2011年11月24日

ギリシャはユーロ圏にとどまるの?

ギリシャはユーロ圏にとどまる=S&Pソブリン格付け部門責任者

http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-24308320111123

 [ダブリン 23日 ロイター] 格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)のソブリン格付け部門責任者、デービッド・ビアーズ氏は23日、ギリシャはユーロ圏にとどまるとの見通しを示した。当地で会見したビアーズ氏は、「われわれの基本シナリオでは、向こう12カ月のユーロ圏加盟国に変化はない。ギリシャがユーロ圏を離脱することで利益を得るという考えは完全に間違っている」と話した。




 ギリシャは、ユーロから離脱した方が良いね。ギリシャが、こんなになったのは、ユーロ圏内にはいったのが原因なのは、旅行者の常識です。あのせいでバックパッカーやホステラーは、みんなトルコとクロアチアに旅行にいくようになってしまった。

 そもそもギリシャは、GDPの3割が観光収入なのに、ユーロに入ったせいで物価が高騰して、誰もギリシャに旅行に行かなくなってしまった。で、古代ギリシャ遺跡の半分はトルコにあるから、みんなトルコにいってしまう。いま、トルコはウハウハですよ。なのに、どうしてギリシャは、ユーロにこだわるのだろう? ギリシャは、ユーロから離脱した方が良いですね。

 そもそもギリシャには観光以外の企業がない。
 観光の他は、公務員というか特殊法人ばかり。
 なのに観光産業をズタズタにして、どうするの?

 今回のギリシャ問題は、ギリシャが独自に通貨政策がとれないことに原因があるわけですから、ギリシャは早急にユーロから離脱すべきですね。でなければ、ギリシャはドイツの植民地になってしまう。ギリシャの不動産の多くがドイツ人の所有になっていることは、ギリシャにとって決して好ましくないし、ある時期を境にして、ナショナリズムが爆発しないともかぎらない。そうなってしまえば、ドイツにとっても不幸な話ですからね。

 で、この事件で思い出すのが、今から20年くらい前に、ベルリンの壁か崩れたときに東欧旅行したときの思い出です。

 あの時、東欧は貧しかったんです。
 宿なんか、1泊百円で泊まれた。
 豪華ランチも、百円あればおつりがきた。
 そのために、おおぜいの旅行者が殺到して、東欧は発展した。
 その数年後は、1泊千円になっていた。

 で、東欧の中で、旅行者が行かなかった国がある。
 旧東ドイツ。
 おなじマルクにしてしまったために、物価が西ドイツと変わらなかったために、旅行者たちは避けてしまった。そして東ドイツ人は怠け者と言われるようになってしまった。だからユーロができたときに、

「おいおい、本当に大丈夫なのか?」

と他人事ながら心配していましたが、案の定、ギリシャが破綻しかかっている。共通通貨というものは、にたような経済力の国同士でないと、失敗するのは、ドイツ人だって東ドイツの失敗で、わかっていたろうに。どうして、こんなミスをおかしたのか? もっとも、旧西ドイツは、旧東ドイツの市場を根こそぎ奪っているから、ユーロでも、同じように南欧の市場を奪いまくる魂胆だったのだろうか? そういうふうに勘ぐりたくなる。

