2011年11月19日

大学付属病院でスムーズに診察をうける方法1

 実は、私は大学付属病院というのが大嫌い。嫌いになった理由は、私が小学2年生の時、1970年(昭和45年)頃に母親と上京し東大病院で難聴の診察をうけた経験からです。

 東大病院は大きかった。行列も凄かった。最初は、母親の付き添いで診察を受けましたが、検査は一人で受けさせられました。大勢が順番待ちで、部外者は列に並べなかったからです。で、検査前に説明書を読まされました。

 しかし、読めない。
 難しい漢字が、いっぱい書いてあって読めない。
 小学2年生になったばかりの子供には

「高音」「低音」「聴く」「致します」「御願いします」

という習ってない。読めたとしても意味を理解するのは難しい。どうして良いか、オロオロしているうちに、自分の番が来てしまった。そして病院の人が事務的に
「説明書は読みましたか?」
と怖い顔で聞いてくる。私は恐る恐る
「読んだけれど分かりませんでした」
と答えました。すると

「駄目じゃ無いの! 大勢の人が待ってるんだから無駄な時間をつかわせないで」
「きちんと読んでから来なさい」

と、とりつくしまもな、もう一度、一番後に並ばせられました。私は列の最後でボーゼンとするしかなかった。そもそも小学2年生に理解できる説明書でないわけですから、どうしようもない。しかし、そうこうしているうちに、また自分の番が近づいてくるんですが、分からないものは分からないですから、自分の番が近づいてくると、だんだん恐怖をおぼえてくる。幼かった自分は、怒られるのが嫌で、また最後尾にまわってしまった。

 これが大人なら隣の人に聞くなどの知恵が働くのですが、佐渡島の田舎から上京したばかりの小学2年生には無理な相談。だいたい昨日までエスカレーターも、エレベーターも、自動ドアも知らない土人として育った子供ですから、まわりにいる背広を着た東京の大人たちなんて、エイリアンぐらいにしか見えない。

 第一、私が困っていても、みんな無視している。
 こんな時、佐渡島の老人たちなら困っている子供がいたら
「どうしたの?」
 と聞いてくれるけれど、東京大学の病院に来ている大人たちはムスッとしてる。
 で、何時間も、もじもじしているうちに母親が
「遅いぞ、変だな」
と気がついて見に来て、ようやく説明書の意味を解読することができたんです。





 当時の東大病院は、一事が万事、こんな感じですから、いまだに私は大学病院にアレルギーがある。こういう病院が、正しい診療が出来るはずがないと、いまだに偏見をもっています。幼い頃に刷り込まれた体験は、この歳になっても残っている。だから町医者ばかりにかかっていたのですが、その町医者に

の可能性があるので、群馬大学の◆◆先生に紹介状を書きますので、群馬大学で精密検査をうけてください」

と言われてしまった。
で、群馬大学付属病院に電話してみた。

「あのー、◎◎病院の◎◎先生から、紹介状をいただきまして、癌の疑いがあるので◇◇科の◆◆先生に見てもらうように言われたのですが」
「予約受付は、15時で終了しました。明日の13時から15時の間にお電話ください」
「え?」
「・・・・・」
「あ、あのー、そちら(群馬大学付属病院)は、前日の13時から15時の間に予約をしないと診察してくれないのでしょうか?ホームページには、朝8時から受付と書いてあるんですけれど」
「初診ですか?」
「はい」
「初診なら、朝8時から受付です」
「で、◆◆先生は、水・金しかおられないと聞きましたので、金曜日の明日に、そちらに伺おうと思って電話したんですけれど」
「初診から◆◆先生がみるわけではないので、別の先生に見てもらいます」
「では、明日、診察してもらうことは可能であるということですね?」
「はい」

 とういうわけで何とか診察してもらえることになった。
 短く文章にしていますが、他にもいろいろなやりとりがありました。
 けれど、それは省略しています。
 それにしても長かった。
 ドドーッと疲れてしまった。
 最初の電話で、こんなに遠回りするとは。

