痛風になってはじめて気がついたことが、3つあります。
一つ目。
痛風になると、何も出来なくなるということです。
そういう意味で、痛風は、ぎっくり腰に似ています。
これが骨折なら、骨が折れているところ以外は動かせます。
しかし、痛風では、そうはいかない。
だから役立たずになる。
今回、連休前に痛風になったのですが、
今回くらい、結婚してて良かったと思ったことはありません。
独身だと、宿は完璧に終わっていました。
結婚してれば、私が倒れても嫁さんがいる。
一人残っていれば、食事のメニューを変更することによってなんとかなる。
実は、10年前、私が一人で北軽井沢ブルーベリーYGHをやっていた頃に、病気で倒れたことがあった。その時は、嫁さんとは別居だったので、大ピンチに陥った。私は、御客さんに謝って、寿司屋から出前をとって、それを御客さんに出したことがあります。
一人で宿を回すと、どうしても、こういうリスクが出てくる。
だから今回ほど嫁さんをありがたいと思ったことはない。
二つ目
年をとった夫婦は、必ずしも同じ料理を食べない方が良いということです。
実は、嫁さんは貧血気味なんです。
だから、我が家の家庭料理は、貧血にきくものが多かった。
ブロッコリー・ほうれん草・小魚・レバーなど。
これは外食に行っても同じだった。
ところが、調べてみると貧血にきく食事イコール、プリン体の多い食事だった。
つまり痛風によくない食事だった。
つまり、年をとった夫婦は、必ずしも同じ料理を食べない方が良いということです。
各自が別の料理をとった方が良いみたいです。
これは、北軽井沢ブルーベリーYGHの料理にも言えることで、御客さんに出したカレーなんかが残ると、3杯くらいお代わりして、私が平らげてしまっていたんですが、実は、このカレーに使っていた鶏肉にもプリン体が多いことに気がついてしまった。もう無理して残り物は食べません。もったいなくても捨てます。
しかし、医者の言うところには、現代医学の常識では、
通風と食事の因果関係は無いと言われてしまった。
最先端医学では、食事は関係ないことになっているらしい。
体質や遺伝の問題らしい。
むしろ関係あるのは、高血圧との関連性らしい。
「でも、毎日、登山されてるんですよね」
「はい、登山で190の血圧が、120くらいに下がりました」
「じゃあ、今回のケースはちがうのかなあ?」
「じゃあ、食事に気をつけるということですかね」
「いや、関係ないですね、食事は。とにかく尿酸値に気をつけてください」
私の心の叫び
(食事が関係ないなら、いったい、どう気をつければ、いいんだよ!)
さらに医者は言います。
「痛風が怖いのは、痛みではありません」
「はあ?」
「むしろ肝臓や腎臓が、やられることの方が問題です。日頃の健康管理を怠らないように」
「はい」
「今回の痛みは(むしろ天からの啓示と受け取って)健康管理をしっかりやることです」
専門外なのに、いやに痛風に詳しい整形外科の先生でした。
三つ目
痛風の専門は、整形外科ではありません。
しかし、私は疲労骨折だと思い込んでいたので、内科ではなく整形外科に行きました。
激痛で歩けない私は、受付などの業務を全て嫁さんにまかせました。
で、順番がきたので、中待合室に通されたわけですが、立ったり座ったりするたびに激痛がともなうので、すぐに順番がくると思っていた私は、診療室のそばの廊下にずっと立ったままでいました。しかし、すぐくると思った順番は、なかなかこなくて、私の前に5人も人がいました。しかも、みんな老人。老人だから診察が長い。老人たちは、とにかくよくしゃべるのです。そして質問が多いのです。
私は、激痛に耐えながら40分以上、廊下に立っていました。看護婦さんが何故座らないのですか?と言ってきましたが立ったり座ったりするたびに激痛がともなうからと言い訳し、ずっと立っていました。非常に辛かったのですが、おかげで良いこともありました。カーテン越しの診察室の話し声が全て聞こえてきたからです。
老人達の多くは、関節や骨の異常で、整形外科に来ていたのですが、ほとんどの人が、単体の病気ではなかったということです。複数の病気を合併していた。例えば、骨折ですが、何かにぶつけて骨折したのではなく、何かの疾患にともなう骨折だったりする。つまり整形外科と内科の両方にまたがる診断をしていたということなんです。
で、思い出したのがこれです!