 どっちにしろ、このままではお互いに不幸だからギリシャは離脱した方がいいと思うんですが、どうなんでしょうか? これは、あくまでも無責任な旅人の視点からですが。



つづく。

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posted by マネージャー at 21:42| Comment(15) | TrackBack(0) | ニュース・時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
UKがユーロに参加しなかったのも、そこなんです。フランスとドイツがご指摘のように、美辞麗句で掻っ攫った陰謀はそこなんです。嘗て日本も円でアジアマネーを牛耳ろうとしていたんだけど、ETFは大東亜共栄圏マネーのアイデアをUSAにパクラレそうになっている。国際金融資本は今、次の手を策略中です。わかるかなぁ?!
Posted by 進之助 at 2011年11月25日 21:12
イギリスは賢かったと思います。それに対して馬鹿だったのがアイスランドやギリシャ。目先の利益に目がくらんだのだろうなあ。そもそも、ユーロを作るくらいなら、どうして金本位制を復活させなかったのか? そのへんあたりからしておかしいです。ユーロに参加するくらいなら金本位制でいいはず。それをしなかったのは、独自の通貨政策をやりたかったからでしょ?でも、ドイツにとって都合の良い通貨政策と、ギリシャにとって都合の良い通貨政策は、正反対です。ドイツは引き締めたいし、ギリシャは緩和したい。

でも、ユーロはドイツの通貨政策で引き締められている。
これじゃ、ギリシャが破産しないですむはずがない。
このままいくと、ギリシャはドイツの植民地になってしまう。
もしくはドイツと合併するしかなくなってしまう。
そうすればドイツの援助がうけられる。
つまり1938年を繰り返すことになる。


Posted by マネージャー at 2011年11月26日 13:44
進之助さん、分かりたいのに全然理解できません…。

フランスの、外人嫌いや不満の根っこの一つに、自分達も生活苦しいのに、ギリシャへお金が流れていってることもあるんだなってことは時々会話に出てきてるから感じます。
アイスランド・ギリシャ。前にも誰かが話してた時、世界銀行が得をするとか言ってたなぁ。ウィキペディア頼みで調べても、全然意味が分からない〜。
Posted by まる at 2011年11月29日 07:36
通貨を共通化することによって、為替差益がなくなります。
すると、経済的強国が、経済的弱国をボコボコにできるんです。
相手の市場を根こそぎ奪える。
だから、フランスとドイツが有利になる。
しかし、通貨の共通化によって、ギリシャは、一時的に金持ちになれる。
で、ユーロを採用したのですが、
ギリシャは買うばかりで、ギリシャには売るものがないので、
ギリシャは、ユーロ不足になります。
つまり、ギリシャはデフレになる。

ここで、困ったことになります。
ドイツ・フランスは、ユーロが過剰になる。
つまり、インフレ気味になる。
で、ドイツ・フランスは、ユーロの金融引き締めをおこないます。
ギリシャは、ますますデフレになり、ユーロ不足になる。
国債を発行できなくなる。
そのために国債の金利を上げざるをえなくなって、
財政危機に陥るわけです。

これを解消するには、ギリシャにユーロを落とすか、金融緩和を行うしかない。ドイツとしては金融緩和を行えないので、ギリシャに援助するしかないけれど、そのために担保が必要になります。
この構図は、日本とアメリカにも、似たような図式があるんです。
他人事ではありません。

Posted by マネージャー at 2011年12月01日 23:50
ウィキペディアには、嘘が多いので気をつけてください。
でも、一番の嘘つきはテレビかな。
テレビが一番悪質

Posted by 追伸 at 2011年12月02日 09:20
分かったようなまだ漠然としているような…せっかく教えてもらってるのになんだか申し訳ないです^^;今ネットであれこれとりあえず読んでみてはいるのですが。これが分かったらもう少し別の見方も出来る気がするんですよね。

そうですね、ウィキペディア、国によってもたまに違うこと書かれてるし、何が本当かなんてよく分からないですね。どっちにしろ細かい話になると理解が追いつかなくなるので、私には大雑把な理解にフル活用させてもらっていますが。

日本とアメリカもなんですか…。対アメリカにはどの国もこの図式、当てはまるんでしょうか?そもそも、ユーロを作るメリットが読んでもいまいち分からないですもん。
Posted by まる at 2011年12月03日 23:58
>分かったようなまだ漠然としているような…

