2012年12月06日

学生時代のトラウマ

信楽焼状態(妊婦)になってる、うちのかみさんが、実家から戻ってきた。
不思議なことに、いなくなると寂しくなるものである。
戻ってくるとホッとするから、本当に不思議だ。
で、戻ってきたかみさんが、目を輝かしながら

「聞いて、聞いてくれる?」のオーラをだしまくるので、ちょっとつきあってやることにした。

「出産する予定の病院が凄かった。個室で、ソファーがあって何でもそろってる。豪華ホテルなみ」
「よかったねえ」
「今から楽しみなんだけれど、1泊くらいしかしないんだよね」
「いや、何泊もするところじゃないし」
「看護婦さんにパソコン持ってきていいですか?って聞いたんだけれど、『いや、それどころじゃないですよ』って言われちゃった」

 そりゃーそうだろ!
 と突っ込みたかったがやめた。
 まるで遠足に行く小学校生みたいだったので。
 
「付き添い出産にくる?」
「宿があるので遠慮しておきます」

 実は、私にはトラウマがある。
 学生時代、といっても高校を卒業したばかりの時に、某ドキュメンタリー映画監督に
「映倫を通過する前の科学映画の試写会にこないか?」
 と誘われて見に行ったことがあった。
 映像の世界では、こういう誘いは断れない。
 神の命令と一緒なので、どんなに重要な用事があっても
 キャンセルして見に行かなければならない。で、見に行った。

 見に行くと、映倫を通過する前の科学映画とは、出産の映画だった。
 スウェーデンの映画だったと思うが、巨大スクリーンに出産のドアップを10回くらい見せられた。若い頃だったので、血の気が引いた。一緒にみた男子たちは、みんな真っ青になっていた。
 
 上映後、真っ青になっている男たちに、年配の女性スタッフが慰めてくれた。昔は、出産に男を絶対に立ち会わせなかったらしい。それは、このような場面をみせると「女性がこんなに苦しむなら子供はいらない」と男が思うからだということらしい。実際そのとおりで、しばらくのあいだは肉も食えなかったし、どんな美人が目の前を通っても、何も興奮しなかった。ただ、ただ、「すまん」と思うだけで、いったい何が「すまん」のか訳がわからなかったが、1年くらいはスケベ心がわかなかった。なにしろ男は大量の血をみるのに馴れてないから、その衝撃に面食らってしまっていた。
 
 あれから三十年たつが、今のお父さんは、平気で立ち会えるらしい。
 男たちもタフになったものだ。


つづく。

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posted by マネージャー at 18:19| Comment(9) | TrackBack(0) | グンマーで嫁が出産と育児 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
それは辛い体験をなさいましたね…
うちの夫は医療オタクの側面がありながら怖がりなので、付き添い出産は残念ながら断られました(笑)
学生の頃、ちょっとだけ産婦人科病棟でアルバイトをしましたが、パパと子どもたち、みんなで分娩に立ち会われたご家族がありましたね。安産で何よりでした。
これが難産だったら勿論入室できませんからね。
Posted by あんみつ at 2012年12月06日 18:55
MGと智子さんの会話を読んでいて、率直に言うと、MGって、照れ隠しなのか、大人の男の会話が苦手なのかね・・もっと演技でも、包み込む、受け止める会話の方法が、男として必要に思えるのは、私だけなのか!
脚本家らしくないのは本音なのかな。チョット辛口なのは、この時期の女性はナイーブなのだからだ。

Posted by 進之助 at 2012年12月06日 20:33
あんみつさん
進之助さん

日本では伝統的に出産の立ち会いは忌諱されていたようですが、私なら理由が分かります。一緒に見た男たちはみんな俯いていましたし、みんなしばらく彼女ができなかった。でも、今の若い人たちは、ビデオを何台もセットして医者たちに怒られてるらしい。信じられない。
Posted by マネージャー at 2012年12月07日 02:12
懐かしいですね。自分は大学は法学部ですが、血を見たり肉を削るのがいやで法医学の授業は受けませんでしたが、元妻の出産は立ち会いました。手を握ると普段の握力の倍あったり、息んでいる谷間にコーヒーを飲んで帰ったら、臭いから近寄らないでと言われたり。自分は産道から出てくるのを見ようと回り込んだらやめてと絶叫され、出てくるのは殆ど見ておりませんが、出てきてとりあげられるのは見ました。で、妻が胎盤とか処理している間は男性親でも赤ちゃんが泣かないようにとずっとカンガルーケアといって自分が上半身裸になって横たわり赤ちゃんを胸の上に抱いていました。でも、男の子だったからか5歳ぐらいまではママでないと泣きましたが。もう、遠い思い出です。そのうち、ゲストハウスの雪かきも手伝うようになるんでしょうね。子育て部屋とか別棟作るんですか?
Posted by けんご@異骨相 at 2012年12月07日 02:39
そりゃそーだろ!と突っ込みを入れなかったのは、宿主さんなりの思いやりですね。