実は、痛風で身動きとれないので、引きこもってdvdを見ることにしたんです。
で、たまたま「踊れドクター」というdvdがあったので、見たんです。
そしたら病院の総合診療科の話で、病気の原因を特定するという
内容の濃い医療ドラマだった。
どうせ足が痛くて眠れないので徹夜してみたんですが本当に面白かった。
で、私が病院に行って、廊下で他の患者の診察を聞いていたら、これがすごく面白い。たまたま質問ばかりする老人が患者だったからかもしれませんが、下手なテレビ番組よりよほど面白い。というのも、今時の老人達は、中途半端に医学知識があるので、医師と患者の対決になっている。これが妙に面白いのです。
これを病院の待合室にテレビ放送で流したら、
絶対に患者さんは、くらいつくように見るはずです。
なにしろ勉強になる!
下手な番組より、よほど面白い!
特に中途半端に医学知識がある患者との応答が面白い!
で、思ったんですが、BSなんかでやってる変な外国ドラマなんか止めて、病院の診察風景をながしたらどうでしょうか? 絶対に視聴率がとれると思うんですがねえ。医療の現場というものは、最高に面白いですよ。
あと、レントゲン写真。
あれは、デジカメになってるの?
ズームして、液晶テレビ巨大に写したりしてますね。
カルテも、パソコンに日本語で書いてますね。
御客さんに見えるように書いています。
他の科の受診歴も一覧でわかるようになっている。
すごいですね。
つづく
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2011年09月17日
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お大事になさって下さい。
痛風症状の時の移動はステッキがあると、少しは歩行がラクになるそうですが…。
もうご使用中でしょうか?
けど、食事療法以外に健康管理に注意となると難しいですよね。
お大事になさって下さい。
確かに、患者さんとお医者さんのやりとりは面白いですね。
娘の皮膚科通院の際(只今、足裏のイボ治療中)、隣の診察室から、皮膚科医とお年寄り患者の問答が聞こえてきちゃうんですが(耳が遠い患者らしく声がお互いに大きい)、なかなか聞き応えあります。
学生時代の病理学の先生が痛風になり、車椅子で仕事してたのを思い出しました。
マネージャーさんのことですから既にいろいろ調べられたと思いますが、つい先日の「ためしてガッテン」で腎不全と高尿酸血症の関連を紹介してましたね。
食事に関しては、医師や栄養士によって意見が分かれますが、尿酸が高いと動脈硬化を促進するので、それを予防するために食事内容に留意する意味はあると思います。
無酸素運動、体重過多も避けたいですね。マラソンランナーや力士は尿酸が高くなる傾向がありますから。
ちなみに今はX線写真のデジタル化が進み、他院への貸出もCD-Rになってきました。またデジタルのほうが被曝量も少なくなります。
カルテも電子化すると診療報酬が高くなるとか(未確認)。
どうぞお大事になさってくださいm(_ _)m
発作の時には尿酸値は思ったより低いことが多いんです。また、治療のために尿酸値を急激に下げた時、発作を起こしやすくなります。
高血圧で受診されている内科で定期的に値の変動をみていただくと安心ですね。
あんみつさん
>確かに、患者さんとお医者さんのやりとりは面白いですね。
ええ、面白いです。
特に長野県の患者さんは、大人しくないし、
先生も負けてないので、聞いてて爆笑することも多いです。
>尿酸が高いと動脈硬化を促進するので
そうですね。
担当医の人も、足が痛いことより
腎臓や肝臓のことを言っていました。
整形外科なのに?
ひょっとして、がってんを見ていたとか?