これは無理もないです。
経理が分かってないと、わかりにくいですから。
逆に言うと複式簿記がわかると、世界が見えてきます。


よーするに、ギリシャからユーロが減っていった。
働かずに買うばかりだからね。
そして、ドイツにユーロが貯まっていった。
働いて売るばかりだからね。


ギリシャには、ユーロが不足して
ドイツには、ユーロが余ってくる。

で、ギリシャは、金融緩和したい。ユーロが足りないから。
で、ドイツは、金融引き締めしたい。ユーロが余ってるから。

しかし、ドイツもギリシャも独自の金融政策を行えない。
で、ヨーロッパは大パニックになっているんです。

このままいくと、ユーロは破綻する可能性も出てきた。
唯一、涼しい顔をしているのが、ユーロを採用しなかったイギリスです。




Posted by マネージャー at 2011年12月08日 01:19
なるほど。ありがとうございます。
これだけざっくりしていると分かります!

そうですよね…今回、友だちが遊びに来るということで為替を久しぶりにみてみたら、今ユーロは103円ですよ!
地震後の影響で大打撃を受けているはずの日本円の方が強いのには驚きます。
Posted by まる at 2011年12月12日 07:31
円が強いのは、日銀が円を刷らないからですね。
日本経済が強いというわけではない。
日銀と政府が、デフレ誘導の最低の政策をしてるからです。

今、世界は通貨戦争をしかけてます。
ドルは、3倍の通貨を発行し
ユーロは、1.5倍の通貨を発行。

なのに日銀は、なにもしてない。

ユーロが、103円なのは、あたりまえなんです。
ユーロの通貨が、市場に1.5倍も増えてるからです。
日銀と政府が馬鹿すぎるんです。
このままいくと、株をやってる人は大損します。

円高になれば、デフレになります。
つまり、設備投資をしなくなる。
ものの価値が下がるんですから。
つまり景気は悪くなり不景気は続くことになる。


Posted by マネージャー at 2011年12月12日 21:55
円が強いわけじゃなかったんですか…!
はぁぁ…何がなんだか。

為替差益に差損、金融引き締めと緩和、その対策の理屈がやっとちょっと分かったような気がしてきたのに、

通貨を市場に増やす?なんだそれは!?

…あ、でも、だからユーロやドルが何もしていない日本円に対してさがってるんですね。

でも、お金をいくら刷っても、お金の価値が下がって同じものを買うのによりお金を払う必要があるだけで、意味がなくないんですか?

もう〜、もうちょっと学校で勉強しておけばよかったなぁ。
Posted by まる at 2011年12月13日 07:45
>通貨を市場に増やす?なんだそれは!?

通貨に信用があれば、無限大に発行できるのです。たとえば、日本政府に借金がありますよね? これをチャラにすることもできる。政府が、100兆円紙幣を10枚刷って日銀に持って行けば、日銀は交換しなければならない。

ただ、それをすると金の価値が下がってインフレになります。
これが通貨を下げるということです。
これを嫌がる人種もいる。
それが誰かということは、ここでは述べませんが、
ここで質問です。

あなたは消費税を5パーセントアップするのと、
5パーセントのインフレを受け入れるのでは、
どちらが良いですか?
どっちも、負担は同じように見えますが、儲かる人は変わってくる。

消費税を5パーセントアップするのと儲かる人がいる。
公務員です。
そして設備投資が減って景気が悪くなる。

逆に5パーセントのインフレにすると儲かる人もいる。
民間です。
そして設備投資が激しくなって景気が良くなる。

日本の戦後の高度成長は、後者によって得られたものです。
で、バブル消滅以降は、前者によってなされている。

アメリカと、ドイツは、それに気がついたんだと思います。
それで通貨を増やして、設備投資を増やすようにしているんです。
そして国の財政危機を脱しようとしている。
金に価値が無くなったら、物の価値が上がりますね。
つまり、金を使わないと損する。
貯金をやめて、投資に走るようになるんです。

よく、公務員の給料を下げろと言う声を聞きますよね?
税金の大半が人件費だとも言いますよね?
昔は、こういうことはなかったんです。
インフレだったから。

正直言って、公務員の給料を下げるのは難しいですよ。
無駄を減らすのも難しい。
しかし、5パーセントのインフレは簡単にできる。
逆に消費税アップを認めたらダメです。
もっと事態は悪くなる。デフレがますます進行して、日本経済は、最悪なことになる。
Posted by マネージャー at 2011年12月13日 09:12
なるほど!!
ありがとうございます、とてもわかりやすいです!

