記』。
それにしても高校生が覚えるべき学問レベルなのかと。こんな難しいことを暗記させられるから歴史嫌いの人間が増えるのでは無いかと思いましたね。私が思うに歴史の授業にテストはいらないんじゃないかと。漫画や映画をみて終わりにするとか、司馬遼太郎あたりの小説を読ませるとかでよいのではないかと思いましたね。あきれた問題には、こんなものもあります。
問.江戸時代に流通した三貨を述べなさい
これも引っかけ問題。
答えは、金貨・銀貨・銭貨。銅貨と書いたら間違いになるらしい。
問.オランダの船が日本で初めて上陸した場所は?
答えは臼杵湾。ウイリアム・アダムスを問題にするのなら、まだわかる。上陸地点を問題にするとは、よほどの歴史オタクでないと知ってる奴はいないぞ。しかも、この問題は、1970年代当時・難しい大学ではなかった日大でだされている。ということは、当時の日大文理は、歴史オタクを欲しがっていたのか?
学生時代のノートをみて、つくづく思ったことは、社会で役に立たないことを暗記させられているということですね。歴史好きならともかく、そうでない人間にとっては、いくら受験のためとはいえ地獄の苦しみだったろうなあ。入試のために選別するためなら仕方ないのかもしれませんが、このような勉強を強制されたら歴史嫌いな人がふえるだろうなあ。
つづく
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全然歯がたちませんでしたよ…。
しかし、この試験問題を正答できた、当時の秀才、俊才の皆様は、未だ日本史お好きなのでしょうか…?
ということは、当時の教科書、参考書には、その問題の記述くらいはあったんですかね〜?
しかも、出題大学名までも。
読んでるうちに馬鹿馬鹿しくなってきました。
受験勉強の愚かさが見えてきます。
で、某西山大先生が、アマチュア無線の試験を受けるときに、中身を理解しようとして試験に失敗しています。土井君は、中身の理解を放棄して、問題と解答を暗記して、一発で合格しています。これって変ですよね。学問の姿勢としては、西山大先生のとった道が正しいのですが、現実には受験テクニックをもった者が合格する仕組みになっている。
実に示唆に富むエピソードですね。
何の為の資格なのかって、話ですよねぇ。
先日、アロマテラピー検定を受験しました。私は、知識として身に付けてこそと思い、試験準備に、8ヶ月かけましたが、mixiなどの受験者コミュニティでは、「3ヶ月もあれば大丈夫」と言ってて、結局、3ヶ月の準備期間でパスしていたみたいです。
つまり、3ヶ月派は、試験テクニックで何とかしてたんだろうか?
私も、何とかパスしましたが、やはり、8ヶ月でも、ソラで全ての知識は説明しきれず、試験準備でまとめたノートがないと自信がない。
日本における資格試験とか受験とかって、何なんですかね?
私は自動車免許の筆記試験が唯一の満点だったのですが、
最初から教科書の暗記はしていません。
そんな効率の悪いことは絶対にしません。
一番薄い問題集を1冊だけ、問題ごと暗記し、
それを直前に5回くらいやっただけです。
数学なんかは、もっと顕著ですね。
問題集の数をこなすことによって学力が上がる。
分らなかったら、すぐに解答をみて問題ごと暗記する。
考えない。考えるより、答えをみる。数をこなす。
1時間一つの問題に悩むより、
1時間十の問題と解答をみた方が良い。
その方が確実に点数はよくなりますね。
ある意味、暗記ものです。
しかし、それで良いのですかね?
なんにしても、暗記しただけのものは身に付かず、自分で考え尽くしたものは応用の利く財産になる気がします。歴史でもそうですよね。
そうなんです。
自営業者になると、痛感せざるをえないんです。例えば、経理なんかもそうですね。経理というものは、本質を頭で理解できて無くても簡単にすませることができるんです。そういうソフトもありますしね。税務署に提出するだけの経理なら回答はすぐにでてくるものなんです。しかし、そういう自営業者は、アッと言う間に倒産したりするんですよね。資金がショートするんです。
遠回りでも、経理について徹底的に勉強し、複式簿記の本質を理解した方が、成功への近道なんですよね。今回の震災にもびくともしない体制をアッという間につくってしまったりする。
じゃ、経理の学校に行けば良いのかというと、そうではない。経理の学校では、テクニックしか教えてくれない。簿記合格のための学校だから、本質まで教えてくれない。仕方ないから、どうして、この方式の帳簿になったのかを理解するために簿記の歴史を学ぶと複式簿記の本質が見えてきたりする。と、同時にヨーロッパ人の釣り銭の出し方の謎もわかってくる。