群馬大学付属病院に到着した。第4駐車場から、巨大なショッピングモールを通って外来棟に到着。そこに総合案内があった。
総合案内には、受付嬢の他にフロアースタッフが居て、こっちがマゴマゴしていると親切に色々教えてくれる。まず初診の受付用紙を書いて、受付用紙を何番の受付カウンターに出すのか教えてくれた。そして、診察のための手順を書いたパンフレットをくれました。
なにげに、このパンフレットが素晴らしい。
これからの手順が図面で説明してある。
おまけに病院の詳しい地図があるうえに、
いろいろな疑問点がQ&A方式で載っている。
下手なペンションやユースホステルの案内書より、よほど親切に書いてある。サービス業の私も、真っ青の案内書になっている。しかし、この案内書は、来てから渡すのではなく、ホームページに載せて欲しかったな。いや、ホームページに載ってるのかもしれないけれど、もっと分かりやすく、トップページに
「初めての外来の方へ」
と書いて、最初に読ませるようにしてほしかった。そうすれば、私も最初にまごつかなかった。素晴らしい案内書があるだけに残念。
で、受付に受付用紙と紹介状を提出して10分ほど待つと、一人一人ではなく、一挙に7人くらい呼び出された。で、7人同時に手順の説明を受けた。驚いたことに、全員が町医者の紹介状を持っていた。
「なぜ、みんな紹介状を持っている?」
と疑問に思ったら、群馬大学付属病院は、特定機能病院といって基本的に紹介状がないと見てくれない病院なのだそうだ。つまり町医者の手に負えない病気を専門に診る病院ということらしい。だから全員が紹介状を持っている。
紹介状無しで診ることも不可能ではないらしいのだが、その場合は、紹介状無し料金として、3150円が加算されるシステムになっている。つまり、群馬大学付属病院は、重病難病の専門の病院ということになる。さらに緊急性の無い治療にいたっては、時間外選定医療費として、4200円が加算される。
で、気がついたのだが、医療費にも消費税がかかるんですね。
つまり消費税が上がったら医療費も上がることになる。
くそー嘘つき民主党め!
議論さえしないと言ったのはどこのどいつだよ!
しかし、群馬大学付属病院は、この医療費高騰に対する対処も教えてくれた。
こういうパンフレットをくれたのだ。
このパンフレットによると、特殊な56種の病気に関しては診療費の一部を国が補助してくれるらしい。ただし患者が「特定疾患医療給付申請書」を居住する保健福祉事務所に申請し受理された日から適用となる。例えば緊急に手術を受けたが、申請書の準備が遅れて次の日に申請した場合は手術費の補助を受けることができません。速やかに申請を行うことが重要とのこと。そのための相談窓口が群馬大学付属病院にあった。
患者支援センターもあった。
癌相談もできるとのこと。
補助金の給付など、難しい事もここで教えてくれるらしい。
もちろんクレーム受付もできる。
つまり、群馬大学付属病院は、こういうサービス環境が完璧なのです。逆に言うと、こういう部門が充実しているがために、私が最初に電話したときに、代表電話のオペレーターが、ものずごく対応の悪い部署に繋いでしまったともいえます。で、白い巨塔の罠にはまってしまった。
「あのー、◎◎病院の◎◎先生から、紹介状をいただきまして、癌の疑いがあるので◇◇科の◆◆先生に見てもらうように言われたのですが」
「予約受付は、15時で終了しました。明日の13時から15時の間にお電話ください」
「え?」
もし、そのとおりにしていたら、私は何日も診察してもらえないはずだった。
私は、代表電話のオペレーターに
「はじめて群馬大学付属病院に行くのですが、何しろ何も分からない田舎ものなので、総合案内とか、どこか相談できる部署につないでもらえますか?」
と聞くべきであった。群馬大学付属病院は、町医者と違って部署が専門化しているために、極度に専門的であり、対応も官僚化しているのである。これは決して群馬大学付属病院を批判しているのではない。極度に専門的であり、対応も官僚化しているということは、総合案内も、患者支援センターも、極度に専門的であり、対応も官僚化しているために、完璧な仕事をしてくれるからだ。ようは、何とかとハサミは使いようで、これはこれで具合がいいのかもしれない。
というのも、町医者にも、長所と欠点があるからだ。
町医者の長所は、とにかく親切なこと。かゆいところに手が届くところだが、時々、うざったくなることもある。待合室で待っていると事務方(それとも看護婦?)が「インフルエンザの予防注射はいりませんか?」と売り込みにきたりする。整形外科にかかっていても、咳をしていたりすると、なぜか咳止めまで処方してくれたりする。基本的に院内薬局なのでジェネリックカードを出しても、薬の種類が少ないためか使えなかったりする。この点、群馬大学付属病院だと、そもそも薬は全て院外薬局。病院では薬をだしてくれない。
けれど町医者の面白いところは、患者の懐具合も考えてくれるところ。
「◆◆検査は、3ヶ月の間を置かないと国民健康保険が使えませんから、次回の検査は、3ヶ月後にしましょう」
おいおい、癌の疑いがあるんだろ?
1ヶ月後でいいよ!
と患者が思っていても、しっかり患者の懐具合を考えてくれる。
この点、大学付属病院は容赦ない。
「町医者で調べた1週間前のPSA検査で、5.8でした」
「そうですか、じゃ、もう一回検査しましょう」
さすがは群馬大学付属病院。
慎重に慎重をかさねている。
つづく。
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