そういえば、母が就職するころは、公務員なんてなりたいと思う人がいなかったと言っていましたね。給料が安いから。

そういえば、私が小さい頃に消費税が出来てましたね。
記憶がある小学生のときにはすでに、バブル崩壊とか、不景気だって言われるようになっていましたね。

消費税と不景気がそういう理屈で関わっていたのかぁ。。。
本当に勉強になりました!
Posted by まる at 2011年12月13日 20:26
私の両親は公務員でした。
オイルショック前の教師の初任給は3万円。
で、出稼ぎ農家の月給が20万円。
大工の日当が1万円。
これが今じゃ大逆転。
長期間のデフレと増税の結果です。


>私が小さい頃に消費税が出来てましたね。

最初に消費税ができたときは、税収は減ってません。増えています。
理由は、消費税によって税金が下がったからです。
物品税などが廃止されたからです。

しかし、消費税を3パーセントから5パーセントに増やした時から日本経済が失速しだした。税収も増えなかった。増税によって消費が抑制されたからです。そしてデフレが加速して、物の価値が下がり、お金の価値が上がった。

物(土地)の価値が下がったら資産家は誰も設備投資しません。
設備投資しても値段が下がるから損しますから。
設備投資をやめて、金融資産にはしります。
だって、デフレで、お金の価値があがりますから。
そうなると、不況になります。
不況で困るのは民間です。
しかし、全く困らない人もいる。公務員です。
彼らの給料は下がらない。

だから増税を言ってくる人の理屈に騙されてはだめだと思いますね。
どんな美辞麗句をならべたって、
その理屈の背後に腹黒い野心があるんですから。
Posted by マネージャー at 2011年12月15日 09:47
すごい…そんなにお給料に差があったとは。

このお給料で、公務員が生活くるしいわけではなくて、それだけ羽振りがよかったということなんですよね。

昔はストライキもやっていたと以前の職場で聞きました。公立なのに、保育園でストライキやられたらめちゃくちゃ迷惑じゃん、と思っていたけど、なんだか感覚が今とずいぶん違ったのですね。

バブルの時の話や父母の時代の話を思い浮かべつつ、インフレ・デフレを考えると、非常にわかりやすいですね。お金を市場に増やすといわれた時にはもう理解できないんじゃないかと思いました(笑)
Posted by まる at 2011年12月17日 20:56
>このお給料で、公務員が生活くるしいわけではなくて、それだけ羽振りがよかったということなんですよね。

そうです。羽振りが良かったんです。だから佐渡島で最初に車を買ったのは、出稼ぎ農家だったんです。公務員が買うのは最後でした。その代わりに公務員は尊敬されていたんです。安月給なのによくやるわいと。これが今じゃ逆転です。

で、公務員の給料を下げろと言う意見も出てきます。
しかし、下げるのは無理ですよ。

というか、下げてはいけない。そういうスケープゴートを造ったって、少しも良いことはないんです。それは増税と一緒で、かえって景気を悪くする。そんなことより、民間をもっともうけさせてあげて、公務員の給料より民間を金持ちにしてあげた方が良い。そのためには、増税でなくて通貨を増やしてあげるだけで良い。それだけで景気は回復する。詳しくは、こちらをどうぞ

http://youtu.be/C2hZPvED_2g

デフレこそが最大の悪魔



Posted by マネージャー at 2011年12月18日 00:43
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