 もし、私がホームページを見ながら電話口で粘って対応してなかったら、診察してもらうまでに、いったい何日かかったのだろうかと思うとゾッとしました。だって、最初の対応だと、明日の13時から15時の間にお電話くださいだけだったので、そのとおりにしていたら、翌週の扱いになってしまっていた。そのうえに「初診なら初診と言いなさい」と怒られるところであった。やっぱり「白い巨塔」なのかなと思ってしまった。





 なぜ、私が、ブログにこんなことを書いたかといいますと、
 こういう場合、つまり私のようなケースの場合は、
 もっと別な手段があったんですね。
 それを怠ったために白い巨塔の罠にはまってしまうところだったんです。

 まず、最初に私が犯した誤りは、病院の代表電話に

「あのー、◎◎病院の◎◎先生から、紹介状をいただきまして、癌の疑いがあるので◇◇科の◆◆先生に見てもらうように言われたのですが」

と言ってしまったことです。こんな事を言ってしまったので、代表電話のオペレーターの人が、直接、◇◇科の◆◆先生の担当の秘書か何かに電話にまわしてしまったために、こういうことになってしまったと思われます。

 こういう場合は、代表電話のオペレーターの人に

「はじめて群馬大学付属病院に行くのですが、何しろ何も分からない田舎ものなので、総合案内とか、どこか相談できる部署につないでもらえますか?」 

 と言えば良かったんですね。
 でないと、白い巨塔の罠にはまってしまう。

 敵を知り、己を知らざれば、百戦あやうからず(孫子)

 まずは、敵を知るところから始めなければならない。
 よーするに各病院のシステムを知らなければならない。
 大きい病院には、そういうシステムを親切に教えてくれる部署がかならずあるんです。
 そこに電話するべきだった。
 うーん。
 勉強になりましたわ。

 このシリーズ、しばらく続けます。
 みなさんの参考になるように、
 群馬大学付属病院を徹底的に解剖してみせます。
 私のように田舎者が大病院でウロウロしないために。

つづく

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posted by マネージャー at 13:19| Comment(5) | TrackBack(0) | テーマ別雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
私も以前精密検査のために大学病院を紹介されたときは、
その大学病院のHPで検索してみました。
大学病院にもよると思いますが、初診の場合、紹介状の有無による
診察の受け方が紹介されていましたのであまり迷わずに診察を受けることができました。
今はHPを検索して予備知識を得られるので便利ですね。
Posted by イトウ at 2011年11月19日 17:22
いつも楽しみに記事を読んでおります。
私も大学病院は苦手と言いますか酷い目に。
生まれつきの病気を持ってるため小さい頃から大学病院にはお世話にはなっているのですが
あの冷たい雰囲気と患者を人間として見ていないじゃないかと思う言動には閉口です。
特に関東など都会より地方の大学病院の方がより酷い気がします。
4才の小さい子が注射を我慢しても絶対に誉めませんでしたし。
泣けばもの凄い鬼の形相で睨まれたものです。
最近はかなり改善はしましたがやはり独特の冷たい雰囲気は残っていますね。
病院名は書きませんがあの芥川賞受賞作家南木佳士さんが学んだ大学です。
Posted by おあき at 2011年11月20日 05:35
お疲れさまでした。
敵を知るかぁ…。冷たさほどの強敵はなかなかないですよね。
Posted by まる at 2011年11月20日 07:38
イトウさん
おあきさん
まるさん

皆さん、コメントありがとうございます。
最近の私は病気の総合デパート化してしまったのと
健康診断などで、あちこちの病院とお友達になったてまいました。orz
で、病院にも、いろいろ差があることにきがつきましたね。
それについても、おいおい書いていこうかと思います。
Posted by マネージャー at 2011年11月20日 23:27
簡単には13じ〜15じの間に電話したら紹介状上の先生に診断してもらえる事です。有名だから明日すぐあえるスケジュールではない事です。
自分の都合上に診断を受けたければ医者を選べないって事。
Posted by む at 2013年04月19日 22:29
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