2005年05月27日

シャクナゲ豆知識1

シャクナゲ豆知識1

3日間私は、上京します。
 ユースホステル協会の研修会にでるためです。

 でも、ご心配なく、北軽井沢ブルーベリーYGHは、営業中です。カミさんとスタッフの武馬利江さんが留守番営業してくれていますから、泊まれますので、泊まりに来てください。今年は、シャクナゲが綺麗ですから、一人でも多くの皆さんに、シャクナゲを見てもらいたいので、休館にはしません。

 ただし、私が研修に出かけているために、私の解説は、ありませんから、ここで少しだけシャクナゲについて解説しておきます。日本には、シャクナゲは6種あります。大きく分けると南方系の4種と北方系の2種です。

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 南方系のシャクナゲは、 ヤクシマシャクナゲ、 ツクシシャクナゲ、ホソバシヤクナゲ、アズマシャクナゲ。北方系のハクサンシャクナゲ、キバナシャクナゲの2種です。

 嬬恋村のシャクナゲは、白山シャクナゲ・アズマシャクナゲ・屋久島シャクナゲと3種類あります。そのうちのアズマシャクナゲ・屋久島シャクナゲは、植樹によって植えられたものですが、白山シャクナゲは、天然物です。皆さんに見ていただきたいのは、この天然物の白山シャクナゲの方で、それはもう立派な大木に育っています。

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 皆さんは、シャクナゲというと、小柄で小さな木をイメージされるかもしれませんが、嬬恋村の天然ものの白山シャクナゲは、立派なものもおおく、こういうシャクナゲは、シャクナゲ園の奥深く浅間山近くまで登っていかなければ見られません。

 そして、今、満開なのはアズマシャクナゲですが、これは寒さに弱いので、ちょっとでも霜が降りると、すぐに花が枯れてしまいます。しかし、ハクサンシャクナゲは、寒さに強い北方系ですから、美しい花を残す確率が高いんですね。そこで、シャクナゲ園を見るコツを述べますと、枯れかかっているシャクナゲ群落を見ても、決してガッカリしないことなんです。

 種類の違う群落が、必ずあります。
 標高を変えれば、必ずピークの群落があります。

 見頃は、5月末までですが、シャクナゲの花の命は短く、3日くらいで枯れますから、5月末だと、かなり高所まで登らないといけません。つまり、ここ数日から1週間くらいが一番シャクナゲが咲いている時期なんですね。

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 そして、今、満開なのはアズマシャクナゲですが、これは寒さに弱いので、ちょっとでも霜が降りると、すぐに花が枯れてしまいます。しかし、ハクサンシャクナゲは、寒さに強い北方系ですから、美しい花を残す確率が高いんですね。そこで、シャクナゲ園を見るコツを述べますと、枯れかかっているシャクナゲ群落を見ても、決してガッカリしないことなんです。


ハクサンシャクナゲ

 シャクナゲ園の奥深くにあります。開花予想は5月末です。これは幻のシャクナゲで、つうの人は、他のシャクナゲなどめもくれずにハクサンシャクナゲを追い求めます。シャクナゲ園のハクサンシャクナゲは、巨樹ばかりで、見応えありますが、山の奥に行かないと見れません。

 ちなみに、このハクサンシャクナゲは、寒さに非常に強い性質を持ってますから、シャクナゲ園にあるシャクナゲの中でも、特に花が枯れにくく、霜やヒョウなどにも強いですから、見学者の期待を裏切りません。

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アズマシャクナゲ

 酸性土壌を好むといわれているアズマシャクナゲは、まさに浅間山の麓に相応しいシャクナゲです。おまけにシャクナゲはレンゲツツジと同様、毒をもっているのでカモシカなどの食害にあわないません。

 けれどアズマシャクナゲは、シャクナゲの中でも最も花が美しいので、人間が手折って持っていってしまう人が多いのが、このアズマシャクナゲの欠点です。美しすぎるのが欠点というシャクナゲなんですね。また、寒さにも弱いので浅間の麓では、霜やヒョウに、花がやられやすいという欠点もあります。

 シャクナゲ園では、このアズマシャクナゲが一番多いために、年によっては花が不作になることもありますが、それでも美しい花にうっとりしてしまうアズマシャクナゲには、なんとも言い難いものがあります。

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屋久島シャクナゲ

 シャクナゲ園に、どうして屋久島シャクナゲなのかと言いますと、シャクナゲ園そばにあるアララギ園さんが屋久島シャクナゲの株を寄附してくれたからなんですね。屋久島シャクナゲは、その名前のとうり屋久島に自生し比較的育て易く、愛好者も多いのが特徴です。

 シャクナゲがイギリスやヨーロッパに渡って、本格的な栽培と園芸化が始まったのは18世紀に入ってからで、ヒマラヤ原産のものからスタートしました。そして20世紀初めの30年間は、フォレスト(1873〜1932)などを中心とした探検隊がヒマラヤ、中国奥地に入って原種をイギリスやヨーロッパに送っています。

 屋久島シャクナゲは、1934年、イギリスの有名なシャクナゲ園エクスバリー庭苑に移植され、1947年イギリス王室園芸協会のF・C・C賞授与以来、イギリス、アメリカ、ヨーロッパ諸国で人気を呼び、矮小性品種の母種として多くの交雑品種が育成されています。園芸種の元祖なんですね。

 シャクナゲ園の屋久島シャクナゲは、比較的にすぐ見分けがつきます。小ぶりで、葉の裏が小さな毛でフサフサしているからです。花も非常にきれいです。


シャクナゲの謎

 さて、ここでシャクナゲの謎について語ってみたいと思います。シャクナゲの面白いところは、そこに自生しているシャクナゲを観察することによって、その土地の土壌や気候、土地の歴史や生態系が、じつによく分かるのです。

 なぜ分かるのか?

 それは、私がユースホステル協会の研修から帰ってから、改めて書き込みたいと思います。

 というわけで、このブログは、3〜4日お休みします。
 休んでばかりで申しわけございません。


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posted by マネージャー at 18:23| Comment(2) | TrackBack(0) | 自然−植物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
トラバありがとうございました。
シャクナゲは小生も好きな花です。
小生の場合、山でよくお目にかかります。
ハクサンシャクナゲは、八ヶ岳の天狗岳近くの天狗の奥庭がすばらしいです。キバナシャクナゲは7月上旬の北岳、アズマシャクナゲは6月中旬に甲武信岳がすばらしいです。
伊豆の天城山ではアマギシャクナゲが美しいのですが、これは6種のシャクナゲのどれかの亜種ですか?
Posted by 思考亭 at 2005年05月17日 20:01
トラバありがとうございます。
私の住むオレゴンではシャクナゲがたくさんあり、大な木なっているところもあります。
シャクナゲ公園もあり、5月の始めより、きれいな花を咲かせてくれます。 
いろいろとシャクナゲの勉強になりました。
これからも宜しくお願いいたします。
Posted by ルカ at 2005年06月03日 07:48
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