gatchanさん
>主人公を木村拓哉にしたのが・・・、
>このコメントをよく見かけるのですが、
>主人公には誰が良かったんでしょうか?
これは、木村拓哉が悪いんじゃ無いですよ。木村拓哉を採用すると、映画が変質するんですよ。木村拓哉の意志とは関係なく、プロデューサー・脚本家・制作会社・配給会社・所属事務所などに、ある種の思惑が働き始めるんです。こうなると監督・木村拓哉の意志とは関係なく、大きな力が働いて、こういう駄作ができやすくなるんです。
例えば、池中玄太80キロという有名なテレビシリーズがありましたが、このシリーズは、最期に大コケしました。理由は、マッチを出したためです。近藤真彦をかっこよく登場させるために、西田敏行のシーンがかすんでしまった。それにファンが怒ったんですよね。
プロデューサーにしてみたら、近藤真彦を出すことによって、若いファン層をとりこみたかったんでしょうが、池中玄太80キロのファンは、近藤真彦を見たくてチャンネルを回したわけではなかったんですね。だから近藤真彦を出すことには問題ないとしても、近藤真彦が、西田敏行を食ってはいけなかったんです。けれど、近藤真彦の真意は別にして、大きな力が番組に働き始めます。
だから、こういう作品は、無名の新人を使う方がいいですね。
青春ドラマや太陽にほえろといった刑事ドラマは、そうしてますね。
主役は無名の新人。かわりに脇役に大ベテランをもってくるというように。
ちなみに太陽にほえろでは、よく殉職しましたが、新人俳優の人気があがって、ギャラが高くなったために降板させるために殉職させたらしいですね。関係者がテレビで裏話として語っていました。で、新しい新人の主人公を入れてリフレッシュさせる。そうやって太陽にほえろは、長寿番組になっていったらしい。そういうことらしいです。しかし、それだけではないと私は思っています。人気が出ると、別の思惑が働くのでは無いかと。少なくともショーケンが降板したのは、そういうことですよね。
話は変わりますが、名作のリメイクに成功した例として『荒野の7人』なんかがありますね。登場人物の9割を無名の新人にして大成功しています。当時、有名だったのは、ユルブリンナーだけでした。ユルブリンナーにしたって、嫌々ながら主役をやった。本当は、監督をやりたがっていたんです。しかし、ジョン・スタージェス(OK牧場の決闘の監督・後に大脱走の監督をやる)に監督の座を奪われたために、主役になっただけです。あとは、みんな新人でしたが、その後、大ブレークしています。特に
スティーブ・マックイーン
チャールズ・ブロンソン
ジェームズ・コバーン
ロバート・ヴォーン
がスーパースターになりましたね。これら、後のスーパースターたちは、みんな、それぞれの『7人の侍』の役になりきって好演していました。そして、その後の役所の原点になっていますね。イメージキャラになったくらいにピッタリのはまり役でした。そうそう敵の山賊を演じたイーライ・ウォラックなんかは、この作品で西部劇の『悪役商会』のトップにのぼりつめましたね。
これは私の趣味ですが、『7人の侍』より『荒野の7人』の方が面白いんじゃ無いかと思います。リメイクなら、このくらいやってほしかった。宇宙戦艦ヤマト実写版も、その可能性を秘めていたんだと思います。というのも原作のアニメ版『宇宙戦艦ヤマト』は、決して完成度の高い作品では無いですから、宇宙戦艦ヤマト実写版は、原作を可能性はあったと思いますね。
そのためには、もっと企画を練った方が良かった。安易に安っぽい人間ドラマにしてしまうより、敵との心理戦を戦う推理とサスペンスが混じった企画にした方が良かったです。そもそも原作が、その方向なんですからね。というのも、リアルでアニメを見ていた世代は金を持っている世代です。そういったマニアックな要求を満足させてくれれば、リアルでアニメを見ていた世代はBlu-rayを買いますよ。みんなシュルツ将軍・ドメル将軍・デスラー総統がでてきたら、飛び上がって喜んだと思います。
敵の将軍は3人です。
話としては、3つに分かれてるので、
3部作にして、少しづつリメイクして、いろんなメカとキャラをだして、
3つに分かれた戦略・戦術が交差した頭脳戦をえがいていたら
大ヒット作になったと思いますけれどね。
木村拓哉を選んだ時点で、そのラインは消えましたね。
つづく
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ラベル:宇宙戦艦ヤマト実写版 荒野の7人