トラウマ体験は奥さんに話されているのでしょうか?
それによって多少違ってくると思います。
奥さんがこのブログを読めばわかるか。

万が一、私が妊娠→出産する時は、手を握って励ましてほしいなあ。

以前はよくドラマの出産シーンで、「お母さーん!」と叫ぶセリフがあったな。

感慨深いです。

Posted by 625 at 2012年12月07日 23:02
私は絶対に、立ち会いはNo thank you!でした。

ダンナはんは、注射の痛みイヤさに血液型を未だに調べてないような男なので、出産のグロさに耐えられる訳がないし、第一、絶対に、取り乱して、苦しみであろう自分を観られるのはイヤだったんですよねぇ。

そういうダンナはんにいられて、オロオロされる方が、邪魔だろうなぁ、きっと、叱りつけちゃう、かなり本気で、と、思ってました。

ま、結果的には、切迫早産で、緊急帝王切開手術になったから、ダンナはんが立ち会うことは不可能だったのですがね。

ところで、出産する場合、基本的に、自然分娩で、1週間、帝王切開で、2週間くらいは、入院すると思うんですけど、その豪華部屋は、出産前までしかいられないのかなぁ?

それくらい、立派な病室なら、赤ちゃんとも同室で、1週間くらいは、宿泊できるような気がするけれど。
まぁ、病院のシステムにもよるもんなぁ・・・。

私の場合、娘がNICU入院したので、面会も1日3回と限られていたから、時間に比較的ゆとりありましたが、赤ちゃんが、元気に生まれてきた場合は、2〜3時間置きには、母乳をあげて、オムツをかえてやらないといけないので、確かに、ナースのおっしゃるとおり、パソコンやってる余裕はないかも知れないですねぇ・・・。

ともあれ、引き続き、奥様の経過の安定と安産をお祈り申し上げます!
Posted by みわぼー at 2012年12月08日 23:45
けんご@異骨相さん
625さん
みわぼーさん

よく聞いたら、5日くらい入院するらしかったです。ということは、私も豪華部屋に泊まることが出来るみたいですね。なにしろソファーがあるらしいので。でも立ち会いは無理だなあ。近所ならともかく。

ちなみに私が見た出産ドキュメンタリー映画は、映画でした。つまり、巨大スクリーンで見ています。ビデオではありません。しかもクローズアップの連続。これが、どんなに凄いことなのかは、体験者でないと分からないでしょう。おまけに、高校を出たばかりの純情無垢で奥手な田舎青年ですから、それはもう・・・・。あれに比べれば、たいての恐怖映画はなんともない。


Posted by マネージャー at 2012年12月09日 00:02
相当インパクトが有る映画だったんですね。
血を見るのは苦手って人居ますからね〜(^_^;)仕方ないですよ。

私は旦那も立ち会いしました。自然分娩に挑戦しましたが産道が固く息子、希海(のぞみ)が下りて来ないし息子の心拍も上下が激しく自然分娩は厳しいね(>_<)と先生に言われ、途中から緊急帝王切開に切り替えました。

入院してた病院のご飯凄かったです!ビックリしちゃいました(^^ゞ
個室では無かったんですが、出てくるご飯が楽しみでした。

Posted by 山ガール特訓中 at 2012年12月10日 00:54
嫁さんも、祝い膳を楽しみにしているようです。
立ち会い出産は、やりませんが、
5日くらい入院するらしいので、
休館にすれば、どうやら私も見舞いにいけそうなので
こういう時くらいは、愛妻の物まねでもやろうかと。
Posted by マネージャー at 2012年12月11日 04:22
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